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2016年07月16日10時00分

【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「反転で裁定買い加速」

株式評論家 富田隆弥

◆11日から日経平均株価は4連騰で1278円幅(+8.46%)も上げた(14日現在)。前回指摘の裁定買い残が5772億円(7月8日現在)とリーマン・ショック時(08年12月5008億円)の水準まで減少した。同じ4日間の上げ率がジャスダック+2.0%、東証マザーズ+2.5%であるから、日経平均の急騰は先物主導の「裁定買い」(225主導)によるものと言える。

◆裁定買い残は昨年12月4日時点に3兆6307億円あった。そこから7ヵ月ほどで3兆円超(84%)も急減、それだけキツイ裁定解消売りを続けてきた。そこから裁定買いに転じたキッカケは、NYダウ平均の1万8000ドルの節突破と参院選の与党圧勝だった。そしてその裁定買いを加速させたのが、S&PとNYダウの高値更新や日経平均の25日移動平均線突破、為替の円安加速だろう。

◆カラカラ状態になった裁定残だけに、ここからの裁定買い余力は小さくない。ここ数年の裁定残は2兆~4兆円で推移しており、1兆円~2兆円レベルまでの増加は難しくなく、それに伴い日経平均も上昇基調を続ける可能性がある。月末の日銀決定会合や8月上旬にまとまる景気対策に向け、期待が続くとの声も少なくない。

◆ただし、先物の売買シェア7割を握るのが外国人投資家であり、その外国人はNYダウ次第でもあるから、日本株の裁定買いが続くかどうかはNYダウ次第だろう。過去最高値を更新するなどNYダウは強い動きを見せているが、日足チャートは6月に一旦「陰転」しており、そこから一気の高値更新は「買い戻し」と「強気買い」が重なっていることを意味する。つまり、買いが集中しての高値更新は「快晴」であり、勢いが止まると「雲が出やすくなる」ことを承知しておきたい。

◆6月の英国ショックから一転、7月は同時株高となり、サマーラリーの様相を呈してきた。日経平均は二番底から切り返して節目の26週線(1万6392円)を突破する勢いにある。皆が強気に傾く暑い夏相場。上昇基調が続くうちは買い主体の対応で構わないものの、ここからはNYダウの頭打ちには注意を払っておくべきだろう。

(7月14日 記、毎週土曜日10時に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ


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