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【市況】今週の【早わかり株式市況】 英EU離脱による市場動揺第2波と円高で底値を探る展開

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

今週の株式市場は、英国のEU離脱決定による市場動揺第2波と円高で底値を探る展開となった。

 週初の4日は、朝方は戻り売りに押されたものの、売り一巡後は円相場の落ち着きや商品市況の回復を手掛かりに買い優勢に転じ、日経平均は今年初めて6日続伸となった。
 翌5日は利益確定売りが膨らんだうえ、円高基調も重しとなり、日経平均は7日ぶりに反落した。6日は英国EU離脱決定でイタリアで金融機関の不良債権懸念が再燃し世界株安になったうえ、円高進行も重しとなり、大幅続落。7日にはEU離脱決定を受けて英国不動産ファンドに解約が殺到したことで金融市場の動揺が再び広がり、底値を探る展開となった。
 週末は買い戻しが入り朝方は高く始まったものの、ドル円相場が円高方向に急激に動いたことを機に売りが優勢となり、米雇用統計発表を控えた手じまい売りも加わり、4日続落となった。

 日経平均株価は、前週比575円(3.67%)安の1万5106円と反落して取引を終えた。週間の振れ幅は698円と、前週の793円から縮小した。


 来週は昨夜発表された米雇用統計が市場予想を大幅に上回る良好な内容だったことから、週初は買い戻しが入り反発するとみられる。ただ、英国のEU離脱問題を発端とした金融市場の混乱という懸念材料があるだけに、当面は不安定な相場展開が続きそうだ。重要イベントとしては、国内では11日朝に発表される5月機械受注や15日のLINE上場に注目したい。海外では、13日発表の中国6月貿易収支や15日発表の米国6月消費者物価指数に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(7月4日~8日)

【↑】 7月 4日(月)―― 今年初の6日続伸、買い戻し続き上値追い
 日経平均 15775.80( +93.32)  売買高15億7950万株 売買代金 1兆6021億円

【↓】 7月 5日(火)―― 7日ぶり反落、利益確定売りが優勢で円高も重し
 日経平均 15669.33( -106.47)  売買高15億7847万株 売買代金 1兆5773億円

【↓】 7月 6日(水)―― 大幅続落、欧米株安・原油安・円高で一時500円安
 日経平均 15378.99( -290.34)  売買高22億1678万株 売買代金 2兆2304億円

【↓】 7月 7日(木)―― 3日続落、英離脱ショック第2波に円高が追い打ち
 日経平均 15276.24( -102.75)  売買高18億3293万株 売買代金 1兆8577億円

【↓】 7月 8日(金)―― 4日続落、円高と米雇用統計控え手じまい売りが下げを主導
 日経平均 15106.98( -169.26)  売買高18億4524万株 売買代金 2兆0588億円

◆セクター・トレンド(7月4日~8日)

(1)東証全33業種中、31業種が下落
(2)三井不 <8801> 、菱地所 <8802> など不動産株の下げはきつい
(3)三菱UFJ <8306> など銀行、東京海上 <8766> など保険といった金融株が大きく売られた
(4)原油安で国際石開帝石 <1605> など鉱業、JX <5020> など石油株は続落
(5)三菱電 <6503> など電機、ホンダ <7267> など自動車といった輸出株もさえない
(6)JT <2914> など食品、JR西日本 <9021> など陸運といったディフェンシブ株の一角は値を保つ

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