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【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日続落、英離脱ショック第2波に円高が追い打ち (7月7日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  15346.81
高値  15418.90(09:22)
安値  15241.91(14:46)
大引け 15276.24(前日比 -102.75 、 -0.67% )

売買高  18億3293万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆8577億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.英国離脱ショック第2波で日経平均は3日続落
 2.英国不動産ファンドの解約殺到で日本にも不安心理が波及
 3.1ドル=100円台後半まで円高が進んだことを嫌気
 4.円高でも売られたのは自動車ではなく、内需の不動産・建設
 5.米6月の雇用統計発表前で買い向かう動きも限定的

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは78ドル高と反発した。米国の追加利上げ観測が後退したことが好感された。

 東京市場では、英国不動産ファンドの解約殺到など、英国のEU離脱決定による金融市場の動揺が再び広がる中、引き続き売り優勢の地合い。日経平均株価は途中プラス圏に浮上する場面もあったが、為替の円高進行が重荷となり、終盤に下げ幅を広げた。

 7日の東京市場は、前日の欧州株市場は安かったものの米国株市場ではNYダウなど主要指数がプラス圏で引けたことで、投資家心理は若干改善。ただ、きょうの東京市場は円高圧力が意識されリスクオフの流れが続いた。外国為替市場ではポンド安の流れが波及して、対ドル、対ユーロでも円買いの動きにつながり、1ドル=100円台後半まで円高が進行、これが全体相場にネガティブに働いた。もっとも、為替感応度の高いトヨタ自動車<7203>などの自動車株は底堅さを発揮しており、売りを集めたのは、円高デメリットを受けない内需の不動産や建設セクターだった。あすに米6月の雇用統計発表を前に、これを見極めたいとの思惑も買いを手控えさせた。

 個別では、ブイ・テクノロジー<7717>が大幅安、キーエンス<6861>も利食われた。ソフトブレーン<4779>はストップ高となったあと、大幅反落に転じる波乱の展開。イオン<8267>が急落、ネクスト<2120>の下げも目立つ。NTT<9432>、三井不動産<8801>なども軟調に推移した。
 半面、任天堂<7974>が物色人気を集め、ヤマトホールディングス<9064>も堅調。KLab<3656>はストップ高に買われた。新日本科学<2395>が大幅高、藤倉ゴム工業<5121>も大きく上昇した。エービーシー・マート<2670>が急伸、古河電気工業<5801>、すかいらーく<3197>なども買い優勢だった。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、エーザイ <4523> 、協和キリン <4151> 、ヤマトHD <9064> 、中外薬 <4519> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約18円。

 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はKDDI <9433> 、ソフトバンク <9984> 、花王 <4452> 、イオン <8267> 、日産化 <4021> 。押し下げ効果は約41円。

 東証33業種のうち上昇は5業種。上昇率の上位5業種は(1)その他製品、(2)電気・ガス業、(3)繊維製品、(4)陸運業、(5)医薬品。一方、下落率の上位5業種は(1)不動産業、(2)建設業、(3)化学、(4)情報・通信業、(5)水産・農林業。

■個別材料株

△クルーズ <2138> [JQ]
 「ミリオンアーサー エクスタシス」をコロプラ向けに配信。
△ABCマート <2670>
 3-5月期(1Q)経常は8%増益で着地。
△ウエルシア <3141>
 3-5月期(1Q)経常は42%増益で着地。
△KLab <3656>
 「ラブライブ!」が過去最大のユーザーアクセス数を記録。
△セレス <3696> [東証M]
 ビットコイン関連の米ブレッドウォレットと資本業務提携。
△ディディエス <3782> [東証M]
 多要素認証システムに顔認証機能を追加。
△ULSグルプ <3798> [JQ]
 子会社がクラウド型テレマティクスサービス開発を支援。
△日ダイナミク <4783> [JQ]
 AWSコンサルティングパートナー認定を好感
△藤ゴム <5121>
 「マグネシウム空気電池の本格事業化」と報道。
△ヤマトHD <9064>
 三菱UFJ証が「弱気→強気」に格上げ。


▲東京個別 <4745>
 3-5月期(1Q)経常は赤字拡大で着地。
▲Uアローズ <7606>
 SMBC日興証が「強気→中立」に格下げ。
▲イオン <8267>
 3-5月期(1Q)最終は赤字転落で着地。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)KLab <3656> 、(2)新日本科学 <2395> 、(3)内田洋 <8057> 、(4)藤ゴム <5121> 、(5)enish <3667> 、(6)ABCマート <2670> 、(7)ウエルシア <3141> 、(8)サーラ <2734> 、(9)協和キリン <4151> 、(10)パル <2726> 。

 値下がり率上位10傑は(1)ソフトブレン <4779> 、(2)WSCOPE <6619> 、(3)アウトソシン <2427> 、(4)SKジャパン <7608> 、(5)イオン <8267> 、(6)ネクスト <2120> 、(7)イオンモール <8905> 、(8)CVSベイ <2687> 、(9)東京個別 <4745> 、(10)福井コン <9790> 。


【大引け】

 日経平均は前日比102.75円(0.67%)安の1万5276.24円。TOPIXは前日比8.11(0.66%)安の1226.09。出来高は概算で18億3293万株。値上がり銘柄数は484、値下がり銘柄数は1337となった。日経ジャスダック平均は2433.89円(9.64円安)。

[2016年7月7日]

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