【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ニフコ、パナソニック、トヨタ、イオン
ニフコ <日足> 「株探」多機能チャートより
ニフコ<7988>が反発。欧州大手証券では、自動車軽量化ニーズに支えられ、同社が提供する多様な樹脂ファスナー、樹脂ユニット部品の需要は今後も堅調に拡大を続けると予想。各国の受注は拡大傾向にあり、今後もこの増益が続く限り同社の株価はポジティブに推移するとみて、レーティング「アウトパフォーム」を継続、目標株価を6200円から6400円に引き上げている。
■カナモト <9678> 1,940円 +20 円 (+1.0%) 本日終値
カナモト<9678>が反発。UBS証券では、首都圏、再開発、インフラ整備などの民間投資は増加傾向にあり、レンタル売り上げは下期から来期にかけて回復すると予想。下期から連結されるニシケンは九州地区のインフラ整備、再開発増、復興需要での業績見通しが良好とみて、国内のレンタル価格は2011年以降安定して推移していると解説。今後は需要の回復と共に利益率が改善すると予想し、レーティング「バイ」を継続、目標株価は4200円から3800円に引き下げている。
■ティーガイア <3738> 1,467円 +13 円 (+0.9%) 本日終値
ティーガイア<3738>は、全般地合いが軟調な中しっかり。同社はきょう、バーチャルリアリティー(仮想現実)を体験できるオリジナルVRゴーグル「CARD BOARD VR KIT」を発売したことを明らかにした。この商品は、自社が運営するスマートフォンアクセサリーショップ「Smart Labo」およびECサイト「Smart Labo Online Store」で販売。グーグルが展開するVRヘッドセット「Google Cardboard」対応のアプリケーションを利用することができ、さまざまなコンテンツを手軽に楽しむことができる。
■パナソニック <6752> 865.5円 +2.6 円 (+0.3%) 本日終値
パナソニック<6752>が反発。同社は6日、夏季のヒートアイランド対策の一環として、オープンスペースの暑さをやわらげ、快適さを提供するグリーンエアコン(開発中)の実証実験を、東京都港区と共同で実施することを発表した。今回の実証実験は、港区が提供する公共空間の新橋駅前西口広場に、パナソニックが現在開発中のドライ型ミストを搭載したグリーンエアコンを設置し、屋外空間での冷却性能や利用者の快適性などの検証、効果確認を行うもの。今回の実証実験を通じてグリーンエアコンの公共空間での受容性を見極め、2018年度の商品化を目指している。
■トヨタ自動車 <7203> 5,073円 +9 円 (+0.2%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>などに買いが先行。英国EU離脱決定に伴うポンド安の流れが対ドル・対ユーロでも円買いの動きにつながり、1ドル=100円90銭近辺まで急速な円高が進んでいるが、輸出採算悪化懸念からここまで売りに押されていた自動車株が頑強な値動きとなっている。市場では「売り物が枯れているところに、年金系とみられる中長期の機関投資家資金の買いが観測される。打診買い的な動きで組み入れ比率の下がったポジションを修正する買いではないか」(国内準大手証券)と指摘されている。
■マックスバリュ西日本 <8287> 1,551円 +1 円 (+0.1%) 本日終値
6日、マックスバリュ西日本 <8287> [東証2]が決算を発表。17年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比2.5倍の11億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。総菜・生鮮品の品揃え拡充や既存店改装による活性化が奏功し、既存店売上高が前年同期を上回ったことが寄与。新発注システムやセルフレジの導入による生産性向上で販管費が減少したことも大幅増益に貢献した。
■伊藤忠商事 <8001> 1,244円 +0.5 円 (+0.0%) 本日終値
伊藤忠商事<8001>が小幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、同社の予想配当利回りを同業他社と比較すると、17年3月期、18年3月期、19年3月期とも割安感が大きいと指摘。ある程度の株価調整は理解できるとしながらも、配当利回りの観点からは既に調整し過ぎで、株価下落トレンドが止まれば見直し買いが入りやすいと解説。レーティング「オーバーウエイト」を継続、目標株価は1500円から1430円に調整している。
■アウトソーシング <2427> 4,345円 -540 円 (-11.1%) 本日終値 東証1部 下落率3位
アウトソーシング<2427>が急反落。前日に日経平均の大幅安に逆行高と気を吐いたが、きょうは前日の上昇分を上回る下げとなった。これまで同社の株式を買い増してきたレオス・キャピタルワークスやJPモルガン・アセット・マネジメントなどが、直近に来て保有株を減少させていることが判明、これが利益確定の売りを誘発する格好となった。6日受付でレオスは7.42%から6.21%に、JPモルガンなども5.62%から4.30%に保有株を引き下げている。ただテクニカル的には、時価4400円近辺は13週移動平均線との上方カイ離を埋め切った水準にあり、下値抵抗力が発揮されやすい。
■ナノキャリア <4571> 954円 -96 円 (-9.1%) 本日終値
ナノキャリア<4571>が3日続落。5日に同社の導出先である日本化薬<4272>が抗がん剤「NK105」の第3相臨床試験で主要評価項目を達成できなかったと発表。これを受け6日に、日化薬とともにナノキャリアの株価は急落しており、この日も売り優勢の動きとなっている。ただ、ナノキャリアは6日、主要パイプラインとは、根幹をなす技術的な相違があることや日本化薬とのライセンス契約は初期段階における技術導出として「今期の業績には影響がない」とコメントした。いちよし経済研究所も6日、「第3相試験中のNC-6004のDDS技術はNK105のものとは異なる」と指摘。同社への影響は軽微とみて、レーティングの「A」とフェアバリュー1600円を継続した。
■イオン <8267> 1,500.5円 -133.5 円 (-8.2%) 本日終値 東証1部 下落率5位
イオン<8267>が6営業日ぶりに急反落。6日引け後に17年2月期第1四半期(16年3~5月)の連結決算を発表、営業収益は2兆461億4200万円(前年同期比1.3%増)と増収を確保したものの、営業利益は328億7300万円(同5.8%減)、最終損益は62億5400万円の赤字(前年同期は50億2000万円の黒字)となり、これを嫌気した売りに株価が下押ししている。決算を受け、野村証券がリポートをリリース。公開子会社群の収益寄与は堅調ながら、GMS事業の構造改革が成果発揮に手間取っており、減損損失や少数株主持ち分が重くEPSは低水準であると指摘。同社企業価値への影響度が大きいGMS事業の改革成果の発揮が、再評価の条件と解説。目標株価は1600円から1550円へ引き下げ、レーティングは「ニュートラル」を継続している。
株探ニュース