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2016年07月04日20時30分

【特集】大谷正之氏【夏相場、注目すべきラリー期待株】(3) <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 株式市場では、英国の欧州連合(EU)離脱決定に伴う波乱展開からひとまず立ち直ったかに見える。しかし、不安定な為替相場を横目に予断は許さない状況には変わりない。年初からここまで投資家にとってはかなり向かい風の強い環境にあったが、果たして今後風向きは変わるのか。2016年の折り返し地点に立ったところで、改めて夏相場の見通しと注目銘柄について市場関係者に意見を求めた。

●「波乱相場覚悟も参院選後の対策に期待感」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 週明け4日の東京株式市場で、日経平均株価は6日続伸となったものの、東証1部の出来高は15億7950万株と今年最低を更新したうえ、売買代金も1兆6021億円と今年3番目の低水準となった。したがって、市場の売買エネルギーは乏しく、今後も外部要因に左右される可能性があり、上値の重い推移が予想される。

 7~8月相場を展望した場合、リスキーな展開も想定しておいた方がよさそうだ。日経平均株価の想定レンジは、6月24日の安値1万4864円を下限とし、上限は4月25日の高値1万7613円を考えている。

 7月10日に投開票を迎える参院選は、現状の情勢分析では事前の予想に比べて大きく変動する可能性は少ないようだ。したがって、選挙結果よりも、選挙後に打ち出される政府の景気対策や、日銀の金融政策への姿勢に関心が集まることが想定される。さらに、米金融政策の方向性、米大統領選挙の行方、英国の首相選挙の動向などに敏感に反応する相場が続きそうだ。

 個別銘柄では、輸出関連ながらいすゞ自動車 <7202> に注目している。同社の収益を支える柱のひとつであるタイでのピックアップトラックの需要が回復基調となってきたことがポイント。また、PERが9倍水準と割安なうえに、東証信用倍率が0.8倍と売り長なことにも注目。

 ベンチャー企業への投資などで多角化を進めるデジタルガレージ <4819> は、講談社と資本業務提携し、日本発コンテンツのグローバル展開や新規ビジネスの投資育成で協業を進めている。一方、ネット広告コンテンツ制作、ソーシャルゲームが主力のカヤック <3904> [東証M]は、VR(バーチャルリアリティー)関連として成長が期待され、直近の株式分割実施銘柄としても注目したい。

(聞き手・冨田康夫)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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