【特集】【今週読まれた記事】英EU離脱と無縁の内需株とバイオ株が人気
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
前週末に英国民投票でEU離脱派が勝利、全世界の金融市場が震撼する歴史的1日となりました。日経平均株価は一時1374円安まで売られ年初来安値を更新。とはいえ、当日行った市場関係者への取材でも売られ過ぎの感触は強く、今週に入ってからの株価は戻り歩調にあります。いまだ自律反発の域を出ないとはいえ、株探のアクセス状況から受ける手応えでは、売買代金が極端に落ち込み“陰の極”の様相を示していた6月半ばに比べ、今週は活気が戻りつつあるように感じます。
こうしたなか、今週1番の人気となったのは週明け早々の月曜日に配信した「下げ過ぎ日本株、英EU離脱と“無縁”の『特選リバウンド候補』」。英EU離脱の動揺がまだ収まらないなか、早速この記事が人気になるあたりが株探らしいと言いましょうか、株探においでくださる個人投資家の方々の、幾度もの上げ相場と下げ相場を越え、日経平均が1000円を超える下落を演じても動じない豊富な経験がひしひしと感じられるところです。
記事中で紹介した銘柄の選定基準は「内需」。ドル円が一時1ドル=100円を割り込み、主力輸出株が買いにくいとなれば、内需セクターが浮上するのは当然の帰結で、株探でも「円高メリット株」の一覧ページの人気が急上昇し、成長株特集の「円高リスク低い 内需株【連続最高益】更新リスト 45社選出 <成長株特集>」が大きなアクセスを集めました。記事は英国民投票の前日に配信したのですが、仮にEU残留となっても円高局面であることに変わりはないだろうとの予測のもとで作成。配信直後よりも、国民投票が終わってからの方がページビュー(PV)が伸びるという結果になりました。また、同じテーマで銘柄選択基準を変えた「円高リスク低い 内需株【連続最高益】更新リスト 47社選出 [第2弾] <成長株特集>」も人気でした。
バイオ関連の記事にも久しぶりに脚光があたり、みずほ証券の英EU離脱を受けた為替動向がそーせいグループ <4565> [東証M]やペプチドリーム <4587> に本質的な影響を及ぼすことはないと指摘したバイオセクターリポートの記事がソーシャルメディアで人気を集めたほか、そーせいのバイオベンチャーへの投資を目的としたファンド設立についての記事、タカラバイオ <4974> の株価が2018年度に上市を目指すがん細胞攻撃ウイルスへの注目から上昇していることを伝える記事など多数の記事がアクセスを伸ばしました。タカラバイオについては今春のバイオ株相場で極端な高値をつけていないため相場が壊れておらず、営業黒字の続く有配企業であることからも期待が高まっているようです。
今夏に自動運転車関連のイベントが相次ぐと予想されることから、先回りを目指した特集「2016年『夏』、“自動運転関連株”復活を先取る」や、「“究極の輝き”、『有機EL関連』超絶人気化へ」もアクセスを集め、久しぶりに投資テーマ関連の記事がにぎわい、相場の“体温”が上がってきた気配があります。テーマ関連の記事としてはほかに、風適法改正で16歳未満の入場制限が緩和されビジネスチャンスになるとみられるアミューズメント業界の動きを紹介した「『風適法改正』でゲーセンに“商機”、関連企業はどう動く?」、ATM巨額引き出し事件をきっかけに決済端末のIC化が義務付けられることを受け、恩恵を受けるとみられる企業を取り上げた「ATM巨額引き出し事件、再発防止のカギ握る『銘柄』は」も人気でした。
“スクリーニング物”の記事は売られ過ぎ銘柄を探したもの一色となり、「相場急落で売り込まれた【低PER&高ROE】銘柄 28社選出 <テクニカル特集> 6月24日版」、「低PER、低PBR、高利回りの『お宝候補』リスト37社選出 <割安株特集>」、「
EU離脱で売り込まれた【低PER&高ROE】銘柄 39社選出 <テクニカル特集> 6月28日版」、「戻り相場で注目【高利回り】銘柄リスト43社選出 <テクニカル特集> 6月30日版」がアクセスを集めました。
最後に、先週末から今週にかけて配信した、英EU離脱後の見通しについての記事でPVを伸ばしたものを一気に紹介します。前週末の離脱決定当日に配信した記事が「“英EU離脱”ショック直撃、東京市場の明日を読む」、「英EU離脱、『予想された最悪の結果』 上田ハーロー・山内俊哉氏」、「英EU離脱、『景気対策打ち出す時』 日本アジア証券・清水三津雄氏」、「Brexit(英国EU離脱)後の日本株見通し、過去の歴史から日経平均PBR1倍は長く続かない」の4本。土日の連載陣ももちろんEU離脱後の見通しについての内容となり、北浜流一郎氏「狼狽は禁物! 英離脱の混乱は収束へ」、杉村富生氏「国民投票に振り回される株式市場」ともアクセスを伸ばしました。
週明けにも相場観特集で識者インタビューを配信。「下値は限定的、内需株で反騰狙い 植木靖男氏」、「今後の米金融政策が日本株の行方を左右 高橋春樹氏」、「円高の流れが近く変わり株価は安定に向かう 小川英幸氏」と、ここでも24日の日経平均1万5000円割れは売られ過ぎとの見方が大勢です。29日には株価見通しではなく政治動向などを中心に聞いた「『英EU離脱と金融市場の行方』」を配信。同日配信の人気連載「中村潤一の相場スクランブル」の「再生か瓦解か 日本の株価未来図」も英EU離脱は「リーマン・ショックのようなパニック」には至らず、「1万5000~6000円ゾーンは時間を分散して買い向かうスタンスで報われる」との見方を示し支持されました。
株探ニュース