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2016年「夏」、“自動運転関連株”復活を先取る <株探トップ特集>


―日産新車発売観測など注目イベント続く可能性―

 株式市場で自動運転車への期待が高まっている。安倍首相は、2020年の東京五輪までの自動運転車の実用化と普及促進に向け前向きな姿勢を示しており、30年には市場は20兆円規模に成長するとの期待も出ている。そんななか、今夏、自動運転技術には市場の大きな関心を集めるイベントが続く可能性もある。自動運転関連株人気を再度、マークしたい。

●高速道路での自動運転機能搭載車に登場期待

 自動運転車とは、目的地まで自動操縦でヒトや物を運ぶクルマのこと。その技術水準も、自動ブレーキなど安全運転支援システム絡みの「レベル1」から、ドライバーの操作を必要としない完全自動の「レベル4」まである。政府では20年代前半に準自動走行システムの「レベル3」の市場化と、20年代後半以降の完全自動走行システムの市場化を目指している。

 こうしたなか、市場の関心を集めているのが、日産自動車 <7201> の動向だ。同社は、16年中に高速道路上の単一レーンで安全な自動運転を可能にする技術を実用化し、最初のモデルを日本で発売することを目標に掲げている。その自動運転機能搭載車となる、ミニバンの「セレナ」が今年8月にも発売されるとの報道が出ている。高速道路の単一車線を走行する場合に限り、車両の加減速やカーブなどのハンドル操作をシステムが自動制御する、という。この報道に対して日産自動車では「正式に発表した事実はない」(広報)としているが、市場では日産の自動運転車登場への期待感が高まっている。大手証券では、「日産の自動運転車の発売を皮切りに、高速道路での自動運転技術が急速に普及し、21年には登録車の新車販売の40%に同機能が搭載される」と予想している。

●ZMP上場なら出資先や提携先の関連株は急騰も

 一方、自動運転関連の有力ベンチャー企業、ZMP <7316> (東京都文京区)への注目も高まっている。一部外資系メディアからは、「早ければ9月にも株式上場か」との報道が流れた。ZMPに関しては、かねてから上場観測が出ており、年初にも噂で関連株が急伸するといったことがあった。依然、不透明感はあるもののZMPの上場が現実となれば、同社に出資や技術提携などを行う関連銘柄は人気化が予想される。

 自動運転関連では、デンソー <6902> やアイシン精機 <7259> 、カルソニックカンセイ <7248> などの大手自部品メーカーが中核だが、ITS(高度道路交通システム)関連で道路交通システムやカーナビなど実証実験を行っているベリサーブ <3724> 、センサー関連や監視カメラ分野などで関係するJVCケンウッド <6632> 、カーナビの開発などで米グーグルと提携するクラリオン <6796> などが注目銘柄となる。

●アイサンテクノ、アートSHD、HUGなど再浮上も

 また、自動運転のZMPの関連銘柄では、自動運転タクシーの「ロボットタクシー」を共同で設立したディー・エヌ・エー <2432> や名古屋大学と連携して自動運転の公道実験を実施しているアイサンテクノロジー <4667> [JQ]、車載データ受信機などで関係するアートスパークホールディングス <3663> [東証2]など。ZMPと合弁会社を設立しているハーツユナイテッドグループ <3676> 、自動車テレマティクス分野で共同マーケティングを展開しているネクスグループ <6634> [JQ]などが関連企業に挙げられている。

 さらに、ZMPに出資していると見られているソニー <6758> やコマツ <6301> 、マクニカ・富士エレホールディングス <3132> 、JVCケンウッド、アートスパークホールディングスなど。さらに、ZMPへの出資絡みの思惑から値を飛ばしているフューチャーベンチャーキャピタル <8462> [JQ]などの関連銘柄からは目が離せない。


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