市場ニュース

戻る
 

【市況】今週の【早わかり株式市況】 買い手不在で小幅に続落、為替に揺れるレンジ相場続く

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

今週の株式市場は買い手不在で薄商いの中、小幅に続落。5月初めからの為替動向に揺れるレンジ相場が続いた。

 週初の6日は、前週末に発表された米雇用統計が低調だったことを受けてドル円相場で円高が急速に進んだことで売り優勢となった。日経平均の下げ幅は一時300円を超えたが、その後買い戻され下げ幅は大幅に縮小した。

 翌7日は原油高に加え、イエレンFRB議長の発言を受けて米国の早期利上げ観測が後退したことでNYダウが大幅高となり、円高も一服したことから買い安心感が広がり反発した。8日は前日に原油先物価格が約10カ月半ぶりに1バレル=50ドル台を回復したことや中国経済懸念の後退で買いが先行し、続伸。9日はメジャーSQを前に買い控え姿勢が強い中、ドル円相場が円高に振れたことが嫌気され、3日ぶりに反落した。東証1部の売買代金は5日連続の2兆円割れと買い手不在の薄商いが続いた。

 週末は欧米株安や原油安が重荷となり売りが先行し続落。ただ、日経平均が一時1万6500円を割れる場面では円安基調もあって買い戻しが入り、下値も限定的だった。

 日経平均株価は、前週比40円(0.25%)安の1万6601円と小幅に続落して取引を終えた。週間の振れ幅は508円と、前週の725円から縮小した。


 来週は、世界の金融市場が注目する23日に実施される英国の国民投票までは不安定な相場展開が続くだろう。もし国民投票でEU離脱が決まれば、株価の急落と急激な円高と再び大波乱の展開になる可能性が高い。そのほか重要イベントとしては、海外では21日に行われるイエレンFRB議長の議会証言に注視が必要だろう。国内では、20日朝に発表される5月の貿易統計に注目したい。

◆マーケット・トレンド(6月6日~10日)

【↓】 6月 6日(月)―― 62円安で反落、寄り付き急落後は円高一服で下げ幅縮小
 日経平均 16580.03( -62.20)  売買高18億7087万株 売買代金 1兆8267億円

【↑】 6月 7日(火)―― 95円高と反発、原油高と円高一服で買い優勢
 日経平均 16675.45( +95.42)  売買高16億1468万株 売買代金 1兆7798億円

【↑】 6月 8日(水)―― 高値引けで続伸、原油高や中国経済懸念の後退が追い風
 日経平均 16830.92( +155.47)  売買高16億6613万株 売買代金 1兆8207億円

【↓】 6月 9日(木)―― 3日ぶりに反落、SQ目前で買い手控えの中、円高を嫌気
 日経平均 16668.41( -162.51)  売買高16億8404万株 売買代金 1兆7853億円

【↓】 6月10日(金)―― 続落、欧米株安と原油反落が重しとなり売り先行
 日経平均 16601.36( -67.05)  売買高22億0721万株 売買代金 2兆4548億円

◆セクター・トレンド(6月6日~10日)

(1)三井住友FG <8316> など銀行、第一生命 <8750> など保険といった金融株が大幅続落
(2)郵船 <9101> など海運、クボタ <6326> など機械といった景気敏感株がさえない
(3)輸出関連はトヨタ <7203> 、ホンダ <7267> など自動車株が売られるも、
  東芝 <6502> など電機、HOYA <7741> など精密機器株は値を保つ
(4)原油高で中部電 <9502> など石油、国際石開帝石 <1605> など鉱業株が買われた
(5)中部電 <9502> など電力、アステラス <4503> など医薬株などデフェンシブ株は堅調

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均