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【特集】西川雅博氏 【来年の株式市場を読む! 本格反騰はあるか】 (1) <相場観特集>

西川雅博氏(光世証券・執行役員)

 東京株式市場は、年末になって冴えない展開を強いられている。受け渡しベースで年内最終売買日となった25日で、日経平均株価は5営業日続落となり、反転上昇のきっかけを掴みあぐねている状態だ。そこで、間近に迫った新年に、果たして本格的な反転上昇相場が期待できるのか、光世証券・執行役員の西川雅博氏にその展望を聞いた。

●「株価上昇には円安反転が条件、物色はテーマごとの中小型株」

西川雅博氏(光世証券・執行役員)

 年末相場は、期待に反し上値の重い展開となった。米国が約9年振りの利上げに踏み切り、不透明感が払拭されるとの見方もあったが、市場センチメントの好転にはつながっていない。年明け以降、株価が上昇基調を取り戻すためには、高いハードルを越えなくてはならないと見ている。

 すでに市場の関心は米国の利上げテンポに移っている。FFレート先物や米国10年債金利の推移を見れば、市場の大勢は相当緩慢なピッチを予想しているようだ。実際、日米金融政策の方向性に反し、ドル円相場もじりじりと円高に向かっている。日本株はドル円相場との相関関係を強めており、株価上昇のためには円安に反転することが条件だ。そのためには、原油安の恩恵が米国個人消費動向に表れるなど、米国の強い景気指標が出てくる必要があろう。

 一方、アベノミクスも3年が経過し、市場の反応が変容しつつあることには留意が必要である。来夏には参議院選挙が予定されており、インパクトのある経済政策にも期待したいが、大型株の反応は限定的で、物色はテーマごとの中小型株に向かうと見ている。

<プロフィール>
1960年奈良県生まれ 1982年早稲田大学政治経済学部卒、大和証券入社 1990年より光世証券 法人部、営業部長、現在コンサルティンググループ担当。

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