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【特集】年末年始を前に旅行関連株をおさらい <株探トップ特集>

羽田空港ロビー

―国内旅行者数は過去最高の予想!―

 年末年始に向け旅行需要が来週から本格化する。年末年始の休暇を利用した“正月旅行”に加え、日本の正月を味わおうとする訪日外国人の動きも活発化しそうで、関連銘柄はシーズンストックとして改めて注目されそうだ。

●国内旅行者数は過去最高

 年末年始の旅行動向については、大手旅行会社や調査機関から調査結果が発表されている。JTBが12月2日に発表した「年末年始 <12月23日(祝)~1月3日(日)の12日間(出発日基準)> に、1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通しでは、円安傾向や、カレンダー上の休日が連続しないことに加えて、国際情勢への不安が高まっていることを背景に、海外旅行者数は62.8万人(前年比4.3%減)と減少する。その半面、国内旅行者数が2996万人(同0.3%増)と過去最高になると予測している。

●国内旅行では贅沢志向も

 国内旅行の具体的な動向については、今年は宿泊数を伸ばして少し長めの旅行をしたり、実家への帰省だけでなく、お金をかけてホテルや旅館での宿泊を楽しむという、ちょっと贅沢な旅行を予定している人が多いとしている。また、日本の正月を味わいたいという訪日外国人旅行者も増加することが予想される。

●グループ力でKNTCT
 大手旅行会社では、近畿日本ツーリストとクラブツーリズムを傘下に持つKNTCT <9726> が国内旅行に強みを持つ。2013年の持株会社体制移行後、近畿日本ツーリストとクラブツーリズム両社の得意分野を掛け合わせた統合シナジーの取り組みを強化しており、グループ共同イベントなどの成果が表面化、15年12月期は連結営業利益で48億円(前期比42.1%増)と大幅な増益を見込んでいる。

●近鉄は伊勢志摩サミット効果も

 またKNTCTの親会社である近鉄GHD <9041> は、私鉄では営業キロ数で国内最大を誇り、大阪から奈良や三重県へと多くの観光地を有することから、国内外からの観光客増の恩恵をストレートに享受しよう。とくに16年5月に伊勢志摩サミットが開催されることから、新年では年間を通じて伊勢志摩への観光客増が期待できそうだ。

●京都で京阪、鎌倉で小田急

 世界的な観光地として名高い京都では、大阪から直通運転を行う京阪電 <9045> 、富士山麓周辺で別荘・リゾート施設等を展開し、富士急ハイランドを運営する富士急 <9010> 、鎌倉を沿線にもつ江ノ島電鉄を傘下に収める小田急 <9007> なども注目される。

●北海道はプレミアム旅行券効果

 道庁から北海道プレミアム旅行券が発売されている効果で北海道への旅行者増も期待されている。北海道ではこの時期、最高の雪質と評価されるスキー場の人気が外国人観光客からも高く、北海道で「富良野スキー場」を運営する西武HD <9024> が恩恵を享受する。傘下のプリンスホテルでは訪日外国人旅行者の宿泊が増加し、北陸新幹線開業効果で志賀高原プリンスホテルが客室などのリニューアルで人気を集める。

 この他、ホテルでは帝ホテル <9708> [東証2]やロイヤルホ <9713> [東証2]、鳥取県地盤の菓子大手で全国の観光地で菓子店を経営する寿スピリッツ <2222> などにも注目したい。


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