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7777 3DM

東証G
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PTS
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20:20 04/26
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単位
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3Dマトリック Research Memo(7):「止血材+α」の強みを生かし、高成長を目指していく方針


■中期経営計画

1. 中期経営計画の概要
スリー・ディー・マトリックス<7777>は毎年、3ヶ年の中期経営計画を発表している。最終年度となる2020年4月期の業績目標値は、事業収益で5,342~7,992百万円、営業利益で2,034~5,117百万円を目標に掲げた。レンジ形式としているのは、ライセンス契約一時金の有無によるものとなっている。止血材の売上高については5,342百万円と大きく伸ばす計画となっており、2020年4月期にはライセンス契約がなくても営業利益の黒字化を目指している。現在の売上規模からすると目標のハードルは高いが、売上高は着実に増加してきており、独占販売ライセンス契約が締結されれば目標達成の可能性も出てくると思われる。

また、中長期的には止血材としてだけでなく、後出血予防材や癒着防止材などの付加機能を持った製品として販売していくことで、潜在的な需要を掘り起し市場を開拓していくものと予想される。既に、オーストラリアでは「PuraStatR」の持つ癒着防止機能が耳鼻科領域のKOLに高く評価されており、導入医療施設の広がりにつながっている。こうした付加機能を持ち合わせた止血材はほかになく、また、医療現場におけるニーズも高いことから、今後はこうした領域での販売拡大が見込まれる。また、次世代止血材についてもその長所が生かせる領域において、販売を拡大していくものと期待される。後出血予防材は欧州で早ければ2019年4月期に、癒着防止材は米国で2020年4月期にそれぞれ上市される可能性があり、その動向が注目される。

なお、研究開発費については、優先度の高いテーマに絞り込み、資金調達の状況を見ながら進めていく方針となっている。

2. 2019年4月期の業績前提
2019年4月期の事業収益は1,627~4,380百万円、営業利益は715百万円の損失から2,280百万円の利益を目標としている。止血材の売上高1,627百万円の内訳としては、欧州で1,143百万円、アジア・オセアニアで376百万円、中南米・カナダで107百万円となっている。

欧州では各販売代理店による売上予測値や発注概算量を積み上げ、ターゲット医療施設約250件が期初よりフル稼働し、期末にはこれが375件まで増加する前提となっている。アジア・オセアニアでは、主にオーストラリアでの販売増加を見込んでいるほか、韓国での製品販売を期央より開始することを前提としている。中南米・カナダでは、主にブラジルを中心とした販売増加を見込んでいる。

契約一時金については、米国での止血材の販売ライセンス契約締結に伴う契約一時金2,202百万円と、主に米国での歯槽骨再建材の販売ライセンス契約締結に伴う契約一時金550百万円を見込んでいる。このうち、止血材の販売ライセンス契約については、現在、欧州市場で契約交渉を行っている候補先企業のうち2社が米国企業であり、これら企業が契約先として決まれば米国市場においても契約がスムーズに進むと考えている。ただ、米国での開発戦略において癒着防止材の開発が先行する可能性が高くなっており、止血材のライセンス契約時期については状況によって遅れる可能性もある。

3. 2020年4月期の業績前提
2020年4月期の事業収益は5,342~7,992百万円、営業利益は2,034~5,117百万円を目標としている。止血材の売上高5,342百万円の内訳としては、欧州で4,302百万円、アジア・オセアニアで833百万円、中南米・カナダで205百万円となっている。

欧州では各販売代理店による売上予測値や発注概算量を積み上げ、ターゲット医療施設約375件が期初よりフル稼働し、期末にはこれが750件まで増加する前提となっている。アジア・オセアニアでは、主にオーストラリアでの販売増加を見込んでいるほか、韓国での販売も年度を通じで寄与することを見込んでいる。中南米・カナダでは、主にブラジルを中心とした販売増加を見込んでいる。

契約一時金については、欧米市場における癒着防止材の販売ライセンス契約締結に伴う契約一時金で2,000百万円、主に日本での外科分野の提携に伴う契約一時金で650百万円を見込んでいる。なお、国内における止血材の製造販売承認が得られれば、販売パートナー先からマイルストーン収益が入ることになるが、時期がまだ流動的なことから今回の計画には織り込んでいない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《NB》

 提供:フィスコ
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