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【市況】【↓】日経平均 大引け| 小反落、米株安や北朝鮮リスク再燃が重荷 (12月21日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  22852.01
高値  22894.95(12:32)
安値  22728.06(09:54)
大引け 22866.10(前日比 -25.62 、 -0.11% )

売買高  14億5182万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆3215億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は小反落、米株安と北朝鮮リスク再燃が重荷
 2.米金利上昇を背景とした円安が下支え、TOPIXはプラス圏で着地
 3.中小型株物色意欲は旺盛で値上がり銘柄数は1200を超える
 4.日銀の金融政策決定会合は想定意通りの現状維持で影響軽微
 5.クリスマス休暇に伴う市場参加者減で売買代金も盛り上がり欠く

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは28ドル安と続落した。米税制改革法案可決で材料出尽くし感から、金融株を中心に利益確定売りが優勢だった。

 東京市場では、米株安や北朝鮮リスクなどが意識され日経平均株価は弱含みで推移した。ただ、値上がり銘柄数は値下がりを大きく上回った。

 21日の東京市場は模様眺めムードのなか、日経平均は売り先行で終始上値の重い展開となり、大引けも小幅ながら安く引けた。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック指数ともに安かったほか、北朝鮮軍の兵士1人が軍事境界線を越え韓国側に亡命したことが伝わり、北朝鮮を巡る地政学リスクの再燃も意識された。一方、外国為替市場では米長期金利の上昇を反映してドルが買われ、1ドル=113円台前半の推移と円安が進んだことは下値を支える材料となった。また、日経平均はマイナスだったものの、引き続き中小型株の物色意欲は旺盛で、値上がり銘柄数は1200を超え値下がりを大きく上回り、TOPIXはプラス圏で着地した。日銀の金融政策決定会合の結果が昼ごろに判明したが想定通りの現状維持で、全体相場への影響は限られた。クリスマス休暇に伴う市場参加者の減少で東証1部の売買代金は2兆3000億円強にとどまった。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが冴えず、ファーストリテイリング<9983>、信越化学工業<4063>なども売りに押された。日本オラクル<4716>、ソリトンシステムズ<3040>などが大幅安、日本ペイントホールディングス<4612>も下落した。パーク24<4666>、アルテック<9972>なども値を下げた。
 半面、トヨタ自動車<7203>がしっかり、SUMCO<3436>も上昇した。村田製作所<6981>、東京エレクトロン<8035>が堅調、大成建設<1801>も反発。月島機械<6332>、パソナグループ<2168>が急伸、ヒマラヤ<7514>も値を飛ばした。オハラ<5218>が商いを伴い大幅高となったほか、ヤマシンフィルタ<6240>、フリービット<3843>、有沢製作所<5208>なども物色人気となった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はデンソー <6902> 、リクルート <6098> 、東エレク <8035> 、TDK <6762> 、日東電 <6988> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約19円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ユニファミマ <8028> 、信越化 <4063> 、塩野義 <4507> 、花王 <4452> 。押し下げ効果は約42円。うち24円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は19業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)非鉄金属、(3)建設業、(4)石油石炭製品、(5)金属製品。一方、下落率の上位5業種は(1)銀行業、(2)陸運業、(3)保険業、(4)不動産業、(5)小売業。

■個別材料株

△パソナG <2168>
 上期経常を3.3倍増益に上方修正。
△コメ兵 <2780> [東証2]
 クリスマス商戦で上方修正期待。
△SUMCO <3436>
 JPモルガンが同社の保有株割合を4.22%に増加。
△UMN <4585> [東証M]
 今期最終を赤字縮小に上方修正。
△オハラ <5218>
 リチウム電池添加剤などに脚光。
△月島機 <6332>
 「19年3月期営業益が7割増」との報道。
△MSコンサル <6555> [東証M]
 未定だった今期配当は17.5円実施。
△SEMTEC <6626> [JQ]
 温度センサー需要拡大で今期営業3割増益見込み。
△ヒマラヤ <7514>
 スポーツ用品販売会社株式をRIZAPグループに売却。
△シノケンG <8909> [JQ]
 期末配当を5円増額修正。

▼ユニファミマ <8028>
 大和証券がレーティングを「3→4」へ引き下げ。
▼太洋物産 <9941> [JQ]
 上場廃止にかかわる猶予期間入り銘柄から解除も材料出尽くし。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)月島機 <6332> 、(2)パソナG <2168> 、(3)シンクロ <3963> 、(4)アグロカネシ <4955> 、(5)ヒマラヤ <7514> 、(6)オプトラン <6235> 、(7)オハラ <5218> 、(8)ヨシックス <3221> 、(9)DIT <3916> 、(10)三陽商 <8011> 。
 値下がり率上位10傑は(1)ユナイテド海 <9110> 、(2)日本オラクル <4716> 、(3)十八銀 <8396> 、(4)ソリトン <3040> 、(5)アビスト <6087> 、(6)サンヨーH <1420> 、(7)扶桑化学 <4368> 、(8)日本通信 <9424> 、(9)日本ペHD <4612> 、(10)東京TYFG <7173> 。

【大引け】

 日経平均は前日比25.62円(0.11%)安の2万2866.10円。TOPIXは前日比1.45(0.08%)高の1822.61。出来高は概算で14億5182万株。値上がり銘柄数は1224、値下がり銘柄数は742となった。日経ジャスダック平均は3906.40円(12.32円高)。

[2017年12月21日]

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