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【注目】前週末15日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

東海カ <日足> 「株探」多機能チャートより

■バリューゴルフ <3931>  3,835円 (+700円、+22.3%) ストップ高

 バリューゴルフ <3931> [東証M]が続急騰でストップ高。同社はゴルフ場の予約サイトを運営するが足もとの業績は絶好調、14日取引終了後に発表した18年1月期第3四半期累計(2-10月)の連結決算は、売上高が23億1600万円(前年同期比2.4倍)、営業利益は1億1600万円(同2.2倍)、最終利益は9100万円(同4倍)と大幅な伸びをみせた。これを好感する買いが集中した。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置いており、売上高31億500万円(前期比95.8%増)、営業利益1億7000万円(同82.9%増)、最終利益1億3300万円(同2.3倍)の高変化を見込んでいる。

■ヴィスコ <6698>  17,650円 (+3,000円、+20.5%) ストップ高

 ヴィスコ・テクノロジーズ <6698> [JQ]が続急騰でストップ高。同社は画像処理・外観検査などの画像処理検査装置の製造・販売会社で13日にジャスダックへ新規上場した。上場初日は買い人気が膨らみ値付かずとなり、2日目に公開価格4920円に対して3.0倍となる1万5000円で初値をつけた。上場3日目となる15日も買い人気が続いた。学習機能を備えた外観検査装置などを手掛け、半導体や自動車業界向け設備投資などでの成長を期待する声が多い。12月のIPOラッシュのなかでも、成長性の高いハイテク系メーカーとして注目度が大きい。

■東海カーボン <5301>  1,306円 (+173円、+15.3%)

 東証1部の上昇率2位。東海カーボン <5301> 、日本カーボン <5302> が急騰。鉄スクラップを溶解する電炉では黒鉛電極が使われるが、日本や中国などアジア地域で需要が高まるなか、国際価格が値上がりしている。東海カーボンは14日、国内向け黒鉛電極の価格改定を発表、18年4月納入分から18~24インチの製品が1トン当たり90万円に値上げしている。これが、株価を強く刺激した。また、日カーボンもこれにツレ高する格好となった。

■SBI <8473>  2,568円 (+292円、+12.8%)

 東証1部の上昇率4位。SBIホールディングス <8473> が急騰で4日続伸。同社の仮想通貨関連事業での展開が注目されている。今月に入り、中国を中心とするアジア地域で仮想通貨関連事業を展開する「Huobi(フオビー)グループ」と資本・業務提携を発表した。また、同社傘下のSBIバーチャル・カレンシーズは9月末に仮想通貨交換業の登録を完了しており、個人投資家が仮想通貨の取引ができる専用サイト「VCTRADE」オープンへの準備を進めている。さらに、仮想通貨のマイニング(採掘)事業も展開しており、ビットコインなど仮想通貨の価格高騰が続くなか、今後の展開が注目を集めている。

■SEMITEC <6626>  4,800円 (+525円、+12.3%)

 SEMITEC <6626> [JQ]が急反騰。15日発売の会社四季報で、「EV用はテスラ社に納入開始」と紹介されていることから、これを思惑材料視する買いが入ったようだ。同社は自動車用の温度センサーとしてサーミスタを提供しており、トヨタ自動車 <7203> やホンダ <7267> 向けなどにも納入実績がある。

■ヨシムラHD <2884>  7,220円 (+760円、+11.8%)

 東証1部の上昇率5位。ヨシムラ・フード・ホールディングス <2884> が急反騰、上場来高値を更新した。食品業界に特化し、事業継承などで問題を抱える中小企業を買収・支援するビジネスを展開。16年3月に株式公開しIPO当時の公開価格(880円)から株価は8倍強に跳ね上がった。同社の18年2月期の連結営業利益は前期比32%増の6億4800万円が計画されているが、15日発売の会社四季報では今期の同利益は7億円と予想されており、業績の増額修正期待が膨らんだ格好だ。

■サムライJP <4764>  4,755円 (+445円、+10.3%) 一時ストップ高

 14日SAMURAI&J PARTNERS <4764> [JQG]が続急騰。同社が18年1月31日現在の株主を対象に1→10の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の10分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて、仮想通貨技術を使った資金調達手法であるICO(イニシャル・コイン・オファリング)関連事業を展開する子会社を台湾に設立すると発表した。

■オーケストラ <6533>  2,268円 (+202円、+9.8%)

 Orchestra Holdings <6533> [東証M]が急反発。14日、東証が15日売買分から同社に対する信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表したことが買い材料。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。

■スターティア <3393>  1,063円 (+87円、+8.9%)

 東証1部の上昇率10位。スターティア <3393> が続急伸。同社は14日、文書管理システムの開発を手掛ける韓国のサイバーダイムと業務提携したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。この提携は、サイバーダイムの文書ファイル専用クラウドファイルサーバ「cloudiumFS」(マルチテナントのクラウド版)の日本国内での独占販売権を取得するもの。自社ブランドとして来年1月からの販売を予定している。

■OSJBHD <5912>  357円 (+23円、+6.9%)

 OSJBホールディングス <5912> が続急伸。14日、決算を発表。18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比29.2%増の13.7億円に伸びたことが買い材料視された。同社は子会社オリエンタル白石における不適切取引の判明により決算発表を延期していた。上期は主力の建設事業で手持ちの橋梁工事や高速道路の補修工事などが順調に進み、大幅増益を達成した。なお、子会社の不適切取引にかかる費用などを計上し、最終利益は1.1%の減益となったが、業績に与える影響は軽微とし下方修正を行わなかったことも安心感を誘ったようだ。

■イオンファンタジー <4343>  5,030円 (+260円、+5.5%)

 イオンファンタジー <4343> が続急伸。14日の取引終了後に発表した11月度の営業概況で、国内事業の既存店売上高が前年同月比14.3%増となり、12ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。プライズ(アミューズメント専用景品)部門、メダル部門が引き続き好調に推移した。特にイオングループで実施した「BLACK FRIDAY」に、プライズ用景品「BLACK BAG(福袋)」の展開や、メダル貸出し全店「1100円で960枚」のイベントが好評を博したことが寄与した。

■インベスC <1435>  7,340円 (+370円、+5.3%) 一時ストップ高

 インベスターズクラウド <1435> が急反発。同社が14日、12月31日現在の株主を対象に1→5の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の5分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■RSテクノ <3445>  5,800円 (+270円、+4.9%)

 RS Technologies <3445> が7連騰し、連日で上場来高値を更新した。同社株について、資産運用世界大手、米ザ・バンク・オブ・ニューヨーク・メロン傘下のBNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンが14日付で財務省に変更報告書(5%ルール報告書)を提出。報告書によると、BNYメロンの同社株式保有比率は5.28%→6.49%に増加したことが判明した。これを受けて需給思惑が働き買いが先行したようだ。

■東京ドーム <9681>  1,168円 (+54円、+4.9%)

 東京ドーム <9681> が大幅反発。14日、決算を発表。18年1月期第3四半期累計(2-10月)の連結最終利益が前年同期比19.1%増の73.6億円に伸びて着地したことが買い材料視された。投資有価証券売却益15.8億円を計上したことに加え、原発事故に伴う受取補償金の発生や補助金収入が増加したことも最終利益を押し上げた。なお、熱海後楽園ホテルのリニューアル計画に基づく営業規模の縮小や東京ドームホテル札幌の営業終了が響き、売上高は4.7%の減収となった。

■パーク24 <4666>  2,950円 (+122円、+4.3%)

 パーク24 <4666> が3日続伸。14日、決算を発表。17年10月期の連結経常利益は前の期比4.2%減の202億円になったものの、続く18年10月期は前期比10.9%増の225億円に伸び、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期もタイムズ駐車場運営台数の拡大基調が続くほか、レンタカーやカーシェアリングの利用台数も増える。8月に買収した英国の駐車場運営会社の業績上積みも収益を押し上げる。

■パイオニア <6773>  219円 (+8円、+3.8%)

 パイオニア <6773> が3日ぶりに大幅反発。同社は14日、米エヌビディアの自動運転向け人工知能(AI)車載コンピューターのオープンプラットフォーム「NVIDIA DRIVE PX」への走行空間センサー「3D-LiDAR」対応に向けて協業すると発表。改めて自動運転関連として関心が高まっているようだ。3D-LiDARは、遠方の物体までの高精度な距離の測定や物体の大きさを検出できるセンサー。同社は2020年以降の量産化を目指し、高性能で小型・軽量・低コストな3D-LiDARの開発を進めており、今年9月から国内外の自動車メーカーやICT(情報通信技術)関連企業などにサンプル供給を開始している。

■コムシスHD <1721>  3,270円 (+95円、+3.0%)

 通信工事株が物色人気化。コムシスホールディングス <1721> や協和エクシオ <1951> 、ミライト・ホールディングス <1417> がそろって年初来高値を更新。楽天 <4755> は14日、携帯キャリア事業への新規参入を発表。第4世代携帯電話システム(4G)用周波数(1.7GHz帯と3.4GHz帯)について総務省の割当受付の開始後、その申請をする。楽天の携帯キャリア事業への参入は、通信工事会社に追い風となるとの期待が強い。特に、基地局の設置工事はコムシスHDや協和エクシオなどが受注するとの見方が出ており、業績の押し上げ要因になるとみられている。

■夢真ホールディングス <2362>  1,065円 (+26円、+2.5%)

 夢真ホールディングス <2362> [JQ]が連日の年初来高値更新。同社は建設現場への技術者派遣を主力に手掛けるが、建設業界の人手不足を背景に売り上げを高水準に伸ばしている。同社が前日発表した建築技術者派遣事業の11月売上高は前年同月比37%増、営業利益は同2.1倍と急拡大しており、これを好感する買いを呼び込んだ。

■ケイアイスター不動産 <3465>  2,913円 (+67円、+2.4%)

 ケイアイスター不動産 <3465> が7日続伸。15日正午ごろ、システムの設計・開発を行うアルファテクノロジー(東京都渋谷区)と資本・業務提携を行うと発表しており、これを好材料視した買いが入った。アルファテクノロジーは、特に画像処理やAIを利用した業務処理などで独自の技術を搭載したシステムを自社開発しており、今後、ケイアイ不が進めているITの戦略的導入で、その知見とノウハウを生かしたアドバイザリーや新たなシステムの開発・提案を受けるのが目的。12月18日付でアルファテクノロジー株式1万1000株を取得し、議決権保有割合は5.0%になる。

■小野薬品工業 <4528>  2,633.5円 (+51円、+2.0%)

 小野薬品工業 <4528> が大幅高。大和証券は14日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は2000円から3000円に見直した。薬価の不透明感がやや後退したことを評価。潜在的な薬価引き下げリスクを一定程度織り込んでも、株価には割安感があるとみている。抗PD-1抗体オプジーボと同キイトルーダにかかるロイヤルティ収入の予想を増額。同証券の従来予想である22年3月期の計769億円を987億円に修正した。オプジーボの薬価引き下げ率は18年4月に27%、20年11月に11%と想定。22年3月期の同薬の国内売上高予想を1553億円(従来1332億円)と試算している。

※15日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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