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【注目】前週末15日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ヤーマン <日足> 「株探」多機能チャートより

■ヤーマン <6630>  1,890円 (-228円、-10.8%)

 東証1部の下落率2位。ヤーマン <6630> が急反落。14日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5-10月)連結決算は、売上高121億5800万円(前年同期比13.3%増)、営業利益33億1200万円(同43.2%増)、純利益21億1700万円(同41.1%増)と大幅増益だったものの、11月20日に上方修正を発表し、株価は12月12日に年初来高値2279円をつけるなど直近で急上昇していただけに、目先の材料出尽くし感台頭で利益確定売りが膨らんだようだ。上期は、美顔器や痩身機器が訪日外国人客向けに伸び、免税店向け卸売事業が好調に推移。また、大手家電量販店向け卸売事業も伸長し、これらが牽引役となった。また、原価低減や効率的な経費支出などに取り組んだことも奏功した。なお、18年4月期通期業績予想は、売上高220億8400万円(前期比10.6%増)、営業利益45億7700万円(同30.7%増)、純利益29億1500万円(同28.5%増)の修正予想を据え置いている。

■亀田製菓 <2220>  5,020円 (-490円、-8.9%)

 東証1部の下落率3位。亀田製菓 <2220> が急反落。14日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、営業利益を70億円から58億円(前期比3.2%増)へ、純利益を57億円から47億円(同73.9%増)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は従来予想の1000億円(同1.8%増)で据え置いたが、原材料価格が想定より上昇し原価率の低減に遅れが生じていることや、国内米菓市場の需要喚起に向けた主力ブランドの販売強化策の実行などで販促費が従来予想より膨らむことが要因。また、第1四半期に、米国子会社が気象要因による操業停止を余儀なくされたことも響いたとしている。なお、同時に発表を延期していた第2四半期累計(4-9月)決算を発表しており、売上高469億8100万円(前年同期比0.9%増)、営業利益9億9300万円(同46.8%減)、純利益10億3600万円(同35.6%減)だった。

■東京製鐵 <5423>  977円 (-71円、-6.8%)

 東証1部の下落率10位。東京製鉄 <5423> が急反落。同社は業界トップの電炉メーカーで旺盛な都市開発需要を背景にH形鋼などの建材の出荷が高水準となっている。しかし、ここにきて電炉資材である黒鉛電極の値上がりが逆風として意識され始めた。黒鉛電極大手の東海カーボン <5301> が14日に国内向けで値上げを発表したが、国際価格も大幅に値上がりしており、利益採算の悪化を嫌気する売りが集まった。

■楽天 <4755>  1,025円 (-59.5円、-5.5%)

 楽天 <4755> が大幅続落、年初来安値を更新した。同社は14日、携帯キャリア事業への新規参入を発表。19年中のサービス開始を予定している。同社は14年から「楽天モバイル」のブランドでMVNO(Mobile Virtual Network Operator、仮想移動体通信事業)を展開してきたが、新たに通信設備を保有するMNO(Mobile Network Operator)を開始する。25年までに最大6000億円を調達し、基地局などに投資する。銀行借入など有利子負債で資金調達し、公募増資などは避けられる見通しだが、財務体質の悪化が懸念された。携帯事業へ新規参入当初はコスト負担で業績悪化要因となることが予想されるが、長期的には楽天経済圏の拡大につながりプラス要因に働くとの見方もある。

■NTTドコモ <9437>  2,686円 (-129.5円、-4.6%)

 NTTドコモ <9437> 、KDDI <9433> 、ソフトバンクグループ <9984> といった大手通信3社の株価は軒並み大幅安。楽天 <4755> は14日、携帯キャリア事業への新規参入を発表。第4世代携帯電話システム(4G)用周波数(1.7GHz帯と3.4GHz帯)について総務省の割当受付の開始後、その申請をする。楽天の携帯キャリア事業への新規参入は、日本の携帯電話業界の3社寡占状態に穴が開けられることになり、価格競争の激化も予想される。こうしたなか、携帯大手3社の業績への影響を懸念する売りが膨らんでいる。

■Gunosy <6047>  3,070円 (-50円、-1.6%)

 Gunosy <6047> [東証M]が反落。14日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、12月21日付で東証マザーズから東証1部へ市場変更されることになったと発表したが、市場の反応は限定的だ。同社は、情報キュレーションアプリ「Gunosy(グノシー)」などのメディアの開発・運営が主力。18年5月期連結業績予想は、売上高107億4600万円(前期比38.8%増)、経常利益22億600万円(同45.4%増)を見込んでいる。

※15日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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