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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

伊藤園 <日足> 「株探」多機能チャートより

■伊藤園 <2593>  4,330円 (+225円、+5.5%)

 伊藤園 <2593> が3日ぶりに急反発。前週末1日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5-10月)の連結決算が、売上高2658億8300万円(前年同期比3.0%増)、営業利益144億9600万円(同1.2%増)、純利益92億4600万円(同3.6%増)となり、従来予想の純利益90億円を上回り、上期として最高益を更新したことが好感された。主力の緑茶飲料「お~いお茶」を今年5月にリニューアルした効果のほか、茶葉(リーフ)製品で30年ぶりとなるリーフ(ティーバッグ)製品のテレビCMを放映したことも寄与した。また、前期に計上した海外子会社への貸付に絡む為替差損が一巡したことも最終利益の押し上げに貢献した。なお、18年4月期通期業績予想は、売上高4925億円(前期比3.5%増)、営業利益226億円(同3.8%増)、純利益140億円(同2.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■メニコン <7780>  6,210円 (+280円、+4.7%)

 メニコン <7780> が大幅続伸し年初来高値を更新した。東海東京調査センターが1日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を5070円から6870円に引き上げたことが好材料視されたようだ。定額支払い制度の会員増と16年12月投入の新製品の本格寄与を見込むため、会社側では18年3月期の営業利益を従来の40億5900万円から44億5100万円(前年比13.9%増)と上方修正した。ただ、同センターではこれを控え目として、前期比33%増の52億円、19年3月期は同25%増の65億円を予想している。

■松屋 <8237>  1,387円 (+60円、+4.5%)

 松屋 <8237> が大幅反発し、年初来高値更新。前週末1日の取引終了後に発表した11月売上速報で、銀座店と浅草店を合わせた銀座本店の売上高が前年同月比11.4%増となり、5ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。銀座店は、婦人服のコートやジャケットなどの防寒衣料や、ストールやファーなどの防寒雑貨が好調に推移したほか、紳士服も防寒衣料を軸に好調を維持した。また、歳暮ギフトの売り上げも堅調だった。免税売上高については、化粧品やラグジュアリーブランドが好調なことに加え、時計が前年の倍の売り上げとなるなど引き続き好調に推移した。一方、浅草店は歳暮ギフトや化粧品、婦人服が好調だった。

■ワークマン <7564>  3,710円 (+110円、+3.1%)

 ワークマン <7564> [JQ]が4日続伸で連日の年初来高値更新となった。前週末1日の取引終了後に発表した11月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比3.4%増となり、2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。中旬以降に気温が低下したことで、ストレッチ素材のジャンパーやウオームパンツ、保温・発熱性インナーなど防寒商品の販売が伸長した。また、高機能防水ウエア「イージス」シリーズの販売が大幅に増加したことも寄与した。なお、全店売上高は同5.6%増だった。

■Jフロント <3086>  1,932円 (+33円、+1.7%)

 J.フロント リテイリング <3086> が4日続伸し年初来高値を更新した。前週末1日の取引終了後に発表した11月度の売上速報で、百貨店 事業の合計売上高が前年同月比6.9%増となり、8ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。婦人・紳士服ともにコートを中心に好調に推移したことに加えて、化粧品、ラグジュアリーブランド、美術宝飾品も売り上げを伸ばし、すべてのカテゴリーで前年実績を上回った。また、大丸松坂屋百貨店の免税売上高(速報値)は、対前年92%増(客数同67%増、客単価同15%増)となった。

■高島屋 <8233>  1,119円 (+19円、+1.7%)

 高島屋 <8233> が反発。前週末1日の取引終了後に発表した11月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高が前年同月比3.8%増と、4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。免税売り上げの伸長と株高による資産効果の影響などで、高額品が好調だった。また、気温の低下もあって、コートをはじめとした重衣料に動きがみられたほか、タカシマヤカシミヤコレクションが前年比2ケタ増となったことも寄与した。なお、免税売り上げは同48.2%増だった。商品別では、リビングが前年を下回ったものの、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、子供服ホビー、食料品などがプラスとなった。

■東芝機 <6104>  809円 (+13円、+1.6%)

 東芝機械 <6104> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が1日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続しつつ、目標株価を750円から960円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、LiB(リチウムイオン二次電池)セパレータ用押出成形機や射出成形機、ダイカストマシンの需要増加、射出成形機の収益性改善による利益拡大を見込んでいたが、LiBセパレータ用押出成形機の受注が、中国での旺盛な需要を背景に想定以上に好調と評価。また、原価低減モデルの売上高拡大や、ラインの整流化などで射出成形機の生産性改善も予想以上に進んでいるとして、18年3月期の営業利益予想を52億円から54億円へ、19年3月期を同66億円から71億円へ、20年3月期を同74億円から85億円へ上方修正。

■国際石開帝石 <1605>  1,319円 (+19円、+1.5%)

 国際石油開発帝石 <1605> 、石油資源開発 <1662> などが揃って頑強な値動きをみせた。前週末のWTI原油先物価格は96セント高の1バレル=58ドル36セントと続伸、4日ぶりに58ドル台を回復して引けており、原油市況上昇が収益面でプラスに働く資源関連セクターに追い風となった。前週末の米国株市場でもNYダウなど主要指数は下落したが、シェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株は買い優勢となっていた。

■三越伊勢丹 <3099>  1,303円 (+17円、+1.3%)

 三越伊勢丹ホールディングス <3099> が反発。前週末1日の取引終了後に発表した11月度の国内百貨店事業売上速報で、三越伊勢丹合計の既存店売上高が前年同月比5.7%増と6ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。引き続き高額品が全体を牽引したことに加えて、比較的天候に恵まれ、この時期らしい気温推移だったことから、コートを中心とした防寒ニーズが堅調だった。また、全国的に化粧品カテゴリーが牽引役となったほか、前月に苦戦した自社カード顧客の売り上げも回復傾向が見られた。なお、インバウンド売り上げは引き続き好調で、その売り上げ規模は勢いのあった15年の実績を上回るまでに拡大した。

■ADEKA <4401>  1,930円 (+21円、+1.1%)

 ADEKA <4401> が3日続伸。値刻みこそ小幅ながらここにきて底値離脱の動きを鮮明としており、11月16日以降、4日までの12立会日で安かった日はわずかに11月24日の1日だけで、法人系資金とみられる継続的な買いが入っていることを窺わせる。同社は樹脂添加剤や食用油を製造するほか、半導体材料も展開している。半導体需要は世界的に旺盛であり、そのなか同社は、韓国メーカー向けDRAM用材料などが好調に推移し、収益に貢献している。樹脂添加物も自動車軽量化の波が押し寄せるなか、フォローの風が強い。今期業績は営業利益段階で前期比微増を見込むが、19年3月期6~7%の増益と再び成長路線に復帰する公算が大きい。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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