市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

SLD <日足> 「株探」多機能チャートより

■SLD <3223>  2,118円 (+400円、+23.3%) ストップ高

 エスエルディー <3223> [JQ]が連日のストップ高に買われた。株価は15年12月以来、約2年ぶりに2000円台を突破。1日午前、ポケモン社が18年3月14日にオープンを予定するオフィシャルショップ「ポケモンセンタートウキョーDX&ポケモンカフェ」に常設するカフェ店舗のプロデュースおよび運営に係る業務を受託したと発表しており、これが引き続き材料視された。「ポケモンセンター」は人気ゲーム「ポケットモンスター」のオフィシャルショップで、オリジナルグッズの販売やイベントを実施、現在全国で11店舗を展開している。今回開設する店舗は初のカフェ併設型店舗で過去最大規模となる予定。発表を受けて、来期以降の業績回復などに期待する買いが殺到した。

■レイ <4317>  440円 (+80円、+22.2%) ストップ高

 イベントやテレビCMなどの企画制作を手掛けるレイ <4317> [JQ]がストップ高。1日、テレビ朝日ホールディングス <9409> と資本業務提携すると発表したことが買い材料視された。コンテンツを活用した事業展開や映像技術分野、クロスメディアマーケティング分野などで連携する。資本面では同社がテレ朝HDを引受先とする第三者割当により143万4900株の自己株処分を実施するほか、テレ朝HDは分部至郎社長と主要株主エイチ・ダブリュ・プロジェクトから同社株143万0900株を買い取る。これにより、同社はテレ朝HDの持分法適用会社となる。

■石川製 <6208>  3,495円 (+499円、+16.7%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。石川製作所 <6208> 、豊和工業 <6203> が続急騰。株式市場全般は主力株が手掛けづらく上値の重い展開となり、値動きの速い材料株に短期資金を中心とした買いが向かった。北朝鮮を巡る地政学リスクが再燃するなか、米国のマクマスター大統領補佐官が3日放送のFOXニュースのインタビューで、「北朝鮮に対し影響力のある中国やロシアに取り組みを強化するよう説得する考えだ」と述べたほか、「(北朝鮮がICBMを発射したことから)軍事衝突が近づいている」と危機感を示したことが、防衛関連株の株価を強く刺激する格好となった。

■日エスコン <8892>  731円 (+100円、+15.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。日本エスコン <8892> がストップ高。1日、同社が17年12月期の連結経常利益を従来予想の48億円→59億円に22.9%上方修正。増益率が34.3%増→65.0%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。保有する商業施設と商業底地をエスコンジャパンリート投資法人へ売却したことが上振れの主因。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の15円→18円(前期は15円)に増額修正した。1日終値ベースの予想PERが9.6倍→7.8倍に低下する一方、配当利回りは2.85%に上昇し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。併せて、90万株(発行済み株式数の1.3%、金額で4.5億円)を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充も好感されたようだ。

■メドピア <6095>  1,199円 (+152円、+14.5%)

 メドピア <6095> [東証M]が続急騰し年初来高値を更新。同社は4日、人工知能(AI)ベンチャーのエクサウィザーズ(東京都文京区)とAIソリューションの開発で業務提携したと発表。これが材料視されたようだ。エクサウィザーズは、超高齢社会に代表されるような社会課題を解決することを目的に、AIプラットフォームの開発やAI教育サービスなどを行っている企業。同社はこの提携により、メドピアグループが持つ医師や一般消費者によるテキストデータ(集合知)をエクサウィザーズのAI技術で解析することにより、製薬企業をはじめとする企業や一般消費者に対し、さまざまなAIソリューションを企画・開発するとしている。

■ハイパー <3054>  793円 (+100円、+14.4%) ストップ高

 ハイパー <3054> [JQ]がストップ高。4日午前11時ごろ、Keepdata(東京都千代田区)と提携し、次世代分析プラットフォーム「KeepDataHub DX(キープデータハブ デジタルトランスフォーメーション)」の提供を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。従来の国内クラウドサービスは、米国からの輸入製品やサービス販売が主体となっていたが、「KeepDataHub DX」は、米国のビジネスモデルであるクラウドサービスに日本のものづくり・顧客対応を融合。それぞれの良さを生かしたシンプルで使いやすく、細かなサポートに優れた純国産のIoTビッグデータ分析プラットフォームだという。また、使用している既存のシステムからデータを取り込み、蓄積・高速検索・集計・分析・見える化まで1つのプラットフォームで行うため、導入プロセスがシンプルで、サーバやシステムの構築コストや導入プロジェクトの期間が大幅に削減できるなども特徴としている。

■フライングG <3317>  4,760円 (+585円、+14.0%) 一時ストップ高

 フライングガーデン <3317> [JQ]が4日ぶりに急反騰。4日午前に発表した11月の既存店売上高は前年同月比8.3%に伸び、今期に入り8ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。同社は北関東を地盤にハンバーグチェーンを展開。5月にテレビ番組で紹介された効果で客数が伸び、既存店売上高の前年比プラスが続いている。同社は10月30日に通期の経常利益予想を上方修正したが、中間期(4-9月)実績が上方修正後の通期計画に対して進捗率が76.4%に達しており、再度上方修正する可能性も高いとみられている。

■ソフト99 <4464>  1,627円 (+193円、+13.5%)

 ソフト99コーポレーション <4464> [東証2]が4連騰し連日の年初来高値更新となった。岩井コスモ証券が1日付で、投資判断を新規「A」、目標株価2000円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。上期は自動車向けや半導体向けが好調で業績は計画を上振れ、これを受けて会社側は18年3月期の業績見通しを上方修正した。ただ、この増額は上期の上振れ分をほぼ積み増しただけで下期見通しは据え置かれたものであり、同証券では足もとの半導体市場の活況などを考慮すれば、かなり保守的な見積もりと指摘。18年3月期営業利益を会社予想27億円に対して28億円を見込んでいるほか、19年3月期は同30億円を見込んでいる。

■クミアイ化 <4996>  867円 (+81円、+10.3%)

 東証1部の上昇率5位。クミアイ化学工業 <4996> が3連騰。1日、同社が17年10月期の連結経常利益を従来予想の58億円→75億円に29.3%上方修正。増益率が29.5%増→67.5%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。旧イハラケミカル工業との経営統合で加わった連結子会社の売上高見込みの集計に誤りがあり、売上は計画を下回ったものの、原価低減や販管費削減に加え、持分法投資利益の発生が利益を押し上げた。

■ソレイジア <4597>  446円 (+25円、+5.9%)

 ソレイジア・ファーマ <4597> [東証M]が急反発。がん化学療法に伴う末梢神経障害治療薬「SP-04」に関して、日本人などを対象とした米国での第1相臨床試験の投与が開始されたと発表しており、開発の進捗に対する期待感から買いが入ったようだ。同社では11月20日、スウェーデンのバイオベンチャー、プレッド・ファーマ(ストックホルム市)と、「SP-04」(プレッド社商標「PledOx」)の日本、中国、韓国、台湾、香港およびマカオでの開発事業化の独占的権利を導入する契約を締結している。プレッド社は、PledOxの後期第2相臨床試験を完了し、第3相国際共同臨床試験を今年中に開始する予定だが、前述の第1相試験はソレイジアの権利地域における今後の臨床開発に資することを目的に実施している。

■RSテクノ <3445>  4,120円 (+230円、+5.9%)

 シリコンウエハーの再生加工を手掛けるRS Technologies <3445> が6日ぶりに急反発。1日、中国半導体マーケットへの参入を目指し、現地企業2社と合弁会社を設立すると発表したことが買い材料視された。合弁相手は北京有色金属研究総院と福建倉元投資有限公司(GRINM)の2社。また合弁設立とあわせて、同社はGRINMの子会社でシリコンインゴットやプライムウエハーの製造販売を手掛けるGRITEKに資本参加し、GRITEKを連結子会社化する。同社はGRITEKに対し、約70億円を段階的に出資する予定だ。中国政府との関係が深いGRINMと組むことで、中国でのプライムウエハー製造販売事業を推進していく。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均