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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ポーラHD、NTT、安川電

ポーラHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■三井倉HD <9302>  351円  +4 円 (+1.2%)  本日終値
 三井倉庫ホールディングス<9302>が続伸。20日の取引終了後、上場有価証券5銘柄を売却したのに伴い、第3四半期に投資有価証券売却益7億2200万円を特別利益として計上すると発表しており、これを好感した買いが入った。投資有価証券の売却は、政策保有株式の保有意義見直しと財務体質の強化を図るのが目的。なお、18年3月期業績予想に変更はないとしている。

■フィード・ワン <2060>  284円  +3 円 (+1.1%)  本日終値
 フィード・ワン<2060>が3日続伸。20日の取引終了後、約110億円を投じて、北九州市に畜産用配合飼料の新工場を設立すると発表しており、増産効果による業績への貢献を期待した買いが入った。隣接する水産用配合飼料専用工場である北九州工場と共同で原料調達などを行うことで相乗効果を狙い、競争力の強化を進めるのが目的。なお、新工場は18年9月に着工し、20年4月の完成を予定している。

■ポーラHD <4927>  4,065円  +35 円 (+0.9%)  本日終値
 ポーラ・オルビスホールディングス<4927>が4日続伸で上場来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続しつつ、目標株価を3600円から4100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、ポーラの新たに拡大した顧客基盤に対する新製品の拡売や、ポーラで17年12月期に大規模な広告費を投下した反動による増益要因、インバウンド関連売り上げの継続、海外ポーラの好調、「Jurlique」「H2O PLUS」、育成ブランドにおける採算改善などを考慮し、17年12月期営業利益予想を371億円から405億円へ、18年12月期を同414億円から446億円へ上方修正した。

■日本電信電話 <9432>  5,803円  +37 円 (+0.6%)  本日終値
 NTT<9432>が続伸で5800円近辺のもみ合いを上に抜ける兆しをみせている。同社は20日「量子コンピューター」を試作し、27日から利用を無償公開することを発表、これが買いを誘った。同社は国立情報学研究所や内閣府などと共同で開発を進めてきたが、米グーグルなどの方式とは異なる国産機を実現したことで俄然マーケットの注目が集まった。量子コンピューターはこれまでのコンピューターの基本コンセプトである「01」の世界から離れ、量子力学的な重ね合わせによる極微の世界で起こる物理現象を活用して並列コンピューティングを実現させるというもので、スーパーコンピューターですら数千年も要する演算をわずか数時間もしくは数分間で完結するともいわれている。民間企業ではNTTのほか富士通<6702>もグループを挙げての「選択と集中」のなか量子コンピューター分野に積極的に取り組んでいる。きょうは、量子コンピューター関連として注目されるフィックスターズ<3687>が前日のストップ高に続き上昇、エヌエフ回路設計ブロック<6864>は16%を超える上昇をみせたほか、前日値幅制限上限まで上値を伸ばしたYKT<2693>はきょうもストップ高に買われた。

■安川電機 <6506>  4,905円  +30 円 (+0.6%)  本日終値
 安川電機<6506>が4日続伸し一時、5040円まで上昇。初の5000円台乗せを達成した。中国向けなどを中心とするファクトリーオートメーション(FA)関連需要の高まりを受け、同社株には外国人などの買いが流入。株価は年初から2.7倍に上昇している。前月23日には18年2月期の連結営業利益を455億円から540億円に増額修正。今期配当も従来予想から10円増の年40円(前期比20円増)とすることを発表している。

■三菱電機 <6503>  1,857円  +6.5 円 (+0.4%)  本日終値
 三菱電機<6503>が3日ぶりに反発。この日の午前中、独自の人工知能(AI)技術「Maisart(マイサート)」を用い、「AIを活用したロボットの力覚制御の高速化技術」を開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回開発した技術は、「Maisart」を産業用ロボットのアームを人の腕のように柔らかく動作させる力覚制御に適用し、動作時間の大幅短縮を実現するというもの。はめ合い作業やコネクタ・基板の挿入作業などの高速化を図ることで、電機・電子製品の組み立て工程の生産性向上に貢献する。同社では今後も「Maisart」のFA分野への適用開発を進めるとしている。

■キョーリン <4569>  2,100円  -69 円 (-3.2%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 キョーリン製薬ホールディングス<4569>が3日続落。大和証券が20日付で、投資判断を「3」から「4」とし、目標株価を2300円から1900円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券の従来想定と比べて伸び悩んでいる喘息治療配合剤フルティフォームの売り上げ予想を18年3月期120億円(従来予想136億円)、22年3月期200億円(同264億円)に減額したほか、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤キプレスも、6月に後発品(GE)が発売された小児製剤の売り上げが従来想定よりも大きく落ち込んでいることを受けて、18年3月期190億円(同250億円)、22年3月期42億円(同80億円)に引き下げた。また、合成抗菌剤ラスクフロキサシンについて、追加の非臨床試験の実施を受けて、発売想定時期を20年3月期(同19年3月期)に見直したことで、18年3月期の営業利益予想を151億円から108億円へ、19年3月期を同86億円から67億3000万円へ、20年3月期を同102億円から74億2000万円へ下方修正している。

■リネットJ <3556>  630円  +100 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値
 ネットリユース事業やネットリサイクル事業を手掛けるリネットジャパングループ<3556>がストップ高まで買われた。総務省はきょう、小型家電リサイクルの一層の促進を図る観点から市町村の取り組み状況などを調査し、その結果を取りまとめ、必要な改善措置について環境省に採算性改善のための情報提供などを行うよう勧告したと発表。これが刺激となったようで、同社の提携自治体の拡大などが期待されているようだ。同社は、小型家電リサイクル法における宅配便を活用した回収として唯一事業許認可を取得し、また全国126の自治体(11月1日現在)と提携のうえ、行政サービスの一環としてサービスを提供する独自の事業モデルを構築。ユーザーからのネット申し込みにより、直接、不要となった使用済み小型電子機器などを有償で宅配回収するとともに、データ消去サービスなどのオプションも有償で提供し、回収した使用済み小型電子機器などはリユース販売するほか、部品に含まれるレアメタルは中間処理会社に売却している。

■マーケットE <3135>  693円  +100 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値
 マーケットエンタープライズ<3135>がストップ高。20日の取引終了後、ヤフー<4689>が運営する「ヤフオク!」が開始した「カウマエニーク」で、ヤフーおよびブックオフコーポレーション<3313>と出張買い取りで連携したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。カウマエニークは、「買う前に(売りに)行く」をコンセプトとした買い取りサービスで、家電と洋服と本など、異なるカテゴリの商品をWebサイト経由でまとめて買い取りを依頼できるサービス。マーケットエンタは「自宅で買い取り査定ができる出張買い取り」、ブックオフは「店舗への店頭買い取り」、「宅配買い取り(自宅集荷・運送会社への持ち込み)」で連携。ユーザーのニーズに合わせた3つの買い取り方法が選択できるようにしたことで、年末の大掃除や引っ越しなど新年・新生活を迎える時や、「ヤフオク!」などに出品する時間がない、面倒と感じる人でも手軽に利用できるようにしたのが特徴としている。

■トーイン <7923>  685円  +100 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値
 20日、トーイン <7923> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の4.41%にあたる23万株(金額で1億3455万円)を上限に、21日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は20日終値の585円)を実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■シンデン・ハイテックス <3131>  4,185円  -700 円 (-14.3%) ストップ安   本日終値
 20日、シンデン・ハイテックス <3131> [JQ]が20万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限6万9000株の第三者割当増資を実施するほか、自己株処分による19万株と既存株主による7万株の株式売り出しを発表したことが売り材料。新株発行が最大で発行済み株式数の14.6%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は11月29日から12月4日までのいずれかの日に決定する。最大で約17億円の調達資金については借入金返済に充てる。

●ストップ高銘柄
 YKT <2693>  484円  +80 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値
 北の達人 <2930>  1,110円  +150 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 シンデン・ハイテックス <3131>  4,185円  -700 円 (-14.3%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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