【市況】11日の米国市場ダイジェスト:ダウは42ドル高、FOMC議事録受けた利上げ観測が上値抑える
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:ダウは42ドル高、FOMC議事録受けた利上げ観測が上値抑える
NYダウ ナスダック
終値 :22872.89 終値 :6603.55
前日比:+42.21 前日比:+16.30
始値 :22827.65 始値 :6586.73
高値 :22872.89 高値 :6604.21
安値 :22821.66 安値 :6577.99
11日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は42.21ドル高の22872.89、ナスダックは16.30ポイント高の6603.55で取引を終了した。朝方は複数の主要企業が市場予想を上回る好決算を発表したものの、FOMC議事録の内容を見極めたいとの思惑から、小動き。FOMC議事録では、数人の当局者が足元の低調なインフレ基調に懸念を示したが、大半が年内の利上げについて支持する見方を示した。発表後の相場はもみ合う展開となったが、原油相場の上昇が重なり、上げ幅をやや拡大した。セクター別では、消費者・サービスや運輸が上昇する一方でメディアや商業・専門サービスが下落した。
写真共有アプリを手掛けるスナップ(SNAP)やネット小売のアマゾン(AMZN)、検索大手のアルファベット(GOOGL)は、クレディスイスによる目標株価引き上げを受け、上昇。資産運用のブラックロック(BLK)や航空大手のデルタ航空(DAL)は決算内容が好感され、堅調推移。中国電子商取引のアリババ(BABA)は今後3年間で研究開発費を2倍超に拡大する計画を発表し、買われた。一方で、半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)は10億ドル規模の公募増資を発表し、下落した。
OPEC(石油輸出国機構)は世界景気の改善を受けて、今年と来年の加盟国産原油に対する需要見通しを上方修正した。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル伸び悩み、低インフレに対する警戒感も
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円08銭まで下落後、112円57銭まで上昇し、112円49銭で引けた。米国の8月JOLT求人件数が予想を下回ったためドル売りが優勢となったのち、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表するタカ派的な9月連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を織り込むドル買いが再燃。しかし、議事録で当局者が年内の追加利上げが正当化されるとしたものの、同時に低インフレへの懸念を強め、予想ほどタカ派色を強めなかったためドルは伸び悩んだ。
ユーロ・ドルは、1.1827ドルから1.1869ドルまで上昇し、1.1862ドルで引けた。スペインの政局不安後退でユーロ買いが強まった。ユーロ・円は、132円67銭から133円50銭へ上昇。ポンド・ドルは、1.3176ドルまで下落後、1.3234ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9744フランから0.9717フランへ下落した。
■NY原油:続伸、需給改善への期待高まる
11日のNY原油先物11月限は続伸。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比+0.38ドルの51.30ドルで取引を終えた。NY原油先物は一時51.42ドルまで上昇。主要産油国による減産体制は当面維持されるとの見方が広がっているが、この日は石油輸出国機構(OPEC)の楽観的な需要見通しも材料視された。減産体制がより強化される可能性もあることから、需給改善への期待は高まり、投機筋などの買いは継続した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 25.83ドル -0.110ドル(-0.42%)
モルガン・スタンレー(MS) 49.18ドル -0.305ドル(-0.62%)
ゴールドマン・サックス(GS)242.40ドル -0.130ドル(-0.05%)
インテル(INTC) 39.30ドル -0.350ドル(-0.88%)
アップル(AAPL) 156.55ドル +0.650ドル(+0.42%)
アルファベット(GOOG) 989.25ドル +16.65ドル(+1.71%)
フェイスブック(FB) 172.74ドル +1.150ドル(+0.67%)
キャタピラー(CAT) 128.60ドル +0.420ドル(+0.33%)
アルコア(AA) 46.94ドル +0.040ドル(+0.09%)
ウォルマート(WMT) 85.73ドル +1.580ドル(+1.88%)
スプリント(S) 7.19ドル +0.060ドル(+0.84%)
《NO》
提供:フィスコ