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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):任天堂、アサツーDK、良品計画

任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
■任天堂 <7974>  42,540円  +520 円 (+1.2%)  本日終値
 任天堂<7974>が4連騰と上昇基調を強めている。個人投資家の回転売買に加え国内外の機関投資家も巻き込んだ全員参加型相場の様相にあり、9月20日につけた年初来高値4万3040円を射程圏に捉えてきた。市場では「想定以上の人気を博しているニンテンドースイッチの増産が進んでいるもようで、需給タイト感が緩和されてきたことから、同社の収益に反映されやすくなってきた。また、きょう発売されたスーパーファミコンの復刻版の売れ行き好調が伝わっており、これも株価を刺激しているようだ」(大手ネット証券アナリスト)と指摘されている。

■アサツー ディ・ケイ <9747>  3,845円  +45 円 (+1.2%)  本日終値
 アサツーディ・ケイ<9747>が上昇し新高値。2日、米投資ファンドのベインキャピタルがTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すことを発表。TOB価格は1株3660円で、11月15日までが買い付け期間となっている。ただ、筆頭株主の英広告大手WPPはTOBに反発しているほか、第2位の株主であるシルチェスター・インターナショナルもTOB価格が安すぎるとして応募しない方針が報じられている。ベインがアサツーDKを完全子会社化するにはTOB価格の引き上げが必要との見方もあり、株価は強含みで推移している。

■良品計画 <7453>  32,650円  +350 円 (+1.1%)  本日終値
 良品計画<7453>が堅調。4日の取引終了後、18年2月期の連結業績予想について、売上高を3739億円から3778億円(前期比13.4%増)へ、営業利益を423億円から426億円(同11.3%増)へ、純利益を285億円から288億円(同11.5%増)へ上方修正したことが好感された。衣服・雑貨部門における春先からの価格見直し効果や、生活雑貨におけるヘルス&ビューティー、ステーショナリー、ハウスウエアなど日用品を中心としたプロモーション効果などが客数増に寄与し国内事業が好調に推移したことが貢献。海外の一部地域で売り上げが低迷し、海外事業は計画下振れが想定されるものの、国内事業の好調がカバーし上振れる見通しだ。なお、同時に発表した第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高1829億8800万円(前年同期比13.2%増)、営業利益211億3000万円(同6.9%増)、最終利益145億8400万円(同24.5%増)だった。

■日本電子 <6951>  566円  +6 円 (+1.1%)  本日終値
 日本電子<6951>が反発。スウェーデン王立科学アカデミーは4日、17年のノーベル化学賞をクライオ(極低温)電子顕微鏡を開発したジャック・デュボシェ氏とヨアヒム・フランク氏、リチャード・ヘンダーソン氏の3氏に贈ると発表。これを受けて、クライオ電子顕微鏡を開発・販売している同社が関連銘柄として買われたようだ。

■イオンファンタジー <4343>  3,715円  +35 円 (+1.0%)  本日終値
 イオンファンタジー<4343>は堅調。4日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算が、売上高357億4200万円(前年同期比10.3%増)、営業利益25億4500万円(同50.3%増)、純利益11億100万円(同36.8%増)と5割を超える営業増益となり、上期として07年2月期以来11年ぶりの過去最高益を更新したことが好感された。限定オリジナル景品の導入拡大や、YouTubeを活用した動画プロモーションなどに加えて、24店舗の活性化を実施した効果で国内既存店売上高が好調に推移したことが牽引役となった。また、16店舗の新規出店を行った中国をはじめ、海外事業売上高が拡大したことも寄与した。なお、18年2月期通期業績予想は、売上高700億円(前期比7.6%増)、営業利益50億円(同32.6%増)、純利益21億5000万円(同26.6%増)の従来見通しを据え置いている。また、グリー<3632>と共同で、世界初のアミューズメント施設専用子ども向けVRゲーム3機種を開発したと発表しており、これも好材料視されたようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  6,784円  +54 円 (+0.8%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が堅調。全体相場は方向感が定まらないなか機関投資家とみられる根強い実需買いが株価を押し上げている。外国為替市場では1ドル=112円台後半で円安一服局面にあるが、同社の通期想定為替レートは1ドル=110円で設定されており、実勢はそれより円安水準にあることから、収益面で風向きは追い風にある。直近の統計で明らかとなった好調な米自動車販売動向も同社株にポジティブ材料となった。

■八千代工業 <7298>  1,420円  +9 円 (+0.6%)  本日終値
 八千代工業<7298>が続伸し、年初来高値を更新した。同社は4日取引終了後に、ホンダ<7267>と完成車事業の譲渡に関する協議を開始することで基本合意したと発表。経営資源を部品事業に集中できるとして評価材料となったようだ。対象事業は、軽自動車生産に関わる事業で、主な設備および敷地、建屋など。なお、事業譲渡の当否、譲渡する場合の条件および方法などについては今後、第三者委員会の最終的な答申を踏まえ、慎重に検討するとしている。

■アネスト岩田 <6381>  1,071円  +6 円 (+0.6%)  本日終値
 アネスト岩田<6381>は値刻みこそ小幅ながらきょうで6日続伸と上値慕いの動きを続けている。テクニカル的にも日足一目均衡表は雲の上で下値切り上げ波動を形成しており上値が軽い。信用買い残も枯れ切った状態、日証金では株不足で逆日歩がついた状況にあり、株式需給面も追い風局面にある。同社が製造販売する圧縮機は、北米で現地規格に適合した製品を拡充することで収益機会を高めている。また、有機EL市場が急速に立ち上がるなか、韓国メーカーの設備投資意欲を背景に有機EL製造装置向け真空機器が伸びており、中期成長期待が高まっている。18年3月期は営業利益段階で前期比4.5%増の39億円を見込むが、市場では上乗せも可能との見方が出ている。

■ディスコ <6146>  23,200円  +130 円 (+0.6%)  本日終値
 ディスコ<6146>が4日続伸と上値指向を強めている。米国では好調な収益環境を反映して半導体関連株が買い直される展開にあり、前日のフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は6連騰で2001年以降の最高値を連日で更新している。そのなか、東京市場でも同社株など半導体製造装置メーカーに物色の矛先が向かっている。5日付の日本経済新聞が「同社の2017年4~9月期の連結営業利益は、前年同期と比べて比9割増の280億円弱と過去最高となったようだ」と報じている。従来予想を20億円程度上回る水準で、これも同社の株価押し上げ要因となっている。

■ジャパンディスプレイ <6740>  253円  -21 円 (-7.7%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 ジャパンディスプレイ<6740>は反落。日証金が4日、JDI株について5日約定分から、制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う貸借取引の申し込み停止措置を実施すると発表した。ただし、弁済繰り延べ期限到来分の買いの現引きは除く。貸借取引の規制強化に伴って、売買の自由度が制限されるとの見方から売りが優勢となったようだ。

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