【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三井ハイテク、村田製、YKT
三井ハイテク <日足> 「株探」多機能チャートより
三井ハイテック<6966>が5日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が25日付で投資判断を「バイ」から「ホールド」に引き下げたことが弱材料視されたようだ。「電機部品部門のモーターコアを牽引役とする成長シナリオの実現」とのストーリーは強まっているが、直近の株価上昇でxEV普及に伴うモーターコア需要拡大による当面の業績向上は織り込まれたと判断したという。ただ、18年1月期営業利益予想を27億円から28億円へ、19年1月期を同48億円から49億円へ引き上げており、これに合わせて目標株価も2300円から2400円へ引き上げられている。
■村田製作所 <6981> 16,135円 -480 円 (-2.9%) 本日終値
村田製作所<6981>が続落。為替が足もとドル安・円高含みに推移していることが向かい風となっているほか、ここ米国株市場でアップル株の下落が目立っていることもあって、アップルの国内最有力サプライヤーである同社株も影響を受けている。前日にアップルの株価は4日続落で8月1日以来約2カ月ぶりの安値圏に沈み、NYダウの下げに大きく影響を与えている。一方、村田製はきょうの下げで25日移動平均線を下回りつつあり、テクニカル的にも正念場を迎えている。
■富士電機 <6504> 621円 -18 円 (-2.8%) 本日終値
富士電機<6504>が反落。筆頭株主の富士通<6702>が午前9時ごろ、保有する富士電機株式の一部である5400万株を9月29日付で売却すると発表しており、需給悪化への警戒感から売られたようだ。今年2月に発表した株式持ち合いの見直しの一環としてSMBC日興証券に売却する予定で、これにより富士通の保有株数は議決権割合は7433万3064株(議決権割合10.44%)から2033万3064株(同2.86%)に低下し、主要株主に該当しなくなる見通しだ。
■ゲンキー <2772> 4,525円 -40 円 (-0.9%) 本日終値
ゲンキー<2772>が反落。25日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の既存店売上高が前年同月比1.2%減となり、5カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されたようだ。
■YKT <2693> 321円 +80 円 (+33.2%) ストップ高 本日終値
YKT<2693>が大商いのなか連日の急騰劇で市場関係者の耳目を集めている。同社は工作機械や測定機器、半導体実装装置などの電子機器を取り扱う商社だが、量子コンピューター関連の一角として脚光を浴びている。同社の完全子会社であるサンインスツルメントは産業用レーザーや光センサー向けに先端技術部品を取り扱っており、量子コンピューター関連機器分野にも展開していることが人気に火をつけた。17年12月期は大幅減益見通しにあるが、これについては株価に織り込み済み。有配企業でPBRは依然として0.6倍台と割安感が強いことも買い安心感につながっている。
■アートSHD <3663> 1,446円 +238 円 (+19.7%) 本日終値
アートスパークホールディングス<3663>が急騰。ZMP(東京都文京区)が25日、昨年11月に判明した顧客情報の一部が流出した件について、再発防止策を実施したと発表。これを受けて再上場への思惑からZMPに出資している同社やフューチャーベンチャーキャピタル<8462>に買いが入ったようだ。ZMPは、昨年12月19日に東証マザーズ市場に上場を予定していたが、顧客情報の流出を理由に延期していた。ZMPによると、ダイレクトメール送信システムを新システムに移行したほか、谷口恒社長を責任者、西村明浩取締役を実行責任者とした情報セキュリティ委員会を設置し、各種システムのセキュリティ強化や運用体制の見直しを行ったとしている。
■ニューテック <6734> 1,001円 +150 円 (+17.6%) ストップ高 本日終値
25日、ニューテック <6734> [JQ]が18年2月期上期(3-8月)の連結経常利益を従来予想の2900万円→7200万円に2.5倍上方修正。従来の52.5%減益予想から一転して18.0%増益見通しとなったことが買い材料視された。売上は計画を若干下回るものの、販管費の削減を進めたことで採算が大きく改善した。なお、通期の経常利益は従来予想の1億6000万円(前期は1億6800万円)を据え置いた。
■京進 <4735> 1,038円 +135 円 (+15.0%) 一時ストップ高 本日終値
京進<4735>が続急騰、前日は安倍政権が打ち出す教育無償化関連の一角として投資マネーが集中しストップ高に買われたが、きょうも買いの勢いは衰えず一時150円高と連日のストップ高となる異彩人気となった。同社が株式分割修正値で4ケタ大台に乗せるのは初で、12年ぶり実質上場来高値更新となった。京都、滋賀、大阪、奈良、愛知などを中心として学習塾を展開しており、個別指導にも定評があり、18年5月期経常利益は前期比23.2%増の5億1600万円を計画、なお増額の余地が指摘される。
■日ダイナミク <4783> 1,013円 +106 円 (+11.7%) 本日終値
日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>が大幅高で約1年半ぶりとなる4ケタ大台を回復。首都圏を中心に都市再開発の動きが加速するなか、同社が展開する駐輪場の運営システムの需要が好調だ。衆院解散・総選挙を控え、市場では安倍政権の打ち出す政策に乗る銘柄に注目する動きが強まっているが、そのなか、現政府は「シェアサイクル」などの自転車活用の推進を図っていることもポイント。シェアサイクルは市街地の渋滞の緩和や環境問題の観点などからも注目されており、これは同社にとっても追い風材料となる。また、きょうが権利取り最終売買日に当たることから、同社の中間配当の駆け込み権利取りを狙った買いも誘導している。
■ブレクスルー <2464> 444円 +46 円 (+11.6%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
ビジネス・ブレークスルー<2464>が一時値幅制限上限の80円高は478円まで上値を伸ばした。同社は遠隔マネジメント教育サービスを手掛け、幼児教育分野にも経営資源を注いでいる。安倍政権が打ち出す教育無償化で関連銘柄が動意しており、時価総額60億円前後と小型で値運びの軽い同社株にも物色の矛先が向いている。
●ストップ高銘柄
日本フイルコン <5942> 756円 +100 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
ETFSガソ <1691> 2,265円 0 円 (0.0%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース