【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):村田製、野村、ホソミクロン
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村田製作所<6981>、TDK<6762>が6日ぶりに反発、またアルプス電気<6770>は7日ぶりに反発するなど米アップルのサプライヤーリストに指定される電子部品メーカーに買いが集まった。アップルが12日(現地時間)に開催する新製品発表会でiPhoneの新型モデルを披露することが予想されており、これを前に関連銘柄の押し目を拾う動きが顕在化している。今回の新型iPhoneはワイヤレス充電や有機ELディスプレーが採用されるとの思惑から話題性が高く、電子部品や素材を手掛ける関連銘柄への収益恩恵が期待されている。
■野村ホールディングス <8604> 579.9円 +10.3 円 (+1.8%) 本日終値
野村ホールディングス<8604>が7日ぶりに反発。SMBC日興証券は8日、同社株の投資評価を「3」から「2」へ引き上げた。目標株価は400円から710円に見直した。短期的には自社株買い実施で総還元利回りの高さ(7%強)に投資妙味があると指摘している。また、各部門で市況上振れ・同社シェア上昇を織り込んだブル・シナリオでは理論株価860円、市況下振れ・シェア低下を織り込んだベア・シナリオの同株価535円とも試算している。
■アウトソーシング <2427> 7,000円 +110 円 (+1.6%) 本日終値
アウトソーシング<2427>に注目したい。同社は工場製造ラインへの人材派遣が主力。高水準の有効求人倍率が続くなか、同社の業績は好調。第2四半期(1~6月)連結決算は、営業利益が35億6200万円(前年同期比51%増)と従来計画の29億円を上回って着地した。今12月通期の同利益は前期比71%増の95億円で据え置かれているが、市場には105億円前後への増額修正観測が出ている。株価は業績拡大を好感し8月末に7660円まで値を上げた。同社では、この株価上昇を受け9月末時点の株主に対して1対5株の株式分割を実施する。分割実施後は、再上昇が狙えるだけに、ここは権利取りを狙いたい。(地和)
■ホソカワミクロン <6277> 5,530円 +80 円 (+1.5%) 本日終値
ホソカワミクロン<6277>は反発、8月末に580円高と急騰を演じたが、その後も目先筋の利益確定売りを完全に吸収、上値指向の強さを見せつけている。同社は粉体製造装置を手掛け、ナノレベルの高度な粉砕技術など他社の追随を許さない高度な技術力が光る。ここ各社生産ライン増強に躍起となるリチウムイオン電池分野では、同製造に使うネオジム、鉄、ボロンなどの磁性材料をジェットミルなどにより粉砕し製品化しており、今後の収益機会の拡大が必至とみられている。
■清水建設 <1803> 1,181円 +15 円 (+1.3%) 本日終値
清水建設<1803>や大成建設<1801>、鹿島<1812>など建設株が高い。大成建、鹿島は年初来高値を更新した。クレディスイス証券は11日、建設セクターに対し「強気継続」とした。清水建に対しては、投資評価を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」へ引き上げた。目標株価は1300円から1400円に見直した。18年3月期業績予想の上方修正などを見込んでいる。また、鹿島の目標株価は1050円から1200円、大成建は1300円から1500円に引き上げた。ともに投資評価は「アウトパフォーム」としている。大林組<1802>は、相対的な投資評価を考慮して「アンダーパフォーム」としているが、目標株価は1300円から1400円に見直した。
■コナミホールディングス <9766> 5,570円 +70 円 (+1.3%) 本日終値
コナミホールディングス<9766>が6日ぶりに反発。全般相場の好転に加えて、傘下のコナミデジタルエンタテインメントのAndroid/iOS向けモバイルゲーム「ウイニングイレブン2017」が、世界累計4000万ダウンロード(DL)を突破したと発表したことが好感されたようだ。同タイトルは、シリーズ累計販売本数9670万本(17年6月末時点)を超え、20年以上にわたり世界中で楽しまれている、家庭用「ウイニングイレブン」シリーズのゲームエンジンをベースにしたアクションサッカーゲーム。なお、4000万DL突破を記念して、特別キャンペーンを実施するとしている。
■東芝 <6502> 331円 +4 円 (+1.2%) 本日終値
東芝<6502>が高い。半導体子会社「東芝メモリ」の売却先は13日までに決定される見通しであり、その動向が注目されている。そのなか、ドイツ証券は7日、目標株価は260円から290円に引き上げた。ただ、同社株の投資評価「ホールド」を継続した。「株価はすでに東芝メモリ売却後の姿を織り込んでいる」とも指摘。東芝メモリ売却後に財務状況は改善が見込めるが、収益性の改善が焦点となる、とみている。
■ファナック <6954> 21,220円 +205 円 (+1.0%) 本日終値
ファナック<6954>やツガミ<6101>、DMG森精機<6141>など機械株が高い。内閣府が発表した7月の機械受注統計は、設備投資の先行指標である「船舶電力を除く民需」(季節調整値)が前月比8.0%増と市場予想(同4.1%増)を上回った。為替が円安方向に振れたことも機械株には買い材料となった。
■島津製作所 <7701> 2,114円 +11 円 (+0.5%) 本日終値
島津製作所<7701>が4日続伸。大和証券が8日付で、投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を1900円から2400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。第1四半期業績は営業利益が前年同期比13.8%減の38億8400万円となったが、前年度に計上された在庫の未実現利益消去に関する一時利益の影響(8億円)や戦略的な投資費用(6億円)が主たる減益要因と指摘。一方で、主力の計測機器事業の売り上げは堅調であることから、同証券では計測機器を牽引役として安定的な業績拡大が続くというシナリオに変更はないと判断している。第1四半期決算の減益と利益率低下を嫌気して決算後の株価は下落したため、エントリーの好機としている。
株探ニュース