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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

明豊エンタ <日足> 「株探」多機能チャートより

■明豊エンタ <8927>  226円 (+50円、+28.4%) ストップ高

 明豊エンタープライズ <8927> [JQ]がストップ高、年初来高値を更新した。同社は30日、賃貸アパート「ミハス吉祥寺東町」を売却したと発表しており、これを材料視する買いが向かったようだ。「ミハス吉祥寺東町」は2階建、8戸の共同住宅で、吉祥寺駅から徒歩14分の物件。売却価格は17年7月期の売上高の10%未満、売却益は17年7月期経常利益の30%未満の額としている。

■ケアネット <2150>  1,786円 (+300円、+20.2%) ストップ高

 ケアネット <2150> [東証M]がストップ高。30日、同社が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に、17年12月期の期末一括配当を従来計画の10円→6円(前期は8円)に修正。年間配当が実質20.0%の増額となることも買いに拍車を掛けた。

■富士通コン <6719>  1,003円 (+150円、+17.6%) ストップ高

 富士通コンポーネント <6719> [東証2]がストップ高で約9年ぶりの4ケタ大台乗せ。電気自動車(EV)の普及局面ではEVに溜まった電気を家庭用電力に融通する「ビークル・トゥー・ホーム(V2H)」の導入が技術的な課題のひとつとなっている。そのなか、電気回路を制御する装置であるリレーが不可欠のデバイスとなることから、富士通系のリレー大手メーカーである同社はEV関連の一角としても注目された。

■スターティア <3393>  732円 (+100円、+15.8%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。スターティア <3393> がストップ高。30日、スターティアラボが世界初の試みとなるドラゴンボールのファンランイベント「ドラゴンボールラン」に、同社のARアプリ「COCOAR2」(ココアル)が採用されたと発表。これを好感する買いが殺到した。「COCOAR2」を使ってコース上に散らばったマーカー画像をかざすと、ドラゴンボールのキャラクターと写真撮影ができるほか、モバイルスタンプラリー機能と連動させて限定ピンバッチを手に入れることができるという。同イベントは9月10日に東京エリア、23日に愛知エリアで開催される予定。

■クロスプラス <3320>  1,295円 (+150円、+13.1%)

 婦人服の製造販売大手、クロスプラス <3320> [東証2]が続急騰。30日、18年1月期上期(2-7月)の連結経常損益を従来予想の1億円の赤字→2.1億円の黒字に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなったことが買い材料視された。上期としては9期ぶりの黒字となる。主力工場への生産集約による原価低減に加え、仕入販売管理の徹底で廃棄ロスを削減したことなどが寄与。上期増額分を下回る形で、通期の同利益も従来予想の10.5億円→12億円に14.3%上方修正し、増益率が18.2%増→35.1%増に拡大する見通しとなった。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の4円→6円(前期は2円)に増額修正したことも支援材料となった。

■ホソミクロン <6277>  5,570円 (+580円、+11.6%)

 東証1部の上昇率4位。ホソカワミクロン <6277> が急反発、5日・25日移動平均線もゴールデンクロス示現目前で戻り足を一気に強めている。同社は粉体製造装置で業界トップの実力を有し、ナノレベルの高度な粉砕技術で抜群の実績を誇る。リチウム電池などで使うネオジム、鉄、ボロンなどの磁性材料をジェットミルなどにより粉砕して製品化、ここ電気自動車(EV)向けにリチウムイオン電池の需給逼迫が伝わるなか高水準の需要を取り込むことが見込まれ、関連有力株として物色人気を集めた。

■TYK <5363>  388円 (+36円、+10.2%)

 東証1部の上昇率7位。TYK <5363> が3連騰し、連日の新値追いとなった。株価指標面では、PER12倍台、PBR0.6倍台と依然として割安水準にある。同社は10日に、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表している。売上高を195億5000万円から202億2000万円(前期比3.2%増)へ、営業利益を11億円から15億3000万円(同15.1%増)へそれぞれ増額した。主力の鉄鋼向け耐火物のほか、ファインセラミックスなど新素材関連商品の需要増が見込めることから上方修正に踏み切った。また、耐火レンガ原料の主要生産地である中国が環境規制の強化に伴い減産指向にあり、これに伴う需給タイト感が市況上昇につながるとの見方も買い支援材料となったようだ。

■FDK <6955>  166円 (+15円、+9.9%)

 FDK <6955> が急反騰。同社は富士通 <6702> が7割強の株式を保有する筆頭株主で、富士通グループの電池分野を担当している。主軸は産業用ニッケル水素電池ながら、リチウムイオン電池の開発に積極的であり、富士通研究所と共同で高電圧・大容量の全固体リチウム電池の開発に注力、世界的な電気自動車(EV)シフトの動きを背景としたリチウム電池需要急増が見込まれるなか、存在感が高まっている。

■妙徳 <6265>  385円 (+31円、+8.8%)

 妙徳 <6265> [JQ]が急反発。同社は真空吸着搬送機器メーカーで、各種製造工場における各工程の自動化装置に使用される真空発生器と、真空発生器などに取り付ける吸着パッドが売上高構成比率で80%超を占める。足もとでは半導体製造装置業界の旺盛な設備投資需要が追い風となっているほか、食品関連装置業界向けなど新製品の販売も堅調。韓国子会社の製品原価率が低減している効果もあり、8月1日には今17年12月期通期の連結経常利益見通しを従来の2億8500万円から3億6600万円(前期比28.8%増)に引き上げた。同社は製品開発戦略として、新コンセプトの真空発生器の開発に取り組むとともに、産業ロボット向けハンド製品の拡充などを打ち出している点にも注目したい。株価は25日移動平均線をサポートラインとした上昇基調にある。PERは10倍台、PBRは1倍以下と割安感があり、7月31日につけた年初来高値387円奪回からの一段高が見込まれる。

■オンキヨー <6628>  222円 (+17円、+8.3%)

 オンキヨー <6628> [JQ]が3日ぶりに急反発。31日、米グーグルが開発した人工知能(AI)アシスタント「Google Assistant」(グーグル・アシスタント)と「Chromecast」(クロームキャスト)を搭載し、同社ならではの高音質を実現するAI対応スマートスピーカーG3(VC-GX30)を10月に欧米で発売すると発表しており、業績への貢献が期待されている。同製品は、グーグル社以外がグーグル・アシスタントを活用した、オンキヨー初のスピーカーで、ハンズフリーでのスマートホーム対応に加え、良質な音楽体験を実現したのが特徴。さまざまな質問への応答や天気予報や交通情報などの入手、レシピの読み上げ、オンラインショッピングなど音声による操作はもちろん、GooglePlayミュージックやTuneInなどのサービスから、複数の部屋のオンキヨー・パイオニアブランドのワイヤレススピーカー、サウンドバー、AVレシーバー、ハイファイシステムなどクロームキャスト搭載の製品へストリーミング再生を可能とするなどの特徴があり、さらに小型ながら大型スピーカーのような豊かな高音質再生を実現しているという。

■SYSHD <3988>  3,645円 (+275円、+8.2%)

 直近IPO銘柄が高い。SYSホールディングス <3988> [JQ]やビーブレイクシステムズ <3986> [東証M]、旅工房 <6548> [東証M]といった銘柄に物色のホコ先が向かった。YouTuber(ユーチューバー)を中心とするクリエイターのマネジメント業務などを手掛けるUUUM <3990> [東証M]が、上場2日目の31日に公開価格の3.3倍にあたる6700円で初値をつける人気となった。これを受け、直近IPO銘柄に見直し買いが流入。SYSHDは6月にジャスダック市場に新規上場。システムの開発およびソリューション・サービスの提供を中核とする総合情報サービス事業を展開している。ビーブレイクも6月に東証マザーズに上場。クラウドERP(統合型基幹業務パッケージ)の開発販売と、顧客が構築するシステムの受託開発やIT人材の派遣を行うシステムインテグレーション(SI)に強みを持つ。旅工房は、4月に東証マザーズに上場。国内の個人顧客を主なターゲットに、オンラインでの海外向けを中心とするパッケージ旅行の企画・販売や、航空券の販売、宿泊手配、オプショナルツアーの手配などを行っている。

※31日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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