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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

エルミック <日足> 「株探」多機能チャートより

■エルミック <4770>  623円 (+100円、+19.1%) ストップ高

 図研エルミック <4770> [東証2]が続急伸。23日、ルネサスエレクトロニクス <6723> の産業機器向け機能安全ソリューションに最適化した機能安全通信ネットワーク開発環境の販売を始めたと発表しており、これを好感した買いが入った。ルネサスのマイコン自己診断ソフトウエアのセーフティパッケージおよび機能安全リファレンスキットで構成された産業機器向け機能安全ソリューションに、同社のソフトウエア開発環境「Ze-PRO CC-Link IE Safety SDK」を実装して販売するというもの。これにより、開発・検証にかかる期間が大幅に短縮されるとしているほか、機能安全機器の受託開発も請け負い、関連事業の拡大を図るようだ。

■TAC <4319>  280円 (+42円、+17.7%)

 東証1部の上昇率トップ。TAC <4319> が急伸し、年初来高値を更新した。同社は22日取引終了後に、「日本金融人材育成協会」を9月1日付で設立すると発表。融資先の事業性評価を適切に行うことができる専門的能力に長けた人材の育成が求められるなか、同社は新しい検定試験の創設と検定試験対策講座を実施することとし、対策講座については5月から開講。また、検定試験の実施主体として「日本金融人材育成協会」を新たに設立するとしている。

■ネオス <3627>  537円 (+80円、+17.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。ネオス <3627> がストップ高。同社は携帯向けコンテンツ配信などを手掛けており、18年2月期は営業損益段階で黒字転換を見込んでいる。22日取引終了後に対話型チャットシステムを利用したWeb接客ソフト「OK SKY」を手掛ける空色と業務提携することを発表。人工知能(AI)技術を活用した新しい自動接客システムを開発する計画で、業容拡大に対する期待が買いを呼び込む形となった。

■ジンズメイト <7448>  697円 (+100円、+16.8%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。ジーンズメイト <7448> がストップ高に買われた。同社は、ファーストリテイリング <9983> の元開発担当者などを中心に、ジーンズやシャツ、ジャケットなどの新たなプライベートブランド「メイト」を立ち上げ、22日そのお披露目会を行った。RIZAPグループ <2928> [札証A]傘下に入ってからリブランディングの要となるPB商品で、今後の業容拡大を期待する形で投機資金の買いを呼び込んだ。また、23日はその他のライザップ関連に位置づけられる銘柄群が軒並み人気化、堀田丸正 <8105> [東証2]、マルコ <9980> [東証2]、パスポート <7577> [JQ]、イデアインターナショナル <3140> [JQG]、ぱど <4833> [JQG] などいずれも株価水準を切り上げた。

■オロ <3983>  1,549円 (+120円、+8.4%)

 オロ <3983> [東証M]が4日ぶり急反発。22日、同社が東証1部市場変更に向け、16万2000株の立会外分売を実施すると発表したことが買い材料視された。同社は認知度や信用力の向上を目指し、市場1部への市場変更申請を行う準備を進めている。今回の立会外分売を通じ、その形式基準の充足を図るとともに、株式の分布状況の改善や流動性向上を図る。期間は9月7から14日まで。発表を受けて、市場変更への思惑買いが向かった。

■ニトリHD <9843>  16,850円 (+810円、+5.1%)

 ニトリホールディングス <9843> が急反発。22日の取引終了後に発表した8月度(7月21日-8月20日)の国内売上高で、既存店売上高が前年同月比14.0%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。東日本の太平洋側を中心に雨が長く続いたことや天候不順で、例年より低い気温が続いたが、接触冷感機能を持つ「Nクール」シリーズが引き続き好調に推移。特に、敷きパッド・ベッドパッドが前年を大きく上回った。また、家具ではリクライニングソファやソファベッド、自社開発商品のマットレス「Nスリープ」シリーズや、Nスリープを使用したリビングソファベッドも好評だった。

■朝日インテク <7747>  5,330円 (+240円、+4.7%)

 朝日インテック <7747> [東証2]が大幅反発。同社は22日に17年6月期の決算説明会を開催。これを受け、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が同日付のリポートで「印象はポジティブ、米国市場での成長が期待される」と報告している。朝日インテクは決算説明会で米国でのセールス人員増強を推進すると報告。PTCA(経皮的冠動脈形成術)ガイドワイヤの販売委託先との契約が切れる18年7月以降の直販化を見据えた戦略だが、直販になれば単価上昇や市場シェアの拡大が実現できると説明した。リポートでは、直販化による市場シェア拡大の余地は大きく、米国でのさらなる事業拡大が期待できると評価している。

■リミックス <3825>  1,407円 (+63円、+4.7%)

 リミックスポイント <3825> [東証2]が続伸。22日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の1億2300万円→5億2000万円に4.2倍上方修正。増益率が21倍→87倍に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。仮想通貨の新取引所システム稼働などで子会社ビットポイント・ジャパンの収益が大幅に改善する。電力売買事業で新規顧客の獲得が伸びることも業績上振れに貢献する。

■キーエンス <6861>  57,050円 (+2,460円、+4.5%)

 キーエンス <6861> が3日続伸し、年初来高値を更新。世界的な景況感の回復を背景に設備投資関連株に注目が集まっており、そのなかFA用センサートップメーカーである同社には機関投資家とみられる継続的な買いが観測されている。17年4-6月期の最終利益は474億円と過去最高を記録、業績は飛ぶ鳥を落とす勢いだ。時価総額は既に6兆8000億円を超え7兆円の大台替えも目の前にある。国内証券にも同社株の目標株価を引き上げる動きが相次いでおり、株式需給面では信用買い残が少なく18日申し込み現在で信用倍率0.7倍台と売り長であることも上値の軽さにつながった。

■東レ <3402>  1,024.5円 (+39.2円、+4.0%)

 東レ <3402> が4日ぶり反発。23日、同社が米子会社Zoltekのハンガリー工場内に、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂コンパウンド生産設備を新設すると発表したことが買い材料視された。自動車の燃費やCO2排出量の規制、安全規制が世界で最も厳しい欧州では、電装部品やエンジン部品向けにPPS樹脂の使用量が増加傾向にある。また、電気・電子機器などの産業用途においても採用が拡がっており、PPS樹脂の市場が急拡大している。同社は今回の拠点新設により、欧州市場への供給体制の強化と新規需要の開拓を図り、事業拡大につなげる狙いだ。なお、生産能力は年産3000トンで、18年3月からの稼働を予定している。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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