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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):コーテクHD、塩野義、ナガワ

■コーテクHD <3635>  2,232円  +50 円 (+2.3%)  本日終値
 コーエーテクモホールディングス<3635>が続急伸、底値ボックス圏の上限ラインである2200円近辺を上に抜けてきた。同社は24日取引終了後、18年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想の修正を発表。最終利益を23億円から31億円(前年同期比18.1%減)に大幅に上方修正した。家庭用ゲームが欧米を中心に好調で収益に寄与したもよう。これをポジティブ視する買いが入った。

■塩野義製薬 <4507>  6,013円  +103 円 (+1.7%)  本日終値
 塩野義製薬<4507>が反発。24日の取引終了後、同社が創製した新規キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬「S-033188」に関して、リスク要因を持たない健常のインフルエンザ患者を対象とした第3相臨床試験で主要目的を達成したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。試験によると、インフルエンザ症状の罹病期間において、プラセボに対する優越性を示し、タミフルと同程度の短縮効果を示したという。また、投薬時点からのウイルス力価(感染性を有するインフルエンザウイルス粒子の指標)の変化量やウイルス排出期間では、プラセボやタミフルに対して優越性を示したほか、安全性についてはタミフルと比較して有意に低い副作用発現率を示したとしており、上市への期待が高まっているようだ。

■ナガワ <9663>  4,095円  +70 円 (+1.7%)  本日終値
 ナガワ<9663>が続伸。24日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高57億1300万円(前年同期比5.5%増)、営業利益7億3200万円(同75.2%増)、純利益5億100万円(同72.1%増)と大幅増益で着地したことが好感された。ユニットハウス事業で、期初からの中古販売キャンペーンの効果が表れたほか、建設現場向けレンタルも好緒に推移した。また、建設機械レンタル事業は、北海道の台風被害復旧工事向け需要が伸びたことに加えて、適正投資や好採算機種の投入で粗利率の改善が顕著で、利益の向上につながった。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高290億円(前期比7.2%増)、営業利益44億円(同8.3%増)、純利益27億5000万円(同3.0%減)の従来見通しを据え置いている。

■田辺三菱製薬 <4508>  2,687円  +37 円 (+1.4%)  本日終値
 田辺三菱製薬<4508>が反発し年初来高値更新。同社は24日取引終了後、パーキンソン病治療薬の開発に強みを持つバイオベンチャー、イスラエル・ニューロダームの買収手続きを開始すると発表、これを材料視する形で物色資金が流入した。買収総額は約1241億円となる予定だが、この買収を機に田辺三菱は海外での自社開発製品の販売に注力して収益力を高める構えにあり、業容拡大への期待が膨らんでいる。

■キリンホールディングス <2503>  2,458円  +22.5 円 (+0.9%)  本日終値
 キリンホールディングス<2503>が8日続伸。24日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1~6月)連結業績について、営業利益が550億円(前年同期比6.5%減)の減益予想から一転して790億円(同34.3%増)に上振れ、同期間として過去最高益になったようだと発表したことが好感された。第2四半期以降、ブラジルキリン社が連結除外となった影響などで売上高は1兆100億円から9600億円(前年同期比4.8%減)へ下振れたが、営業損失を計画していたブラジルキリン社の除外で利益は押し上げられたという。また、各事業会社における、販売費をはじめとする経費の時期ズレも貢献した。

■ソフトバンクグループ <9984>  9,328円  +72 円 (+0.8%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸、25日移動平均線をサポートラインに頑強な値動きを続けている。売買代金はトップの任天堂に大きく水をあけられているとはいえ東証1部上場企業ののなかで2位。あらゆるものをオンライン化するIoTや人工知能(AI)技術などを中心に次世代テクノロジーに積極な投資姿勢をみせるが、直近では電力情報解析ベンチャーの米エンコアードの日本法人を子会社化し、電力分野のIoT事業進出にも布石を打っている。また、アジアでは中国配車アプリ最大手の滴滴出行と共同で東南アジアの配車アプリ会社トップのグラブに出資する計画が明らかとなり、ウーバーテクノロジーが開拓したライドシェア市場への参戦も本格化させる構えをみせている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,107円  +28 円 (+0.5%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が高く、業種別騰落率でも値上がり率トップに買われた。ここ最近の円高進行で輸出株セクターには向かい風が意識され、特に為替感応度の高い自動車セクターは軟調な展開を強いられていた。直近は1ドル=111円台前半にドルが買い戻されたことで、トヨタをはじめ大手自動車株にはショートカバーが入った。トヨタの今期想定為替レートは1ドル=105円と実勢よりはかなり円高に設定されており、収益面では浮揚効果が見込まれる。

■昭和電工 <4004>  2,964円  -176 円 (-5.6%)  本日終値  東証1部 下落率7位
 昭和電工<4004>が反落。24日の取引終了後、17年12月期の連結業績予想について、最終利益を250億円から210億円(前期比70.7%増)へ下方修正したことが嫌気された。インドネシアの持ち分法適用会社インドネシア・ケミカル・アルミナ社の業績悪化と、それに伴う出資分の引き揚げで、持ち分法投資損失約100億円や特別損失約67億円を計上することが要因としている。なお、石油化学セグメントにおいて、堅調な東アジア需給を背景に製品市況が好調に推移したことに加えて、エレクトロ二クスセグメントでハードディスクの出荷が堅調に推移したことなどから、売上高は7450億円から7620億円(同13.5%増)へ、営業利益は545億円から600億円(同42.7%増)へ上方修正した。

■さくらインターネット <3778>  881円  -34 円 (-3.7%)  本日終値
 さくらインターネット<3778>は大幅反落。24日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高40億1400万円(前年同期比24.5%増)、営業利益1億1400万円(同60.7%減)、純利益2600万円(同83.3%減)と大幅減益だったことが弱材料視されたようだ。VPS・クラウドサービスの伸長や、高火力コンピューティングの成長による専用サーバサービスの好調に加えて、アイティーエム(旧エヌシーアイ)の連結効果もあり、売上高は増収を確保したが、前期におけるエンジニアの増員や平均報酬増加、石狩データセンター増床やサーバ・ネットワーク機器投資増加に伴う減価償却費・リース料の増加などが利益を圧迫した。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高193億円(前期比38.2%増)、営業利益10億5000万円(同3.1%増)、純利益5億3000万円(同3.4%減)の従来見通しを据え置いている。

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