【市況】今週の【早わかり株式市況】 米株高と円安で終始2万円台維持も、膠着感さらに強まる
日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより
今週の株式市場は、米株高と円安で日経平均株価は2万円台を終始維持したものの、6月初めから続く膠着相場はさらにレンジを狭めた。
週初の10日は前週末の米国株高や為替の円安が好感され、日経平均は3日ぶりに反発し、2万円大台を回復した。
翌11日は取引時間中に円安が進み輸出関連株を中心に買われ、日経平均は続伸した。12日は為替が円高方向に振れたことで利益確定売りに押され、3日ぶりに反落した。東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を6月26日以来、12営業日ぶりに下回った。13日は前日の欧米株高で買いが先行。ただ、イエレンFRB議長の議会証言を受けて利上げペースが緩やかになるとの見方から取引時間中に円高が進んだことで伸び悩んだ。
週末の14日は前日の米株高と円安を受けて買い優勢で始まったものの、上値は重く小幅続伸にとどまった。
日経平均株価は、前週比189円(0.95%)高の2万0118円と3週ぶりに反発して取引を終えた。終始2万円台を維持したものの、週間の振れ幅はわずか177円と狭いレンジでの値動きとなった。
再来週25日から本格化する18年3月期第1四半期決算発表を控え、来週も2万円台を挟んだ膠着相場が続きそうだ。ただ、国内外で多くの重要イベントが控えており、結果次第では相場が動く可能性は残る。
重要イベントとしては、国内では19日-20日に開催される日銀金融政策決定会合や20日朝に発表される6月貿易統計が注目される。海外では17日に発表される中国の4-6月期GDPと6月鉱工業生産指数が注目されるほか、19日に行われる米中包括経済対話や20日開催のECB理事会にも注視が必要だろう。
◆マーケット・トレンド(7月10日~14日)
【↑】 7月10日(月)―― 3日ぶり反発・2万円台回復、米株高・円安で買い先行
日経平均 20080.98( +151.89) 売買高15億4025万株 売買代金 2兆0992億円
【↑】 7月11日(火)―― 続伸、円安進行で輸出株中心に買いが優勢
日経平均 20195.48( +114.50) 売買高14億3621万株 売買代金 2兆0673億円
【↓】 7月12日(水)―― 3日ぶり反落、円高に振れ利益確定売り優勢
日経平均 20098.38( -97.10) 売買高14億8042万株 売買代金 1兆9817億円
【↑】 7月13日(木)―― 小反発、欧米株高も円高進行で値を消す
日経平均 20099.81( +1.43) 売買高17億3957万株 売買代金 1兆9815億円
【↑】 7月14日(金)―― 小幅続伸、米株高と円安を好感も上値は重い
日経平均 20118.86( +19.05) 売買高20億4329万株 売買代金 1兆9863億円
◆セクター・トレンド(7月10日~14日)
(1)JAL <9201> 、ANAHD <9202> など空運株が上値追い
(2)旭硝子 <5201> などガラス・土石、三菱ケミHD <4188> など化学、住友鉱 <5713> など非鉄といった素材株が買われた
(3)ソニー <6758> など電機、コマツ <6301> など機械、ホンダ <7267> など自動車といった輸出株も高い
(4)ファストリ <9983> など小売り、ヤマトHD <9064> など陸運といった内需株は総じて低調
(5)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険といった金融株はさえない
株探ニュース