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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):JAL、NTT、住友鉱

JAL <日足> 「株探」多機能チャートより
■OSG <6136>  2,416円  +39 円 (+1.6%)  本日終値
 オーエスジー<6136>が高い。12日取引終了後、17年11月期通期の連結業績予想の修正を発表した。売上高を1165億円から1180億円(前期比11.8%増)へ上方修正した。営業利益195億円(同6.9%増)、最終利益115億円(同13.5%増)は据え置いた。日本および欧州での需要は引き続き活発で、中国も回復基調に転じ、主要ユーザーである自動車関連産業向け、および航空機関連産業向け需要はともに堅調に推移した。製品別売上では主力のタップ、超硬ドリル、超硬エンドミル、ハイスドリルなど製品全般にわたって増加した。また、海外売上高比率は為替変動による換算の影響を受けつつも57.5%(前年同四半期連結累計期間は55.3%)と増加した。営業利益は、韓国での一時金計上および円高進行による輸出採算性の低下や、換算の影響もあり前年同期と比較して減少した。なお、あわせて発表した第2四半期累計の連結決算は、売上高588億1300万円(前年同期比10.0%増)、営業利益91億2100万円(同7.3%減)、最終利益62億2900万円(同7.1%増)だった。

■日本航空 <9201>  3,572円  +50 円 (+1.4%)  本日終値
 JAL<9201>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は12日、同社株の投資判断の「オーバーウエート」を継続するとともに、目標株価を4450円から4800円に引き上げた。燃料油価格の想定を引き下げた一方、国内線運賃と旅客数想定を引き上げた。これに伴い業績予想を見直しており、18年3月期の連結営業利益は従来予想の1360億円から1600億円(前期比6%減)、19年3月期見通しは同1550億円から1750億円に引き上げている。

■日本電信電話 <9432>  5,327円  +68 円 (+1.3%)  本日終値
 SMBC日興証券では、12日付で通信セクター(NTT<9432>、KDDI<9433>、NTTドコモ<9437>、ソフトバンクグループ<9984>)の18年3月期第1四半期(4~6月期)業績についてのリポートを発行している。そのなか、通信セクター各社の4~6月期決算は、それぞれで増減益要因が複数あり、明確な方向性はないと予想。NTTでは、グループ各社の事業は順調であるが、前年同期の不動産売却益の反動が減益要因となるとし、ドコモでは月々サポートが増益要因に転じているが、減価償却費の増加が減益要因となるとみている。KDDIでは、通信サービス収入の増収率が低下しているが、販売手数料・端末関連収支の改善が増益要因となると指摘。ソフトバンクグループの4~6月期は、国内通信は減益と予想しているが、スプリントのコスト削減効果次第であるとの見解を示している。

■住友金属鉱山 <5713>  1,551.5円  +17 円 (+1.1%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が3日続伸。午前11時ごろ、熱処理などであらかじめ無害化された使用済みリチウムイオン二次電池や、リチウムイオン二次電池の製造過程で発生する中間物から銅やニッケルを回収し、これらを再資源化することを日本で初めて実用化したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。リチウムイオン二次電池はニッケル水素電池と比較すると有価金属の含有量が低く、再資源化の採算性が悪いため、経済的に有価物を回収することが困難だったが、同社では東予工場(愛媛県西条市)の乾式銅製錬工程とニッケル工場(愛媛県新居浜市)の湿式ニッケル製錬工程を組み合わせた処理フローを確立し、原料中の不純物濃度を的確に管理することで国内で唯一、銅およびニッケルを回収することに成功したという。これにより、日本で初めて廃リチウムイオン二次電池からの「電池to電池」の再資源化を実現したとしており、資源循環の推進強化につながると期待されている。

■日本毛織 <3201>  934円  +8 円 (+0.9%)  本日終値
 ニッケ<3201>は3日続伸。12日の取引終了後、17年11月期の連結業績予想について、営業利益を74億円から76億2000万円(前期比横ばい)へ、純利益を50億円から51億円(同2.0%増)へ上方修正したことが好感された。なお、売上高は1070億円(同6.0%増)で据え置いている。足もとで自動車向けの縫製糸や不織布、ハイブリッド車向けの紐が売り上げを伸ばしているほか、空気清浄機用フィルターの回復や、楽器用フェルト・工業用フェルトの好調で産業用資材が好調に推移していることなどが寄与するもよう。同時に発表した第2四半期累計(16年12月~17年5月)決算は、売上高519億8000万円(前年同期比4.8%増)、営業利益40億8200万円(同3.7%増)、純利益26億6000万円(同13.7%減)だった。

■三菱地所 <8802>  2,053.5円  +16.5 円 (+0.8%)  本日終値
 三菱地所<8802>、住友不動産<8830>、ダイビル<8806>など不動産株に高いものが目立っている。オフィス仲介大手の、三鬼商事(東京都中央区)が13日発表した東京ビジネス地区(都心5区)の6月末時点の空室率は3.26%と5月に比べて0.15ポイント低下した。約9年ぶりの低水準となったことで、不動産関連株にはポジティブ材料として買いの手掛かりとなっている。

■日立化成 <4217>  3,360円  +20 円 (+0.6%)  本日終値
 日立化成<4217>がしっかり。この日、同社が世界で初めて開発した自動車外装部品に適用できる樹脂射出発泡成形技術に関して、SUBARU<7270>が5月に発売した新型SUV「SUBARU XV」のフロント・リアフェンダーやサイドドアの下部に取り付ける樹脂部品としての採用が決定したと発表しており、これを好感した買いが株価を下支えした。今回の採用は、日産自動車<7201>が昨年8月に発売した新型「SERENA」のサイドドアの下部に取り付ける樹脂部品として採用されたのに続くもの。同社では今後もグローバルに自動車用部品の売り上げ拡大を図るとしている。

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