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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Jフロント、トランスコス、FFRI

Jフロント <日足> 「株探」多機能チャートより
■Jフロント <3086>  1,746円  +139 円 (+8.7%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 28日、J.フロント リテイリング <3086> が決算を発表。18年2月期第1四半期(3-5月)の連結税引き前利益が前年同期比42.3%増の136億円に拡大して着地したことが買い材料視された。インバウンド消費や富裕層による高額品消費の回復を背景に百貨店事業が堅調に推移する中、大丸松坂屋における社宅売却益の発生に加え、渋谷パルコの再開発事業に伴う営業収益の計上などが利益を押し上げた。上期計画の213億円に対する進捗率は64.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■NSユナイテッド海運 <9110>  234円  +18 円 (+8.3%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 NSユナイテッド海運<9110>が大幅高。同社は筆頭株主の新日鉄住金<5401>を大口荷主とし、鉄鉱石などを運ぶばら積み船を主力としている。ここにきてばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は戻り歩調を強めている。前日時点で26ポイント高の929と5日続伸、5月24日以来約1カ月ぶりの水準を回復しており、これが同社株にとって追い風材料となっている。

■トランス・コスモス <9715>  2,718円  +186 円 (+7.4%)  本日終値
 トランス・コスモス <9715> が8連騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が28日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」、目標株価3100円に新規設定したことが買い材料視された。リポートでは、長時間労働是正による人手不足の加速や、同一労働同一賃金導入によるアウトソース化の進展などでBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の拡大が続くと報告。同社はBPO市場で同業と比べて広範な業務領域を持っており、中長期的に高い利益成長が期待できると評価している。

■FFRI <3692>  5,380円  +260 円 (+5.1%)  本日終値
 FFRI<3692>、セグエグループ<3968>、ラック<3857>、ソースネクスト<4344>、テリロジー<3356>など情報セキュリティー関連株が買いを集めた。27日に世界規模で発生したサイバー攻撃による波紋が一段と広がっている。新たにインドやフランスなどで感染拡大が確認されたことが伝えられており、警戒が強まっている。身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」型の攻撃が後を絶たず、これを受けて情報セキュリティー関連銘柄への注目度が改めて高まっている。

■FRONTEO <2158>  866円  +38 円 (+4.6%)  本日終値
 FRONTEO<2158>が反発、前日にひと押し入れたものの、ここ上値指向が鮮明で時価は2月初旬以来の高値水準にある。同社は米国での訴訟支援を主要業務とするが、人工知能(AI)を活用したビッグデータ解析事業を展開しており、AI関連の有力株として注目されている。直近では28日に、個人向けの人工知能搭載ロボット「kibiro(キビロ)」のコミュニケーション機能を強化したことを発表しており、株価の刺激材料となった。

■黒田電気 <7517>  2,313円  +92 円 (+4.1%)  本日終値
 黒田電気<7517>が後場急伸。この日開催された定時株主総会で、旧村上ファンド系の投資会社「レノ」が提出した社外取締役を選任する株主提案が可決されたことが報じられた。レノは、企業に対し増配や自社株買いなどの株主還元を求めることが多い「もの言う株主」として知られている。

■日比谷総合設備 <1982>  1,946円  +65 円 (+3.5%)  本日終値
 28日、日比谷総合設備 <1982> が18年3月期の連結最終利益を従来予想の30億円→73億円に2.4倍上方修正。従来の42.4%減益予想から一転して40.2%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。持分法適用会社である日本メックスの株式売却に伴い、売却益約43億円が発生することが最終利益を押し上げる。日本メックスが実施する自己株式取得に応じ、保有株の一部を売却する。

■任天堂 <7974>  38,780円  +910 円 (+2.4%)  本日終値
 任天堂<7974>は反発。売買代金はきょうも全市場ベースで群を抜いており、市場の注目度の高さを物語る。新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売が会社側想定を大きく上回る好調を示しており、これを手掛かりに物色人気が継続している。売買の中心軸を担っているのは個人投資家で、同社株の場合は最低投資金額が390万円弱と高額だが、「信用取引を活用したデイトレード的な売買が頻繁」(国内ネット証券)という。

■DIC <4631>  4,025円  +90 円 (+2.3%)  本日終値
 DIC<4631>が反発。同社は28日、カラーフィルター用ブルー顔料の生産設備の増設を決めたと発表。売上高を2021年までに16年比で1.5倍に高めるとしており、業績への寄与などが期待されているようだ。カラーフィルター用ブルー顔料は、テレビやスマートフォンなどの液晶および有機ELディスプレーで使用されており、同社がグローバルトップシェアを持つ。同社では、新興国の経済成長による需要の増大とパネルの大型化による顔料使用量の増加で、25年までは年率3.5%程度成長するとみている。

■ミルボン <4919>  6,300円  +140 円 (+2.3%)  本日終値
 ミルボン<4919>が反発。28日取引終了後、17年12月期第2四半期累計(16年12月21日~17年6月20日)の連結決算を発表し、売上高は149億5600万円(前年同期比5.2%増)、営業利益は23億3300万円(同3.7%減)だったことが好感された。染毛剤部門で欧米人のように自由なカラーデザインを楽しめる「オルディーブアディクシー」が好調に推移していることに加え、中国・韓国をはじめとする東アジア、東南アジアの伸長も増収に寄与した。一方、工場増設の影響で営業利益は減益となった。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、売上高327億円、営業利益55億5000万円、最終利益35億8000万円を見込んでいる。同時に、19年12月期を最終年度とする中期事業構想について、先行投資として販管費を10億円増額すると発表した。これにより、19年12月期営業利益予想は従来の70億円から60億円へ引き下げた。

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