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【特集】大谷正之氏【再びの2万円割れ、警戒と希望それぞれのワケ】(2) <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

―米ハイテク株下落の影響受けるもTOPIXは堅調、見える景況感改善の流れ―

 週明け12日の東京株式市場は売りに押される展開となり、日経平均株価は再び2万円を割り込んだ。6月相場入り早々に、この2万円という大きなフシ目をついに突破したが、その後は一気の上昇とはいかず、大台ラインをはさんで狭いレンジでの往来を繰り返している。今週は日米の金融政策決定会合など重要スケジュールが予定されていることで、投資家も慎重な姿勢を崩していないようだ。マーケットの先読みに定評がある識者2人に、ずばり今後の株式市場の方向性について占ってもらった。

●「日米金融政策決定イベント通過で堅調な株価推移に」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 今週は、現地13~14日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)と、15~16日の日銀金融政策決定会合が焦点となる。FOMCでの利上げはほぼ織り込まれているが、それ以降のスタンスについては不透明感も指摘されており、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見に注目が集まる。日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が想定されているものの、従来「時期尚早」としていた日銀の出口戦略への姿勢に何らかの変化があるのかどうか、黒田総裁の会見内容に注目が集まる。

 こうした、日米金融政策決定のイベントが通過すれば、外国為替市場を巡る懸念もやや払拭されて、円相場も落ち着いた動きとなり、株価も堅調な推移が見込めそうだ。足もと、日経平均株価は25日移動平均線(1万9835円48銭)を巡る攻防となっている。25日線を割り込まずに踏みとどまれば2万台復帰が早まる。もし、割り込んだとしても1万9500円水準に多くのフシ目が存在しており、これが下値メドとなりそうだ。

 個別銘柄では、株式相場の活況と今後の株価上昇期待を背景に、日本取引所グループ <8697> に注目している。株価は5月以降、順調な上昇軌道で推移している。二つ目は中外製薬 <4519> 。同社の業績は、ロシュ向けの抗がん剤の輸出拡大が牽引し、順調な推移をみせている。三つ目はクボタ <6326> 。人工知能(AI)を活用した自動運転農業機械の投入が本格化する点に注目したい。

(聞き手・冨田康夫)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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