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【市況】【↓】日経平均 大引け| 5日ぶり小反落、米株安で売り先行も下げ幅は限定的 (4月27日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  19205.59
高値  19281.70(14:57)
安値  19199.59(09:00)
大引け 19251.87(前日比 -37.56 、 -0.19% )

売買高  19億7020万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆4554億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は5日ぶりに小幅反落
 2.トランプ減税政策に懐疑的な見方で米株上昇一服
 3.日銀の金融政策決定会合には無反応
 4.値上がり銘柄数は1200超で実質は上昇相場
 5.国内外の機関投資家の参戦で売買代金に厚み

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは21ドル安と3日ぶりに反落。トランプ政権の税制改革案もほぼ想定通りの内容で利益確定売りが優勢だった。

 東京市場では、利益確定売り優勢の展開となった。ただ、日経平均株価の下げ幅は限定的で値上がり銘柄数が値下がりを大きく上回る実質上昇相場の展開だった。

 27日の東京市場は、前日の米国株市場でNYダウなど主要指数が上昇一服となったことを受け、買い手控えられる格好となった。前日まで日経平均は4連騰で計850円超の上昇をみせていたこともあり、スピード警戒感から利益確定を急ぐ動きが顕在化した。注目されたトランプ政権の税制改革案の内容が明らかとなったが、想定の域を出ず、実現性に懐疑的な見方もありマーケットにポジティブに作用しなかった。日銀の金融政策決定会合の結果は「現状維持」でこれも材料視されず、相場は方向感の乏しい展開に。もっとも、国内外機関投資家の参戦で押し目買いの動きは根強く下げ幅は限定的。中小型株に買いが集まり、東証1部の値上がり銘柄数が1200を超えるなど値下がりの1.8倍に及び、実質的には上昇相場の地合いだった。売買代金も活況の目安とされる2兆円を7日連続で上回った。

 個別では、ファナック<6954>、トヨタ自動車<7203>が軟調、日立国際電気<6756>も安い。LINE<3938>は急落した。気配値のまま値幅制限下限まで下落していたタカタ<7312>は大引けにストップ安で配分。ルネサスエレクトロニクス<6723>、ヤフー<4689>などが大幅安となったほか、楽天<4755>、新明和工業<7224>も大きく値を下げた。
 半面、キヤノン<7751>が活況高、ソニー<6758>も堅調。ホシザキ<6465>が大幅高、ダイワボウホールディングス<3107>も急伸、バリューコマース<2491>はストップ高に買われた。ブイ・テクノロジー<7717>、アルバック<6728>なども高い。ベリサーブ<3724>が大幅高、大同特殊鋼<5471>、東洋鋼鈑<5453>なども物色人気に。トクヤマ<4043>、リンクアンドモチベーション<2170>も上昇した。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はキヤノン <7751> 、ダイキン <6367> 、日立建機 <6305> 、ソフトバンク <9984> 、アドテスト <6857> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約20円。

 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、アステラス <4503> 、デンソー <6902> 、電通 <4324> 。押し下げ効果は約53円。


 東証33業種のうち上昇は13業種。上昇率の上位5業種は(1)水産・農林業、(2)繊維製品、(3)金属製品、(4)精密機器、(5)化学。一方、下落率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)証券商品先物、(3)医薬品、(4)輸送用機器、(5)海運業。

■個別材料株

△Vコマース <2491>
 上期経常を44%増益に上方修正。
△ダイワボウ <3107>
 前期経常を30%増益・最高益に上方修正、配当も3円増額。
△農業総研 <3541> [東証M]
 「官民ファンドと農産物の輸出に取り組む」と報道。
△ボヤージュ <3688>
 上期経常が47%増益で着地。
△ベリサーブ <3724>
 今期経常は6%増で2期連続最高益、7円増配。
△洋鋼鈑 <5453>
 前期最終を一転黒字に上方修正。
△大同特鋼 <5471>
 18年3月期営業利益は17.6%増予想。
△洋機械 <6210>
 今期経常は32%増益、8円増配。
△ナガオカ <6239> [JQ]
 中国子会社がスクリーン・インターナルを大口受注。
△扶桑電通 <7505> [東証2]
 上期経常を一転5%増益に上方修正。

▼LINE <3938>
 17年12月期の第1四半期は大幅営業減益。
▼ヤフー <4689>
 18年3月期は2期連続の営業減益見通し。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ダイワボウ <3107> 、(2)洋機械 <6210> 、(3)メディアス <3154> 、(4)ベリサーブ <3724> 、(5)Vコマース <2491> 、(6)イフジ産業 <2924> 、(7)大同特鋼 <5471> 、(8)いであ <9768> 、(9)DIT <3916> 、(10)山洋電 <6516> 。

 値下がり率上位10傑は(1)タカタ <7312> 、(2)ヤフー <4689> 、(3)SHOEI <7839> 、(4)ルネサス <6723> 、(5)LINE <3938> 、(6)日立国際 <6756> 、(7)新明和 <7224> 、(8)日立ハイテク <8036> 、(9)コア <2359> 、(10)中発条 <5992> 。

【大引け】

 日経平均は前日比37.56円(0.19%)安の1万9251.87円。TOPIXは前日比0.74(0.05%)安の1536.67。出来高は概算で19億7020万株。値上がり銘柄数は1219、値下がり銘柄数は672となった。日経ジャスダック平均は2977.27円(12.36円高)。

[2017年4月27日]

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