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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

イーブック <日足> 「株探」多機能チャートより

■イーブックイニシアティブジャパン <3658>  1,391円 (+300円、+27.5%) ストップ高

 イーブックイニシアティブジャパン <3658> がストップ高。28日の取引終了後、親会社のヤフー <4689> と、電子書籍ストア運営に関して業務委託契約を締結したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。同契約に基づき、イーブックは4月1日からヤフーが運営する「Yahoo!ブックストア」のストア運営業務を受託。「Yahoo!ブックストア」の販売促進に向けた施策の企画・立案を受け持つほか、ウエブページの編集・制作、ならびに出版社との取引に関する業務などを担当するとしている。

■ハピネス・アンド・ディ <3174> [JQ] 1,052円 (+150円、+16.6%) ストップ高

 28日、ハピネス・アンド・ディ <3174> [JQ]が決算を発表。17年8月期上期(16年9月-17年2月)の経常利益(非連結)が前年同期比79.9%増の3.9億円に拡大して着地したことが買い材料視された。低価格品の拡充や好立地への移転効果などで、年末年始商戦が好調だったことが寄与。不採算店舗の閉店で利益率が向上したことも大幅増益に貢献した。通期計画の1.9億円を既に2倍も上回っており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。併せて、発行済み株式数の1.57%にあたる4万株(金額で4000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■ディー・ディー・エス <3782> [東証M] 1,161円 (+146円、+14.4%)

 ディー・ディー・エス <3782> [東証M]が急反発。25日移動平均線との上方カイ離修正を経て切り返し急となった。同社は指紋認証をはじめとした独自の生体認証技術を展開するが、28日にインターネット技術の国際標準化団体「W3C」に加盟したことを発表。オンライン認証技術であるFIDO認証の普及を推進する。これを材料視する買いが集中する格好となった。

■関西電力 <9503>  1,388.5円 (+105.5円、+8.2%)

 東証1部の上昇率6位。関西電力 <9503> が大幅高。同社は28日取引終了後、17年3月期の年間配当を25円とし、12年3月期以来5期ぶりの復配を実施することを発表、これがポジティブサプライズとなった。なお、17年3月期連結売上高は3兆100億円の黒字(前期3兆2459億600万円の黒字)、営業利益が2050億円の黒字(同2567億200万円の黒字)、最終利益が1330億円の黒字(同1408億円の黒字)になりそうだと発表した。最終損益段階で2期連続の黒字を確保したことに加え、来期以降についても大阪地裁で高浜原発3、4号機の再稼働禁止仮処分命令を取り消す決定が下されたことで、同原発の再稼働が可能となり、収益を支えるとの見方が、株価を強く刺激した。

■ニトリホールディングス <9843>  14,080円 (+820円、+6.2%)

 ニトリホールディングス <9843> が大幅反発し、約8ヵ月ぶりに上場来高値を更新した。同社は28日に決算を発表。17年2月期の連結経常利益は前の期比16.7%増の875億円に伸びて着地。続く18年2月期も前期比14.2%増の1000億円に伸び、31期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は「Nクール」「Nウォーム」といった高機能自社商品が好調で既存店売上高が5.5%増に伸びたほか、国内で48店舗を新規出店したことなどが寄与した。今期も都心を中心に新規出店を進める。併せて、前期の年間配当を70円→82円(前の期は65円)に増額。30期連続の増収増益を記念して配当12円を上積みする。今期も前期比10円増の92円に増配する方針を示した。

■エボラブルアジア <6191> [東証M] 2,948円 (+157円、+5.6%)

 28日、エボラブルアジア <6191> [東証M]が格安航空券などの検索サイトを運営するスカイスキャナーと国内航空券検索で提携したと発表したことが買い材料視された。スカイスキャナーは国内外の航空券やホテル、レンタカー情報を一括して比較・検索できる旅行検索サイトを運営している。今回の提携により、スカイスキャナーのサイト上で同社が提供する国内航空券の情報を検索できるようになるという。発表を受けて、国内線航空券の販路拡大による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■FFRI <3692> [東証M] 5,050円 (+210円、+4.3%)

 FFRI <3692> [東証M]が5日ぶりに反発。28日の取引終了後、北米における自社製品の販売を目的に、4月3日の予定で100%子会社を設立すると発表しており、海外展開への期待感から買いが入ったようだ。新会社「FFRI ノース アメリカ」は、未知の脅威から効果的にシステムを守る「FFRI yarai」の北米での販売を目的に設立する。17年3月期業績に与える影響は軽微だが、北米のサイバー・セキュリティー市場は日本の約10倍の規模と推定されていることに加えて、競合となる製品の普及が限られていることなどから、中長期的に企業価値の向上に資すると見込んでいるという。

■東京電力ホールディングス <9501>  442円 (+18円、+4.3%)

 東京電力ホールディングス <9501> が急動意。東電をはじめ電力株は軒並み高。同社と中部電力 <9502> は28日、火力発電事業の全面統合で合意したことを発表、これが株価の押し上げ材料となった。29日は、再編思惑に加え、個別に関西電力 <9503> が5期ぶりの復配や高浜原発再稼働の思惑から、一時東証1部値上がり率トップに買われるなど、電力株に投資家の視線が集まりやすくなった。チャート的にも出遅れている銘柄が多く、リターンリバーサル狙いの買いを引き寄せている。

■ミツバ <7280>  2,240円 (+79円、+3.7%)

 ミツバ <7280> が後場一段高に買われた。同社は、ワイパー、パワーウィンドウモーター、二輪スターターモーターなどの電装品を主に扱う自動車部品メーカー。17年3月期の連結業績は、売上高3100億円(前期比7.0%減)、経常利益150億円(同23.5%減)と減収減益を見込む。ただ、これは第2四半期累計(4-9月)決算発表時点で想定為替レートを従来の1ドル=110円から同100円へ見直したことがベースとなっている。したがって、11月以降の円安進行に伴う採算改善で、通期業績上方修正の可能性が高まっている。来期にかけても、主力取引先のホンダ <7267> 、日産自動車 <7201> 向けで新車用電装品のフル寄与なども支援要因となり、堅調な業績推移が見込まれる。株価は、2月15日に昨年来高値の2321円をつけて以降調整を強いられていたが、27日の取引時間中の安値2049円を底に、反転上昇の兆しを鮮明にしている。

■DACHD <6534>  1,379円 (+46円、+3.5%)

 D.A.コンソーシアムホールディングス <6534> [東証2]が後場に入って一段高となり、上場来高値を更新した。同社傘下のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は29日、LINEビジネスコネクト対応ソリューション「DialogOne」で、友だち登録のみで発行可能な会員証機能の提供を開始したことを明らかにした。従来、会員証を発行するためにはユーザーが店頭やWebサイト上で登録の手続きをする必要があったが、今回DACが提供するサービスではユーザーがLINE上で友だち登録するだけで会員証の発行が可能。第1弾としてリーバイ・ストラウス ジャパン <9836> で導入された。

■トリドール <3397>  2,471円 (+77円、+3.2%)

 トリドールホールディングス <3397> が続伸。岩井コスモ証券が28日付で投資判断「A」、目標株価3400円を継続しており、時価とのカイ離が大きいことから、これを好材料視した買いが入った。同証券では、丸亀製麺をはじめとする既存店売上高が好調を持続していることや、新規出店の順調、さらに海外収益も改善して営業利益の最高益更新が続く見通しであることなどを評価。また、新業態も含めて国内での出店を再び積極化させていることなどにも注目しているもよう。なお、同証券では17年3月期営業利益を会社計画の87億6000万円を上回る96億円と予想。18年3月期は同106億円と見込んでいる。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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