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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アイビー <日足> 「株探」多機能チャートより

■アイビー化粧品 <4918> [JQ] 17,400円 (+2,690円、+18.3%) 一時ストップ高

 アイビー化粧品 <4918> [JQ]が昨日ストップ高まで買われたのに続き、28日も一時前日比3000円ストップ高の1万7710円まで上昇し、上場来高値を更新した。24日、同社が17年3月期の上代金額(定価ベース受注額)が200億円超を達成したと発表したことが引き続き材料視された。創業40周年目で初となる上代金額200億円を達成した。今期は生産が追いつかないほどの受注を獲得した浸透美活液「レッドパワー セラム」をはじめ、好評を得た商品が多数あった。来期は今期の2倍となる上代金額400億円を目標に、また5年後には業界No.1の訪問販売化粧品会社を目指すとしている。発表を受けて、今期の業績上振れや来期以降の高成長を期待する買いが続いた。

■倉庫精練 <3578> [東証2] 138円 (+14円、+11.3%)

 27日、倉庫精練 <3578> [東証2]に対して丸井織物(非上場)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を19.4%上回る1株148円とあって、28日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は3月28日から4月24日まで。

■新日本電工 <5563>  373円 (+31円、+9.1%)

 東証1部の上昇率4位。新日本電工 <5563> が大幅高で4連騰。新日鉄住金系の合金鉄大手で17年12月期は業績回復色を強める見通し。前期は合金鉄需要の減少に加え、韓国のグループ会社に絡む関連損失を計上したが、今期は合金鉄の数量増効果を収益に反映する見込みにあり、経常利益段階で前期比2.5倍の40億円予想にある。しかし、市場では同社主力の高炭素フェロマンガン価格が上昇していることなどを背景に、今期会社側計画について極めて保守的と指摘する声が強い。「(高炭素フェロマンガンの)マージン拡大が想定されるうえ、前提為替レート1ドル=100円と実勢よりかなり厳しくみていることから、経常利益は60億円(前期比3.7倍)前後まで上振れ余地がある」(国内中堅証券)という。

■オーテック <1736> [JQ] 1,660円 (+133円、+8.7%)

 27日、オーテック <1736> [JQ]が配当修正を発表。17年3月期の期末一括配当を従来計画の30円→48円(前期は38円)に大幅増額修正したことが買い材料視された。堅調な業績や財務状況などを踏まえ、株主への利益還元を増やす。配当増額に伴い、前日終値ベースの期末配当利回りは3.14%に急上昇。28日が権利付き最終日とあって配当取りを狙う買いが向かった。

■ACCESS <4813> [東証M] 1,061円 (+76円、+7.7%)

 ACCESS <4813> [東証M]が8連騰。岩井コスモ証券が27日付のリポートで、投資判断「A」、目標株価1200円でカバレッジを開始したことが好感された。同社は、携帯電話などのデジタル情報機器に組み込むインターネット関連ソフトの開発に強みを持つソフトウエア開発会社。「ガラケー」の携帯電話向けから、IoT分野などへ成長ドライバーをシフトしたことに加え、任天堂 <7974> の新型ゲーム機「スイッチ」関連のライセンス収入増加が見込めることから、同証券では18年1月期営業利益について会社計画8億円を上回る10億円の着地を予想している。

■トランザクション <7818>  1,116円 (+66円、+6.3%)

 東証1部の上昇率9位。トランザクション <7818> が大幅高で4連騰、2月24日株式分割後の高値圏を快走している。同社は企業向け直販形態で雑貨の製造販売を手掛けるが、業績は好調、注力中の電子たばこが収益貢献し17年8月期、18年8月期と2ケタ利益成長が続く見通しにある。「機関投資家も電子たばこに重心を置く同社の成長性に着目しているもようで、売買高も膨らんでいる」(市場関係者)。今年2月21日の大量保有報告で大和投信が同社発行済み株式数の6.12%を保有していることが判明したが、その後さらに買い増し3月22日付で7.42%の保有株比率に達したことを発表している。

■アウトソーシング <2427>  4,330円 (+250円、+6.1%)

 アウトソーシング <2427> が急反発。同社は製造ラインへの人材派遣や製造請負、研究開発の受託を主力業務とするが、国内外で積極的なM&Aを手掛け業容拡大を続けている。17年3月期はIFRSに基づき作成しているため、前期との単純比較はできないが、営業利益95億円予想(前期実績37億3600万円)と成長路線をまい進する。直近27日に、同社が1月6日に発行した行使価額修正条項付き第17回新株予約権(発行株数の49%相当)の行使がすべて完了したことを発表、これが株式需給面でポジティブに働いている。

■ノーリツ鋼機 <7744>  917円 (+34円、+3.9%)

 27日、ノーリツ鋼機 <7744> が17年3月期第4四半期に投資有価証券売却益10.8億円を金融収益に計上すると発表したことが買い材料視された。子会社が保有する投資有価証券の一部を売却する。会社側は通期業績への影響について、業績予想の修正が必要と判断される場合には速やかに開示するとしている。

■パナホーム <1924>  1,017円 (+34円、+3.5%)

 パナホーム <1924> が7日ぶりに反発。28日午前中に提出された大量保有報告書(変更報告書)で、香港に拠点を置くオアシス・マネジメントの保有割合が直前の6.05%から7.37%に上昇したことが判明しており、これを材料視した買いが入った。パナホームは8月1日付でパナソニック <6752> の完全子会社となる予定だが、オアシスでは株式交換の比率の見直しを要求し、持ち株比率を引き上げている。

■パナソニック <6752>  1,232円 (+36.5円、+3.1%)

 パナソニック <6752> が続伸。先週末、デジタルカメラなど3事業部を解体し人員を削減するなどリストラ策が報道されたことが引き続き材料視された。また、ドイツ証券は27日、同社株の目標株価を1500円から1600円に引き上げた。投資判断は「バイ」を継続している。同社は17年3月期の連結営業利益予想を2574億円から2759億円に上方修正したほか、19年3月期も同4136億円から4533億円に見直すなど、今後3年間の業績予想を増額した。アプライアンス(AP)事業では、東南アジアや中国でのエアコンや冷蔵庫などの白物家電の販売増を想定しているほか、エコソリューションズ(ES)事業では、米テスラモーターズ向けを中心とした太陽電池工場の稼働率上昇を織り込んでいる。利益成長に加え、追加の株主還元の発表などがあれば株価に一段のプレミアムが付与される、とみている。

■クレスコ <4674>  2,848円 (+81円、+2.9%)

 クレスコ <4674> が4日ぶり反発。27日の取引終了後、従来26円を予定していた17年3月期の期末配当について、3円増額して29円にすると発表しており、これを好材料視した買いが入った。なお、これにより年間配当は55円(従来予想52円)となり、前期実績の50円に対しては5円の増配となる予定だ。

■東京エレクトロン <8035>  11,990円 (+340円、+2.9%)

 東京エレクトロン <8035> 、信越化学工業 <4063> 、SUMCO <3436> 、ローツェ <6323> など半導体関連株(半導体製造装置半導体部材・部品)が軒並み上昇。外国為替市場で円高が一服し輸出株に買い戻しが入りやすくなっているが、特に半導体関連については物色意欲が強い。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が前日に続伸、米国株市場でNYダウが8日続落と下値模索を続けるなか、上昇基調をキープしており最高値奪回が目前、この流れが東京市場にも波及した。ビッグデータの普及本格化に加え、IoT時代の到来、スマートフォンのハイエンド化や自動車のエレクトロニクス化進展などがかつてない半導体市場の活況を生み出しており、シリコンサイクルから脱却したスーパーサイクルに突入したとの見方も出ている。関連銘柄へのマークも再度強まる方向にある。

■保土谷化学工業 <4112>  3,690円 (+95円、+2.6%)

 保土谷化学工業 <4112> が5日ぶりに反発。岩井コスモ証券が27日付で投資判断「A」を継続しつつ、目標株価を4000円から5000円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、有機EL材料の成長ポテンシャルを織り込みながら、株価の上昇トレンドが続くと予想。また、会社側の17年3月期業績予想を保守的と判断し、営業利益16億円(会社予想14億円)を見込み、18年3月期も同21億5000万円と予想している。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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