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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):太平洋セメ、三越伊勢丹、野村

太平洋セメ <日足> 「株探」多機能チャートより
■太平洋セメント <5233>  416円  +8 円 (+2.0%)  本日終値
 太平洋セメント<5233>が3日続伸、住友大阪セメント<5232>が4日続伸と上値指向を強めている。前日のトランプ大統領の米上下両院合同会議での初となる演説内容が注目されたが、そのなかでトランプ氏はインフラ投資について唯一1兆ドルという具体的な数字を掲げ、議会に提出する意思を明らかにした。これを受けて、東京市場でも米インフラ投資拡大で恩恵を受けるセメントなどの建設資材関連株に物色の矛先が向いている。両銘柄とも相対的に出遅れ感があったが、昨年来高値更新が視界に入ってきた。

■三越伊勢丹 <3099>  1,452円  +23 円 (+1.6%)  本日終値
 三越伊勢丹ホールディングス<3099>が反発。1日の取引終了後に発表した2月度の国内百貨店事業売上速報で、三越伊勢丹合計の売上高(法人外商を除く)が前年同月比0.4%増となり、12カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前年閏年のため営業日数が1日少なく、土日祝日も1日少なかったが、バレンタインやプレミアムフライデーで賑わった食品部門が牽引し、売り上げは全国合計でほぼ前年並みとなった。また、首都圏では基幹3店合計で食品、婦人雑貨が好調に推移。婦人・紳士衣料品はまだ動きが鈍く、前年を下回った。なお、店舗別ではセールが好調な千葉店が大幅に売り上げを伸ばした。

■野村ホールディングス <8604>  753.1円  +11.2 円 (+1.5%)  本日終値
 野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>などをはじめ証券株が高い。前日の米国株市場ではトランプ米大統領の議会演説を好意的に受け止めるかたちでNYダウが300ドルを超える大幅高をみせ、東京市場でもそのリスク選好ムードが波及している。日経平均は約3カ月にわたりボックス上限だった1万9600円ラインを突破、にわかに先高期待が高まってきた。証券株には投信などの運用成績向上や、個人投資家の市場回帰に伴う手数料収入の拡大など収益面の恩恵をポジティブ視した買いが誘導されている。

■コンコルディ <7186>  611.2円  +9 円 (+1.5%)  本日終値
 1日、コンコルディア・フィナンシャルグループ <7186> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.01%にあたる1300万株(金額で50億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月3日から24日まで。

■LINE <3938>  3,915円  +55 円 (+1.4%)  本日終値
 LINE<3938>が反発。同社はきょう、スペインのバルセロナで開催されている世界最大のモバイルカンファレンス「モバイルワールドコングレス2017」で、新たな戦略としてクラウドAIプラットフォーム「Clova(クローバ)」を発表したことを明らかにした。また、同時に「クローバ」を活用したバーチャルホームロボットの共同開発を目的に、ウィンクル(東京都千代田区)と資本・業務提携し、連結子会社化することで合意したと発表している。

■ステラ ケミファ <4109>  3,325円  +5 円 (+0.2%)  本日終値
 1日、ステラ ケミファ <4109> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の29億円→37.6億円に29.9%上方修正。増益率が2.8倍→3.6倍に拡大し、10期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。リチウムイオン電池向け電解液を手掛ける電池部門の売上が需要好調で計画を上回ることが寄与。原料である無水フッ酸の価格下落で採算も改善する。また、下期以降の為替の円安でデリバティブ評価益が発生することも貢献する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の38円→41円(前期は40円)に増額修正したことも支援材料となった。

■トヨタ自動車 <7203>  6,470円  +4 円 (+0.1%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、富士重工業<7270>、ホンダ<7267>など自動車株は買い優勢。前日の米国株市場ではNYダウが300ドルを超える上昇をみせたことで、国内外機関投資家のリスク許容度が高まっているほか、リスクオンの流れを反映して、外国為替市場では一時1ドル=114円台に入る円安が進行している。これを受けて輸出セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株に寄り付きから買いが流入した。

■昭和電工 <4004>  1,880円  -144 円 (-7.1%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 昭和電工<4004>が急反落。1日の取引終了後、3月7日までに行うとしていた16年12月期の決算発表を再延期すると発表しており、これが嫌気された。子会社昭光通商<8090>が行っていた特定の顧客に対する取引に関して、代金決済は行われていたものの、取引の対象となる物品の実在性への疑義が高まったため、取引の詳細および類似する取引の有無についてもさらに調査を行う必要が生じたことが要因としている。

■エコナック <3521>  68円  +14 円 (+25.9%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 エコナックホールディングス<3521>が急動意。同社は刺繍レース事業から撤退し、不動産事業などに業態転換。1日取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。営業損益を4600万円から7400万円(前期4億3900万円の赤字)へ、最終損益を100万円から2500万円(同4億8400万円の赤字)へ増額修正した。温泉施設「テルマー湯」の集客増加の一方で、開業負担の解消などが寄与している。100円未満という超低位株ならではの値ごろ感を発揮して個人投資家を中心とした短期資金を呼び込んでいる。

●ストップ高銘柄
 アンドール <4640>  438円  +80 円 (+22.4%) ストップ高   本日終値
 チヨダウーテ <5387>  905円  +150 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値
 ジャパンシステム <9758>  485円  +80 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値
 ジューテック <3157>  928円  +150 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値
 オウチーノ <6084>  5,210円  +700 円 (+15.5%) ストップ高   本日終値
 以上、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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