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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東エレク、住友化、古河電

東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
■東京エレクトロン <8035>  11,735円  +325 円 (+2.9%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が続伸。前日の米国株市場は全面高に買われたが、そのなか半導体関連株の上値追いも顕著で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は1.6%の上昇をみせている。この流れが東京市場にも及んだ。IoT時代の到来で2020年には500億台もの端末がネットと接続されるとも試算され、つれて電子デバイスの需要も加速的に伸びることが予想されている。そのなか同社は世界トップクラスの半導体製造装置メーカーで、特に3次元NAND型フラッシュメモリーの普及に伴い同社が手掛けるエッチング装置などへの引き合いが今後一段と増加することが予想されており、「機関投資家の同社株組み入れニーズがさらに高まる」(国内証券)との見方も強いようだ。

■住友化学 <4005>  652円  +18 円 (+2.8%)  本日終値
 住友化学<4005>が続伸。SMBC日興証券では1日付で同社株のレーティング「1」を継続するとともに、目標株価640円から720円に引き上げており、これが物色人気を増幅させている。同社は17年3月期営業利益を前期比27%減の1200億円と予想しているが、SMBC日興証券ではこれを保守的とみており、今回のレポートでは前回予想の1230億円から1350億円(前期比17.9%減)に上方修正している。また、為替が1ドル=110円以上の円安で推移すれば、18年3月期の増益確度が高いとしている。18年3月期営業利益については前回予想の1500億円から1580億円(今期予想比17.0%増)を見込んでいる。

■古河電気工業 <5801>  4,295円  +115 円 (+2.8%)  本日終値
 古河電気工業<5801>が4連騰で新値追い。同社は1日、半導体の品質向上に大きく貢献する新型の半導体用テープの開発に成功したと発表。米株高やドル高・円安の進行など良好な外部環境も追い風となり、物色人気が高まっている。新たに開発したのは、半導体ウエハーの製造方式で今後主流になるとみられる「レーザーグルービング(溝加工)+プラズマダイシング工法」向けの「プラズママスク付きバックグラインドテープ」および「エキスパンド分割用ダイシング・ダイアタッチフイルム」。同社は17年度下期から本格的な量産を開始するとしている。

■日本ペHD <4612>  3,790円  +100 円 (+2.7%)  本日終値
 日本ペイントホールディングス<4612>が続伸、昨年9月1日につけた高値3725円を上抜き、約半年ぶりに昨年来高値に買われた。SMBC日興証券が1日付で同社株の目標株価を3650円から3950円に引き上げており(投資評価は「1」継続)、これが株高を後押しする格好となった。原料高や固定費増から17年12月期の実質ベースの増益率鈍化は不可避とみているが、一方で中期的な観点では、高水準の営業キャッシュフローを裏付けとしたM&A戦略をテコにグロ ーバルな塗料産業においてプレゼンス拡大余地が大きいとの基本的な見方に変更はないとしている。17年12月期の営業利益予想については、前回予想の770億円から820億円に増額している(会社側計画は810億円)。

■東芝 <6502>  217.2円  +5.7 円 (+2.7%)  本日終値
 東芝<6502>が続伸。前日のNYダウの上昇や為替の円安進行もあり、経営不安に揺れる同社株に見直し買いが流入した。台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘董事長が、東芝の半導体メモリー事業に対して出資に強い意欲を示した、と複数のメディアが報じたことも好感された。鴻海はシャープ<6753>を買収した実績があり、その経験を生かす姿勢もみせている。

■住友金属鉱山 <5713>  1,610.5円  +41.5 円 (+2.6%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>や三菱マテリアル<5711>、DOWAホールディングス<5714>など非鉄株が軒並み高。トランプ米大統領は議会演説で、税制改革とともに1兆ドルのインフラ投資の実施を表明。インフラ投資に伴う銅やニッケル需要の増加などを期待する買いが流入している。銅価格は、1日のロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物で、1トン当たり6016ドルと先月22日以来となる6000ドル台を回復した。ニッケルやアルミニウムも高い。三菱マの場合、米国でのセメント需要の増加も追い風となる。

■Jフロント <3086>  1,763円  +43 円 (+2.5%)  本日終値
 J.フロント リテイリング<3086>が反発。1日の取引終了後に発表した2月度の売上速報で、百貨店事業の合計売上高は前年同月比1.2%減となったが、前年が閏年であったため営業日数が1日少なく、また休日数も1日少なかったことなどを考慮すると増勢基調が続いていると判断したようだ。バレンタイン商戦が好調に推移したことや、化粧品、ラグジュアリーブランド、紳士服が売り上げを伸ばしたこと、さらにマフラーや手袋など防寒雑貨が活発に動いたとしている。

■コマツ <6301>  2,859円  +60.5 円 (+2.2%)  本日終値
 コマツ<6301>、日立建機<6305>が高い。トランプ米大統領の前日の議会演説では景気刺激策の柱のひとつであるインフラ投資を1兆ドル投入する方針にあることを表明、これが米国株大幅上昇を後押しする格好となった。これを受けて前日の米株市場でキャタピラーの株価は2%高と買われたが、この物色人気が東京市場にも波及している。このほか、ミニショベルなど小型建機を手掛ける竹内製作所<6432>や建機用フィルターの製造・販売を手掛けるヤマシンフィルタ<6240>なども人気となっている。

■高島屋 <8233>  1,028円  +20 円 (+2.0%)  本日終値
 高島屋<8233>が反発。1日の取引終了後に発表した2月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店合計の売上高は、前年同月比1.0%減と4カ月ぶりに前年実績を下回ったが、閏年により営業日数が1日減となったことや土曜日が前年比1日減の影響が大きいと判断したようだ。紳士服や紳士雑貨、婦人服などのファッションアイテムが前年実績を下回ったほか、特選衣料雑貨、子供服ホビー、リビング用品などが前年比マイナスとなったが、化粧品を中心に好調が続く婦人雑貨のほか宝飾品が前年を上回ったという。また、バレンタインやプレミアムフライデーなどの営業施策も奏功したようだ。

■三菱UFJ <8306>  763円  +14.8 円 (+2.0%)  本日終値
 メガバンクが高い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>が値を上げた。1日のニューヨーク市場では、米国の早期利上げ観測に経済指標の改善も加わり、米10年債利回りは2.45%まで上昇した。これを受け、利ザヤ改善の期待を背景にニューヨーク市場ではバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなど大手銀行株が軒並み高となった。この流れに乗り、日本のメガバンクに買い人気が膨らんだ。

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