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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ブリヂストン、東芝、サイバー

ブリヂストン <日足> 「株探」多機能チャートより
■ブリヂストン <5108>  4,208円  +117 円 (+2.9%)  本日終値
 ブリヂストン<5108>は続伸。26日に、油圧駆動ハイパワー人工筋肉の開発に成功したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回開発した人工筋肉は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)タフ・ロボティクス・チャレンジの一環として、東京工業大学鈴森康一教授などとの研究チームで開発を進めていたもの。材料にゴムチューブを用いることにより軽量かつ衝撃や振動に強く、大きな力を出すことができるのが特徴で、災害現場などで活躍可能なタフなロボットの実現が可能になるという。また、将来的には、今までにない小型軽量で高出力の産業用・家庭用ロボットへの展開も期待できるとしている。

■さくらインターネット <3778>  1,187円  +29 円 (+2.5%)  本日終値
 さくらインターネット<3778>、インフォテリア<3853>などフィンテック関連の一角に物色の矛先が向かった。金融とITの融合をコンセプトとしたフィンテック分野はブロックチェーン技術などの進展とともに開拓が進んでおり、最近ではメガバンクなど既存の大手金融機関もベンチャーとの協業を図る動きが顕在化している。政府も法改正など普及に前向きな姿勢をみせており、官民を挙げての取り組みが目立ってきた。27日付の日本経済新聞が「金融庁はベンチャー企業が銀行と組んで新しいサービスを始めやすくする。適切に情報を管理できる事業者を登録制にしたうえで、銀行に口座情報などへの接続を認める体制をつくる努力義務を課す」と報じた。「家計管理やネット通販などのベンチャー企業が銀行業務の一部を代行できる体制を整える」と伝えており、フィンテック分野の普及が進むなか環境整備が一段と進むとの思惑が、有力関連銘柄であるさくらやインフォテリの株価を刺激している。

■日本海洋掘削 <1606>  2,401円  +34 円 (+1.4%)  本日終値
 日本海洋掘削<1606>が続伸。26日取引終了後、日本メタンハイドレート調査(東京都千代田区)との間で海洋研究開発機構所有のドリルシップ「ちきゅう」を使用する第2回メタンハイドレート海洋産出試験に関する掘削契約の締結を発表し、業績拡大の期待感から買われている。作業実施時期は17年上半期を予定しており、受注金額は約28億円を見込んでいる。なお、同件は18年3月期業績に計上する予定。

■東海カーボン <5301>  416円  +4 円 (+1.0%)  本日終値
 東海カーボン<5301>はしっかり。26日の取引終了後、集計中の16年12月期連結業績について、売上高が従来予想の870億円から885億円(前の期比15.6%減)へ、営業利益が7億円から10億円(同75.5%減)へ上振れたようだと発表しており、これを好材料視した買いが株価を下支えしている。黒鉛電極やファインカーボンなどの販売数量が見込みを上回ったことに加えて、為替が円安で推移したことなどが要因。また、カーボンブラック事業の売価改善が進捗したことなども寄与したという。なお、最終損益は、電極製造設備における減損損失約40億円や特別退職金2億8600万円を計上したため、51億円の赤字から83億円の赤字(前期24億8400万円の黒字)へ下方修正した。

■東芝 <6502>  259.9円  +1.4 円 (+0.5%)  本日終値
 東芝<6502>が後場プラス圏に急浮上。この日正午ごろ、メモリ事業の分社化を正式発表しており、これを好材料視した買いが入った。3月31日をメドに会社分割により分社化する方針で、外部資本の導入を視野に入れて、現在さまざまなスキームを検討しているという。詳細については現時点では確定していない。同社は、米原子力事業の損失が数千億円規模に膨らむ見込みで、メモリ事業の分社化などで財務体質の強化を目指している。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,977円  +21 円 (+0.2%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が目先の利益確定売りをこなし4日続伸、2014年1月以来3年ぶりの9000円大台回復を果たした。トランプ大統領は大統領令を連発し「米国第一主義」を早くも前面に押し出す動きをみせており、海外企業もそれに振り回される展開を余儀なくされている。同社の孫正義社長は昨年11月の大統領選でトランプ氏が勝利した後、いちはやくトランプタワーで会談して米国企業のスタートアップに500億ドル規模の投資を行うことを約束しており、トランプ大統領と好関係を構築している企業として海外投資家など機関投資家の買いが継続流入しているもようだ。

■小糸製作所 <7276>  6,170円  +10 円 (+0.2%)  本日終値
 26日、小糸製作所 <7276> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の830億円→920億円に10.8%上方修正。従来の1.5%減益予想から一転して9.1%増益を見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期業績の上方修正は10月に続き、2回目。国内や北米、中国向けに自動車用LEDヘッドランプの販売が伸び、売上が計画を上回ることが寄与。合理化効果による採算改善も上振れに貢献する。

■ニューフレア <6256>  7,150円  -560 円 (-7.3%)  本日終値
 ニューフレアテクノロジー<6256>が大幅5日続落。26日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年4~12月)連結決算が、売上高321億6200万円(前年同期比13.4%減)、営業利益93億3800万円(同33.5%減)、純利益66億4500万円(同27.8%減)と大幅減益となったことが嫌気されている。電子ビームマスク描画装置の出荷時期が第4四半期に集中している影響で、売上高が低調となったことから、販管費などの増加を吸収しきれなかった。なお、17年3月期通期業績予想は、売上高490億円(前期比10.7%増)、営業利益129億円(同0.5%増)、純利益93億円(同0.9%増)の従来予想を据え置いている。

■サイバーエージェント <4751>  2,850円  -200 円 (-6.6%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 サイバーエージェント<4751>は急反落。26日の取引終了後に発表した第1四半期(16年10~12月)連結決算が、売上高865億7100万円(前年同期比16.9%増)、営業利益63億5400万円(同51.1%減)、純利益13億2600万円(同77.6%減)と5割を超える営業減益となったことが嫌気されている。スマートフォン向けのインフィード広告や動画広告の順調な販売などでインターネット広告事業が伸長したほか、主力タイトルの好調な推移でゲーム事業が売り上げを伸ばした。ただ、「AbemaTV」など動画事業への先行投資でメディア事業が約46億円の営業赤字を計上したほか、ゲーム事業で広告宣伝費を積極投下したことなどが利益を圧迫し、大幅減益を余儀なくされた。なお、17年9月期通期業績予想は、売上高3600億円(前期比15.9%増)、営業利益280億円(同23.9%減)、純利益100億円(同26.5%減)の従来予想を据え置いている。

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