【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):日立国際、信越ポリ、ゴールドクレ
日立国際 <日足> 「株探」多機能チャートより
日立国際電気<6756>が急反落。26日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、売上高を1690億円から1730億円(前期比4.3%減)へ上方修正した一方、最終利益を85億円から77億円(同40.8%減)へ下方修正しており、これを嫌気した売りが出ている。半導体製造装置の受注が増加していることから売上高は上方修正したが、映像・通信ソリューション事業で競争が激化していることに加えて、公正取引委員会による調査が行われている消防救急デジタル無線機器の納入にかかる取引について、将来発生する可能性に備えた費用を計上したことなどが響く。なお、営業利益は136億円(同15.7%減)で従来予想を据え置いた。あわせて発表した第3四半期累計(16年4~12月)決算は、売上高1111億2200万円(前年同期比16.3%減)、営業利益59億6600万円(同53.5%減)、最終利益36億3200万円(同58.7%減)だった。同社では同時に、映像・通信事業などで早期退職者を募集すると発表した。なお、17年3月期業績に与える影響は現在精査中としており、通期予想に織り込んでいない。
■信越ポリマー <7970> 865円 -51 円 (-5.6%) 本日終値 東証1部 下落率3位
信越ポリマー<7970>は3日ぶり反落。同社は電子デバイスおよび樹脂加工を手掛けるが、半導体市場の拡大を背景とした設備投資需要を取り込み利益は好調な伸びを確保。26日取引終了後に発表した17年3月期第3四半期累計(2016年4月~12月)の連結決算は、営業利益段階で45億1500万円(前年同期比55.3%増)と高水準の変化をみせた。通期営業利益は53億円(前期比29.2%増)を予想しているが、第3四半期時点での進捗率は85%に達した。ただ、好業績は事前に株価に織り込まれており、目先利益確定売りが優勢となった。
■ゴールドクレスト <8871> 2,026円 -109 円 (-5.1%) 本日終値 東証1部 下落率4位
26日に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は31%減益」が嫌気された。ゴールドクレスト <8871> が1月26日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比52.4%増の61.8億円に拡大し、通期計画の90億円に対する進捗率は5年平均の58.7%を上回る68.7%に達した。
⇒⇒ゴールドクレストの詳しい業績推移表を見る
■日本郵船 <9101> 241円 -3 円 (-1.2%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株が軟調。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前日時点で22ポイント安の840と水準を切り下げ、これで6日連続安と再び下値を探る展開となっている。中国景気の減速懸念の後退が海運市況にも上昇効果をもたらせたが、年明け以降のバルチック指数は再度下落トレンドに入っている。海運株は世界景気の改善期待で上値指向にあっただけに、ここにきての指数軟化を横目に、利益確定の売りを誘発している。
■カネヨウ <3209> 107円 +30 円 (+39.0%) ストップ高 本日終値
カネヨウ<3209>が寄り付きから大量の買いが流入。同社は兼松系の寝具やインテリアを扱う企業だが、国内では東欧産の羽毛が好調な伸びをみせているほか、ネット通販強化でニーズを取り込むことに成功している。26日取引終了後に、17年3月期の単独業績予想の修正を発表。営業利益を8500万円から1億7500万円(同4倍)に大幅増額しており、これを好感する買いが集中している。100円未満の超低位株ということもあって、個人投資家の短期資金の参戦も見込まれ、きょうは値幅制限上限の107円まで上値を伸ばす可能性もある。
■加地テック <6391> 337円 +54 円 (+19.1%) 本日終値
26日、加地テック <6391> [東証2]に対して三井造船 <7003> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、連結子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を28.6%上回る1株364円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は1月27日から3月9日まで。なお、同社はTOB成立後も上場は維持する。
■エヌジェイ <9421> 2,699円 +421 円 (+18.5%) 一時ストップ高 本日終値
エヌジェイホールディングス<9421>が一時ストップ高まで買われた。グループのトライエースが開発を手掛けたスマートフォン向けゲーム「スターオーシャン:アナムネシス」が、iPhone&iPadアプリのセールスランキングで順位が急上昇(午後1時時点で9位)していることが材料視されているもよう。また、同社はきょう、グループのゲームスタジオが企画制作および開発を手掛けた「スターホースポケット」が、セガ・インタラクティブ(東京都大田区)からリリースされたことも明らかにしている。
■ダイベア <6478> 297円 +39 円 (+15.1%) 本日終値
26日、ダイベア <6478> [東証2]が17年3月期の連結経常利益を従来予想の6億円→7.5億円に25.0%上方修正。増益率が6.6%増→33.2%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。主力の自動車用軸受け製品の販売が想定より伸びることが寄与。原価低減による採算改善も利益を押し上げる。併せて、創立80周年記念配当を実施する形で、今期の期末配当を従来計画の4円→5円(前期は4円)に増額修正したことも支援材料となった。
●ストップ高銘柄
カネヨウ <3209> 107円 +30 円 (+39.0%) ストップ高 本日終値
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース