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2017年01月26日20時00分

【特集】トランプ“米国第一主義”が株高を呼ぶ、「機械株」に飛躍の時 <株探トップ特集>

ファナック <日足> 「株探」多機能チャートより

―米国で巨大「設備投資需要」の発生観測、機械株は高値相次ぐ―

 26日の東京株式市場は日経平均株価が前日比300円超の大幅高。米国でのインフラ投資拡大期待などが株価を押し上げた格好だ。そんななか、市場では機械株に対する関心が急速に高まっている。その背景にあるのは、今後、盛り上がりが予想されるアメリカでの設備投資需要だ。「米国第一」を掲げるトランプ大統領の政策は、米国での設投需要の拡大期待に結びつき、機械株の再評価機運へとつながっている。

●ファナック、キーエンス急騰の意味

 東京株式市場で、機械株の堅調さが際立つ。安川電機 <6506> は2000円台乗せを達成し、上場来高値を更新。また、機械セクターの優良銘柄であるファナック <6954> やキーエンス <6861> が昨年来高値を更新し、SMC <6273> も急伸した。ファナックなどの株価上昇の背景にあるのは、「外国人投資家などの買い」(市場関係者)との見方が多い。

 注目を集めているのは米大統領に就任したトランプ氏が掲げる「米国第一」に絡み、米国での雇用増に伴う設備投資で日本の機械メーカーに大型需要が発生する、との観測だ。

 トランプ米大統領は、GMやフォードなど米大手自動車メーカーに加え、日本のトヨタ自動車 <7203> などにアメリカ人の雇用を伴う、米国での現地生産拡大を迫っている。また、国内総生産(GDP)の年4%成長を掲げている。この目標の実現の可能性は別としても、今後、米国に巨大な設備投資需要が生まれることは必至だ。

 そこで、必要とされるのがファナックやキーエンス、SMC、安川電などが有している高度なファクトリーオートメーション(FA)関連の技術だ。

●17ヵ月ぶりプラス転換の工作機械株も狙い目

 米国での雇用増はうたわれているものの、実際の工場設立となれば、「米国のような人件費の高い国ではFA関連の設備を本格的に導入しなければならないだろう」(アナリスト)と予想する声がもっぱらだ。

 このため、ファナックや安川電が手掛けるロボットやキーエンスのFA用センサー、SMCのFA用空圧制御機器などは、米国の設備投資拡大とともに大幅な需要増が見込めそうだ。オムロン <6645> のFA機器や産業用ロボットへの期待も膨らんでいる。

 また、設備投資拡大とともにツガミ <6101> やオークマ <6103> 、牧野フライス製作所 <6135> 、DMG森精機 <6141> といった工作機械への需要増も期待できる。工作機械受注は12月に17ヵ月ぶりにプラス圏に浮上したが、今後は米国向けなどに乗り本格的な需要拡大期入りが予想される。日本精工 <6471> が手掛けるベアリングなどにも需要は期待できそうだ。

●IoT対応で高度生産体制構築への需要増

 さらに、FA関連への需要増に加えて、IoT(モノのインターネット)に対応する「スマート工場」構築の流れも本格化することが見込まれている。新工場建設となれば、最新鋭の技術が導入されることになるだろう。

 スマート工場に絡んでは、ファナックの製造業向けIoTオープンプラットフォーム「FIELD system」が今年9月に正式ローンチする予定だ。これはロボットやセンサーなどからデータを吸い上げ、AI(人工知能)も活用した高度な分析機能によって、設備効率を高め品質を向上するソリューションを提供するもの。市場では、「第4次産業革命」に向けてファナックの動向は高い関心を集めている。

 スマート工場の構築に向けては三菱電機 <6503> やNEC <6701> 、富士通 <6702> などが国際標準化に向けた検討などを進めている。新日鉄住金ソリューションズ <2327> は、スマート工場向けシステム構築やデータ分析サービスの販売を開始している。シーイーシー <9692> は、画像検査や稼働監視、生産ライン最適化システムなどでスマート工場事業に関係している。

 さらに、共働型ロボットに絡む川田テクノロジーズ <3443> 、工場の搬送装置大手のダイフク <6383> なども注目される。加えて、ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [JQ]は共働型ロボット向け小型精密減速機でトップシェアを誇っている。

株探ニュース

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