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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エムスリー、WSCOPE、国際石開帝石

エムスリー <日足> 「株探」多機能チャートより
■アオイ電子 <6832>  3,490円  +390 円 (+12.6%)  本日終値
 アオイ電子<6832>が急伸し昨年来高値。午後1時ごろ、17年3月期の連結業績予想について、営業利益を54億円から56億5000万円(前期比0.3%増)へ、純利益を36億5000万円から41億円(同24.2%増)へ上方修正したことが好感されている。売上高は450億円(同11.5%増)で据え置いたが、生産性の向上による原価低減が図れたことや、第3四半期において為替相場が円安に推移したことが寄与したという。また、青梅エレクトロニクスの買収に際して特別利益が生じたことも純利益の押し上げに寄与した。同時に発表した第3四半期累計(16年4~12月)決算は、売上高334億9900万円(前年同期比9.9%増)、営業利益45億6900万円(同2.4%増)、純利益36億9900万円(同19.5%増)だった。

■エムスリー <2413>  3,230円  +271 円 (+9.2%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 26日、エムスリー <2413> が決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益が前年同期比23.5%増の186億円に伸びて着地したことが買い材料視された。製薬会社向けに医薬品情報サイトの利用が拡大したほか、医師向け人材紹介サービスが伸びたことが寄与。利益率の高い治験プロジェクトが順調に進んだことも収益拡大に貢献した。なお、直近3ヵ月である10-12月期(3Q)の同利益は全四半期ベースでの最高益を更新した。通期計画の230億円に対する進捗率は81.0%に達しており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。

■ダブル・スコープ <6619>  1,837円  +139 円 (+8.2%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 ダブル・スコープ<6619>が大幅高で4日続伸。25日移動平均線を足場にマドを開けて一気に上放れた。世界的な排ガス規制強化の流れが電気自動車(EV)などの普及加速を後押しし、これがリチウムイオン電池市場の急成長を促している。正極材と負極材の絶縁材として必須であるセパレーター専業メーカーの同社に対する市場の注目度は高い。そのなか、26日に量産移行期が遅れていたリチウムイオン電池セパレーター生産設備第5号ラインで安定的な量産稼働を開始したことを発表、当初予定の生産能力に到達したことで、これを好感する買いが流入した。

■夢の街創造委員会 <2484>  3,190円  +190 円 (+6.3%)  本日終値
 26日、夢の街創造委員会 <2484> [JQ]が2月28日現在の株主を対象に1→4の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の4分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■蝶理 <8014>  1,962円  +103 円 (+5.5%)  本日終値
 繊維商社の蝶理 <8014> が続急伸し、昨年来高値を更新した。26日、同社は17年3月期の連結経常利益を従来予想の64億円→68億円に6.3%上方修正。増益率が16.0%増→23.2%増に拡大し、従来の5期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。繊維製品分野における原価低減やコスト削減が奏功し、採算が想定より改善する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の36円→38円(前期は36円)に増額修正したことも支援材料となった。

■デクセリアルズ <4980>  1,234円  +63 円 (+5.4%)  本日終値
 デクセリアルズ<4980>が3連騰。26日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、売上高を577億円から612億円(前期比2.3%減)へ、営業利益を19億円から30億円(同63.9%減)へ、最終損益を8億4000万円の赤字から2000万円の黒字(前期45億8700万円の黒字)へ上方修正しており、これを好感した買いが入っている。第3四半期累計業績が想定を上回ったことに加えて、第4四半期の前提為替レートを1ドル=100円から110円へ変更すること、さらに、光学フィルムの売り上げが好調に推移していることなどを考慮したという。

■バロック <3548>  1,558円  +79 円 (+5.3%)  本日終値
 バロックジャパンリミテッド<3548>は大幅高。同社はアパレルSPA(製造小売り)で、特に20歳代から40歳代女性向けに強みを持つ。基幹ブランドは「MOUSSY(マウジー)」で、これが中国で大人気となり、大きく売り上げを伸ばしており、今後中国事業を牽引役として、海外展開が同社の強力な成長ドライバーとなりそうだ。2013年に20店舗であった中国の店舗数は、足元(16年11月末現在)で182店舗まで急速に増加しており、さらにファストファッションの新業態を加えて、17年も積極的な出店を計画している。これに伴って中国での月次売上高(卸売)も顕著な伸びを示しており、昨年10月は前年同月比81.7%増、同11月は同78.4%増の急成長をみせている。きょうまでの3日続伸で、株価は一時、1660円まで買い進まれる場面があったものの、PERは12倍台と依然として割安状態にある。

■H2Oリテイ <8242>  1,852円  +67 円 (+3.8%)  本日終値
 エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>が3日続伸。26日取引終了後、17年3月期第3四半期累計(16年4~12月)の連結決算を発表し、売上高は6805億9800万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は171億3500万円(同7.1%減)と減収減益だったが、悪材料出尽くし感から買われている。百貨店事業は、阪急本店で国内の新規顧客や訪日外国人の増加により、化粧品やハンドバッグを中心に婦人服飾品が好調に推移した一方、免税売上高は客単価の減少に伴い前年実績を下回った。また、阪神梅田本店は建て替え工事の影響で客数が減少し、衣料品や家庭用品が伸び悩んだ。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、売上高9020億円(前期比1.5%減)、営業利益222億円(同6.8%減)を見込んでいる。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,127円  +40 円 (+3.7%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連が高い。WTI原油先物価格が26日に1ドル強の上昇をみせ、終値ベースで1バレル=53ドル78セントと1月6日以来の高値圏に浮上した。鉱業セクターは原油高が収益面にメリットを与える業種であり、WTI原油価格に連動しやすい。このほか、JXホールディングス<5020>や昭和シェル石油<5002>などの石油元売り企業も買いが優勢となった。

■カゴメ <2811>  2,935円  +98 円 (+3.5%)  本日終値
 26日、カゴメ <2811> が16年12月期の連結経常利益を従来予想の94億円→113億円に20.2%上方修正。増益率が34.0%増→61.1%増に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。機能性表示食品として発売したトマトジュースや野菜ジュースの新製品が販売好調だったことが寄与。原価低減や不採算商品の削減といった構造改革を進めたことも上振れに貢献した。併せて、期末一括配当を従来計画の22円→24.5円(前の期は22円)に増額修正したことも支援材料となった。

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