【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):トヨタ、JCRファ、任天堂
トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
トヨタ自動車<7203>、富士重工業<7270>、ホンダ<7267>など自動車株が高い。ここ為替市場が乱高下しており、前日はトランプ次期米大統領のドル高牽制発言を受けて1ドル=112円台半ばまで円が買われる場面があったが、きょうは前日のイエレンFRB議長の講演で、「2019年末まで利上げは年2、3回ペース」と明言したことが材料視され、日米金利差拡大の思惑から円安トレンドに反転した。1ドル=114円台後半まで円安が進み、為替感応度の高い自動車株はこれを好感するかたちで上値指向となっている。
■JCRファーマ <4552> 2,780円 +47 円 (+1.7%) 本日終値
JCRファーマ<4552>が高い。株価は1月第2週を境に調整色を強めていたが、目先切り返しが急で、5日・25日移動平均線を一気に上回ってきた。同社はきょう午前9時に、かねてから研究を進めてきた血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤の治験計画に関し、当局による調査が終了したことを発表、今年3月に臨床試験(フェーズ1、フェーズ2)を開始する予定であることを発表した。これを材料視する買いを呼び込んでいる。
■資生堂 <4911> 3,050円 +51.5 円 (+1.7%) 本日終値
資生堂<4911>が4日ぶりに反発。同社はきょう、アメリカ地域本社を通じて米国のベンチャー企業MATCHCo(マッチコー)を買収したことを明らかにした。マッチコーは革新的なデジタル技術により、新たなビジネスモデルを創出する企業。資生堂はマッチコーの技術やサービスを生かし、メーキャップ商品をはじめとしたグループの商品ポートフォリオを拡大するとしている。
■任天堂 <7974> 23,800円 +335 円 (+1.4%) 本日終値
任天堂<7974>が後場一段高。同社はきょう、スマートフォン向けゲーム「ファイアーエムブレムヒーローズ」のiOS版とAndroid版の配信を2月2日から開始する予定だと発表。国内をはじめ欧米などでも配信される計画で、期待感が高まるかたちとなっているようだ。このゲームは、歴代の英雄とともに世界を救うロールプレイングシミュレーションで、既にGoogle Playで事前登録を受け付け中。なお、一部メディアは、初めてガチャ(有料の電子くじ)型の課金システムが採用されていると報じている。
■横河電機 <6841> 1,745円 +22 円 (+1.3%) 本日終値
横河電機<6841>が続伸。18日の取引終了後、英国の石油・ガスパイプライン大手運営会社ブリティッシュ・パイプライン・エージェンシー(BPA)から、同社が所有運営する大規模な石油パイプライン設備向け管理・制御システムの更新プロジェクトを受注したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。同プロジェクトは、英国北西部チェシャー州エルズミア港から南東部エセックス州東岸およびロンドンの主要空港へ石油製品を輸送するパイプライン設備の管理システムと制御システムを更新するもので、総敷設距離が約650キロメートルに及ぶ同国の重要なインフラ設備となっている。今回、横川電機が納入するのは、石油製品の配送スケジュール管理やタンク内の在庫管理などを行うパイプライン管理ソリューションパッケージ「エンタープライズ・パイプライン・マネジメント・ソリューション」と、石油パイプラインやポンプなどの装置を監視制御するソフトウエア「ファースト/ツールズ」。なお、18年3月までの納入を予定しているという。
■東京海上 <8766> 4,697円 +20 円 (+0.4%) 本日終値
JPモルガン証券は16日付のリポートで、東京海上ホールディングス<8766>について、「今後も大型 M&Aをする資本力はある上、M&Aにより分散効果が実現可能」とのタトルで以下のような見解を掲載している。東京海上ホールディングスについて「同社では、2015年に米国HCC(米保険会社のHCCインシュアランス・ホールディングス)を買収した後、現在はシナジー実現に注力しており、当面は大型買収の可能性は低いとしている。同社の業容は、グロ ーバルにみてもかなり大型化してきたが、同社には、今後も数年間に1度は大型買収をする資本力があり、かつそれによってEPSを引き上げるだけでなく分散効果を獲得して経営を強化する余地があると見ている」としている。なお、投資判断は「オーバーウエート」、目標株価は5500円としている。
株探ニュース