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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):シャープ、ソフトバンク、牧野フ

ソフトバンク <日足> 「株探」多機能チャートより
■ソフバンテク <4726>  3,165円  +503 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 ソフトバンク・テクノロジー<4726>がストップ高。ソフトバンクグループ<9984>の孫正義社長が現地時間6日午後にトランプ次期米大統領とトランプタワーで会談し、米国のビジネスに500億ドル(日本円で約5兆7000億円)を投資することが明らかとなったことで、子会社の同社にも思惑が働いているようだ。ソフトバンクの巨額投資は、米国のIT分野を中心とした新興企業への投資とされている。ソフトバンテクは、米マイクロソフトの「Microsoft Worldwide Partner Award」で4冠を受賞するなど世界的にも技術力が評価されていることから、上記の出資企業などに対してサービス提供などが期待されているようだ。

■シャープ <6753>  227円  +19 円 (+9.1%)  本日終値
 シャープ<6753>が連日の急騰。東芝<6502>の急伸を受け、「同じ電機セクターの経営再建銘柄としてシャープに見直し買いが流入している」(市場関係者)という。株価は低位にあり水準訂正への思惑もあるようだ。また、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業出身の戴正呉社長が「シャープが東証1部へ復帰したら台湾に戻る」と発言したが、市場には業績回復への期待も強まっている様子だ。

■NSユナイテッド海運 <9110>  226円  +15 円 (+7.1%)  本日終値
 NSユナイテッド海運<9110>が3連騰、年初来高値を更新した。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況は回復歩調にあり、「中型船のチャーター料など、数年来の高値水準まで上昇している」(市場関係者)という。ばら積み船の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は、足もとこそ調整局面にあるものの1200近くまで上昇している。トランプ次期米大統領が掲げる大規模なインフラ投資や中国の景気減速懸念が目先後退していることに加え、原油市況の底入れや非鉄市況の上昇は荷動きを活発化させる要因として海運市況にとっても追い風だ。PBR0.7倍台は株価指標面でも割安感が強い。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,387円  +431 円 (+6.2%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が急伸。同社株にとって7000円ラインは上値の大きなフシとして意識されており、8月17日以来約4カ月ぶりとなる台替えとなった。同社の孫正義社長が現地時間6日午後にトランプ次期米大統領とトランプタワーで会談、米国のビジネスに500億ドル(日本円で約5兆7000億円)を投資し、5万人の新たな雇用を創出することで合意したことが、市場では驚きをもって受け止められている。同社はサウジアラビアの政府系ファンド「PIF」などと共同で最大1000億ドル(約11兆4000億円)規模のテクノロジー分野に投資する巨大投資ファンドを設立する計画にあるが、この資金を活用する可能性が高いとみられている。いずれにしてもソフトバンクの米国での存在感が一気に高まることになり、投資事業への成長期待のほか今後米国でのビジネスを円滑に進めていく足場としても注目される。

■牧野フライス製作所 <6135>  949円  +51 円 (+5.7%)  本日終値
 牧野フライス製作所<6135>やツガミ<6101>など工作機械株が高い。足もとの円安が好感されているほか、米トランプ次期政権によるインフラ投資などは、米国の設備投資活発化につながり、日本の機械株にはプラス要因に働くとの見方も出ている。また、日本工作機械工業会が発表する工作機械受注は10月が前年同月比8.9%減だったが、今年4月の同26.3%減で大底を打った可能性も指摘されている。この日は牧野フライスやツガミ、東芝機械<6104>が年初来高値に買われるなど、再評価機運が膨らんでいる。

■トプコン <7732>  1,796円  +84 円 (+4.9%)  本日終値
 トプコン<7732>が大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6日付でレーティングを「アンダーウエート」から「ニュートラル」とし、目標株価を900円から1600円へ引き上げたことが好材料視されている。同証券の業績予想前提為替レートを1ドル=100円から110円へ、1ユーロ=100円から115円へ変更し、それに伴い17年3月期以降のポジショニングと18年3期以降のアイケアの見通しを引き上げたことが要因としている。また17年3月期営業利益予想を90億円から98億円へ、18年3月期を同106億円から118億円へ引き上げている。

■沖電気工業 <6703>  1,655円  +68 円 (+4.3%)  本日終値
 OKI<6703>が続伸。この日、今年12月までにブラジルの民間最大手であるブラデスコ銀行に還流型紙幣入出金機「Teller Cash Recycler G7」(TG7)を100台納入し、さらに、今後5年間で現金処理機4000台の販売を目指すと発表しており、これを好感した買いが入った。ブラデスコ銀行は支店数4600を有するブラジル最大手の民間銀行で、窓口にTG7を設置することで、これまで手作業で行っていた紙幣取り扱い業務を機械化し、支店の業務効率化と現金管理の厳格化を図るという。既にブラジルの複数の州の支店で運用を始めており、12月末までに100台の運用を開始する。また、ブラデスコ銀行へのTG7納入を機に、ATMや現金処理機など関連商品のブラジル主要銀行をはじめ世界の銀行への販売を加速する。

■TASAKI <7968>  1,747円  +69 円 (+4.1%)  本日終値
 TASAKI <7968> が続急伸。6日、旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが関東財務局に提出した大量保有報告書により、同社の発行済み株式の5.29%を取得したことが判明した。保有目的は「純投資」としているが、エフィッシモは株主還元の強化など経営改革を求める「物言う株主」として知られるおり、同社株取得による思惑買いが向かった。

■デジタルガレージ <4819>  1,955円  +58 円 (+3.1%)  本日終値
 デジタルガレージ<4819>が4日ぶりに反発。この日午前10時ごろに提出された大量保有報告書(変更報告書)で、シュローダー・インベスト・マネジメントの保有割合が4.07%から5.24%に上昇したことが判明しており、需給思惑が働いているようだ。なお、保有目的は純投資としている。

■テイ・エス テック <7313>  3,095円  +90 円 (+3.0%)  本日終値
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6日付でホンダ系4輪シート部品大手、テイ・エス テック <7313> の投資判断「アンダーウエート(弱気)」を継続し、目標株価を2200円→2500円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、円安進行や台数ミックスの向上を踏まえ、17年3月期の業績を上方修正すると報告。ただ、今後は利益依存度が高い中国事業リスクが意識される展開を予想。留意点として中国で今年末に期限を迎える小型車減税の動向を挙げている。同証券では、18年3月期の連結営業利益を353億円→380億円、19年3月期を382億円→415億円にそれぞれ上方修正した。

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