【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):国際石開帝石、DOWA、ステラケミ
国際石開帝石 <日足> 「株探」多機能チャートより
国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>などが高い。前日のWTI原油先物価格は86セント安の1バレル=50ドル93セントと5日ぶりに反落した。しかし、OPEC減産合意後は初の押し目形成であり、原油市況の強基調は当面維持されるとの見方から、ネガティブにはとらえられていない。前日の米国株市場でもエクソンモービルが続伸して引けるなど強い動きをみせており、東京市場もリスクオンの流れに乗るかたちで資源関連株は買いが優勢となっている。
■DOWA <5714> 943円 +11 円 (+1.2%) 本日終値
非鉄株が高い。DOWAホールディングス<5714>や東邦亜鉛<5707>が新高値に買われたほか、三菱マテリアル<5711>も上伸。足もとの円安と非鉄市況の上昇を受け、業績の上振れ期待も膨らんでいる。DOWAの場合、17年3月期下期の前提としている為替は1ドル=105円、銅価格は1トン=4600ドル、亜鉛は1トン=2300ドル。足もとで為替は114円近辺の円安に振れているほか、銅は5800ドル、亜鉛は2700ドル前後と大きく上振れている。DOWAの17年3月期連結営業利益は前期比17%減の290億円の見通しだが、円安や非鉄市況の高止まりが続けば増額修正への期待も強まりそうだ。
■ステラ ケミファ <4109> 2,919円 +8 円 (+0.3%) 本日終値
今期予想は保守的で上方修正の公算大ステラ ケミファ<4109>は、底値圏でもみ合っているが、好業績期待から本格反騰が期待できそうだ。リチウムイオン電池向け電解質や添加剤が好調だ。エコカー市場の急拡大で自動車向けに高性能大型電池が伸長していることが背景にあるほか、市況好転や円高に伴う原材料価格の低下も寄与。11月2日に発表した9月中間期連結決算で経常利益12億6700万円(前年同期比4.4倍)の大幅増益を牽引した。17年3月期については、8月に上方修正した見通しを据え置いたが、原材料価格や電池市況の見通しなどが保守的で、上方修正の公算大。また、中国などで行っている生産体制の強化も今後の業績に貢献しよう。さらに、子会社が開発したホウ素薬剤と、住友重機械工業<6302>が開発した加速器照射システムを用いたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の実用化にも期待が膨らむところだ。(仁)
■マクドナルド <2702> 3,125円 +5 円 (+0.2%) 本日終値
日本マクドナルドホールディングス<2702>は小動き。6日の取引終了後に発表した11月度の月次動向で、既存店売上高は前年同月比11.3%増と12カ月連続で前年実績を上回ったが、市場の反応は限定的のようだ。11月は45周年記念キャンペーンの第3弾として「チーズカツバーガー」、第4弾として「かるびマック」を販売し好評を得たほか、冬の人気パイメニューである「三角チョコパイ」で、定番の「三角チョコパイ黒」に加えて「三角チョコパイ白」を販売したことなども売り上げに寄与した。なお、全店売上高は同9.0%増だった。
■エス・エム・エス <2175> 2,660円 -161 円 (-5.7%) 本日終値 東証1部 下落率4位
エス・エム・エス<2175>が大幅反落。6日の取引終了後、海外市場において146万9800株の公募増資と133万200株の自社株の売り出しを行うと発表しており、希薄化や需給悪化への警戒感から売られている。なお、今回の公募と売り出しによる差引手取り概算額69億9244万円については、昨年、アジア・オセアニア地域で医薬情報サービス事業を展開するMIMSグループを買収した際に借り入れた借入金返済資金の一部に当てるとしている。なお、公募価格および自社株の売り出し価格は2623円に決定した。
■メディキット <7749> 4,465円 -75 円 (-1.7%) 本日終値
メディキット<7749>が反落。6日の取引終了後、アンジェス MG<4563>と進めていた透析シャント用NF-κBデコイオリゴ塗布型PTAバルーンカテーテルの共同開発を終了すると発表しており、これを嫌気した売りが出ている。同開発品は、PTAバルーンカテーテルのバルーン部の外表面に塗布された核酸医薬NF-κBデコイオリゴの抗炎症作用により、バルーンの拡張時に引き起こされる血管炎症を抑制し、血管の再狭窄までの期間延長や外科的手術の回避を目指したもの。12年から安全性と有効性を実証する試験を実施していたが、有効性については統計学的な有意差が得られなかったことから、共同開発を終了したという。
■すかいらーく <3197> 1,587円 -5 円 (-0.3%) 本日終値
すかいらーく<3197>が4日続落。6日の取引終了後に発表した11月度のIRレポートで、既存店売上高が前年同月比0.2%減と小幅ながら2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。9月29日に実施したグランドメニューの改定や10月20日から11月23日まで実施した広島産牡蠣フェア、11月24日に開始した牛赤身ステーキフェアの各施策でガストの客単価が上昇した。ただ、前年同月と比べて休日が1日少なかったことや祝日の配置が悪かったこと、関東地方中心に11月としては54年ぶりに降雪があったことなど天候要因が影響しガスト、スペシャリティブランドとも客数が落ち込み、既存店売上高を押し下げた。
■プロスペクト <3528> 71円 +30 円 (+73.2%) ストップ高 本日終値
6日、プロスペクト <3528> [東証2]が配当修正を発表。17年3月期の期末一括配当を従来計画の1円→3円(前期は1円)に増額修正したことが買い材料視された。海外不動産事業の好調を踏まえ、株主への利益還元を増やす。前日終値ベースの期末配当利回りは7.3%に急上昇し、配当取りを狙う買いが向かった。
■TOREX <6616> 1,873円 +108 円 (+6.1%) 本日終値
トレックス・セミコンダクター<6616>が続急伸で8カ月ぶり新高値、11月中旬にマドを開けて上放れて以降、半導体関連株人気に乗って急激な上昇波形成に動いている。ビッグデータの普及はデータセンターの増設需要を促すとともに、スマートフォンなどのモバイル端末の高機能化や自動車のエレクトロニクス化進展などで半導体需要の構造的拡大局面が続いている。そのなか、同社は車載用や産業機械、情報処理分野向けに電源ICを手掛け、世界展開を図っている。自動車向け部品点数の増加による収益押し上げ効果が期待されるほか、エレクトロニクス分野での小型化、省電力化の流れが同社の商機を拡大させている。17年3月期は営業利益段階で2割減益見通しにあるが、市場では18年3月期に急回復を見込む向きも多く、来期業績を先取りする買いが流入している。
●ストップ高銘柄
新華HD <9399> 118円 +30 円 (+34.1%) ストップ高 本日終値
クボテック <7709> 624円 +100 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値
日本サード・パーティ <2488> 987円 +150 円 (+17.9%) ストップ高 本日終値
黒田精工 <7726> 706円 +100 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値
アークン <3927> 719円 +100 円 (+16.2%) ストップ高 本日終値
など、9銘柄
●ストップ安銘柄
安永 <7271> 2,195円 -500 円 (-18.6%) ストップ安 本日終値
アズジェント <4288> 763円 -150 円 (-16.4%) ストップ安 本日終値
以上、2銘柄
株探ニュース