【市況】【↑】日経平均 大引け| 一時1万8000円回復・10ヵ月ぶり高値、110円台に円安進む (11月18日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 18024.21
高値 18043.72(09:09)
安値 17967.41(15:00)
大引け 17967.41(前日比 +104.78 、 +0.59% )
売買高 25億4106万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆7241億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は3日続伸、一時1万8000円回復
2.1ドル=110円台突破の円安進行が追い風に
3.海外勢の買い観測で投資家心理上向く
4.トヨタなど買われ、メガバンクは商い活況も利食い優勢
5.安倍・トランプ会談も相場の反応は限定的
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは35ドル高と反発。堅調な経済指標やイエレンFRB議長の議会証言が好感され買いが優勢となった。
東京市場では、朝方から買い優勢の展開となり、日経平均株価は寄り付き時点で10ヵ月ぶりとなる1万8000円大台を回復、その後は高値圏で売り物をこなしたが、引け際に手仕舞い売りが出て1万7000円台に押し戻された。
18日の東京市場は、外国為替市場で1ドル=110円のフシ目を突破して急速に進む円安を受け、主力輸出株を中心にリスクを取る動きが継続した。ドル円相場は日米金利差拡大がドル買いの動きを誘発している。前日の米国株市場ではNYダウなど主要指数が揃って上昇、リスク許容度の高まった海外機関投資家の買いも観測されている。ただ、朝方の買いが一巡すると週末要因も加味して上値が重くなった。日経平均は今月10日以降に上げ足を強めており、前日までで1600円強の上昇をみせていたこともあり、1万8000円台では目先達成感からの売りが頭を押さえた。また、本日はニューヨークで安倍首相とトランプ次期米大統領が会談したが、市場の反応は限定的だった。
個別では、トヨタ自動車<7203>が活況高、ファーストリテイリング<9983>も上昇。任天堂<7974>も5連騰と気を吐いている。エンシュウ<6218>が連日のストップ高となったほか、トランザクション<7818>、アイロムグループ<2372>も値幅制限いっぱいに買われた。アインホールディングス<9627>も上値追い加速。KIMOTO<7908>が値を飛ばし、東海運<9380>も物色人気に。
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が東証1部で断トツの売買代金をこなすなど引き続きメガバンクへの注目度は高いが、株価は利益確定売りに押される展開。JT<2914>も安い。コナミホールディングス<9766>、日本金銭機械<6418>などカジノ関連の下げが目立つほか、アステラス製薬<4503>、森永製菓<2201>なども下落した。
日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、スズキ <7269> 、トヨタ <7203> 、富士重 <7270> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約64円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はコナミ <9766> 、アステラス <4503> 、KDDI <9433> 、JT <2914> 、信越化 <4063> 。押し下げ効果は約35円。
東証33業種のうち上昇は24業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)輸送用機器、(3)ガラス土石製品、(4)その他製品、(5)金属製品。一方、下落率の上位5業種は(1)医薬品、(2)保険業、(3)食料品、(4)鉱業、(5)電気・ガス業。
■個別材料株
△戸田建 <1860>
三菱UFJMS証券が目標株価を「580円→590円」に引き上げ。
△クルーズ <2138> [JQ]
SMBC日興証券が投資判断を新規に「強気」。
△ハウスドゥ <3457> [東証M]
東証1部に市場変更。
△アイスタイル <3660>
SMBC日興証券が投資判断を新規に「強気」。
△ロックオン <3690> [東証M]
テックビューロと提携し「EC-CUBE」で仮想通貨決済を提供。
△MDV <3902> [東証M]
東証1部に市場変更。
△チエル <3933> [JQ]
小中学校向け「教育クラウドサービス」を来年4月開始予定。
△ISID <4812>
「18年12月期のエンジニアリング営業益15億円に」と報道。
△ポーラHD <4927>
日本初「シワ改善」美容液を来年1月に発売。
△DMG森精機 <6141>
「自動化装置比率を現在の10%から20%に倍増」と報道。
▲千代建 <6366>
大和証券が投資判断を「2→3」に格下げ。
▲ニトリHD <9843>
急激な円安進行でデメリット懸念。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)エンシュウ <6218> 、(2)アイロムG <2372> 、(3)トランザク <7818> 、(4)アイスタイル <3660> 、(5)ユナイテド海 <9110> 、(6)エフオン <9514> 、(7)タカタ <7312> 、(8)Nフィールド <6077> 、(9)アインHD <9627> 、(10)東海運 <9380> 。
値下がり率上位10傑は(1)日金銭 <6418> 、(2)コナミ <9766> 、(3)山一電機 <6941> 、(4)スクエニHD <9684> 、(5)森永 <2201> 、(6)セガサミー <6460> 、(7)クレスコ <4674> 、(8)GMO-PG <3769> 、(9)橋本総業HD <7570> 、(10)千代建 <6366> 。
【大引け】
日経平均は前日比104.78円(0.59%)高の1万7967.41円。TOPIXは前日比5.38(0.38%)高の1428.46。出来高は概算で25億4106万株。値上がり銘柄数は1333、値下がり銘柄数は523となった。日経ジャスダック平均は2625.00円(15.47円高)。
[2016年11月18日]
株探ニュース