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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):郵船、シノケンG、任天堂

郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本郵船 <9101>  213円  +7 円 (+3.4%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>、NSユナイテッド海運<9110>、明治海運<9115>、飯野海運<9119>など海運株が一斉高に買われた。背景にあるのは海運市況の急回復だ。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が、連日の急上昇をみせ、前日時点で86ポイント高の1231まで水準を切り上げている。これは、2014年10月以来約2年ぶりの高値圏。しかも今月初旬、11月2日時点では同指数は834だった。そこから11連騰で48%も上昇したことになる。元来、海運株は同指数との連動性が強く、足もと株の先高期待につながっている状況だ。また、為替が1ドル=110円台に入るなど円安が加速しており、ドル建て決済の海運セクターにとってこれも支援材料となっている。

■シノケングループ <8909>  2,191円  +67 円 (+3.2%)  本日終値
 シノケングループ<8909>が7日続伸。17日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「バイ」継続、目標株価を3370円から3500円へ引き上げた。主力のアパート販売やゼネコン子会社の好調を評価。16年12月期は従来予想の90億円に対して会社側計画と同様の100億円(前期実績68億700万円)を変えてないが、17年12月期は100億円から115億円へ引き上げている。

■東洋紡 <3101>  165円  +5 円 (+3.1%)  本日終値
 東洋紡<3101>が堅調。17日付でみずほ証券が投資判断「買い」継続、目標株価を240円から250円に引き上げた。アクリル繊維の不振が継続しているものの、LCD向け偏光板用保護フィルム用途でのSRFの長期的な成長性に期待している。

■オプティム <3694>  5,170円  +150 円 (+3.0%)  本日終値
 オプティム<3694>が4日ぶりに反発。17日の取引終了後、SOMPOホールディングス<8630>グループのリフォーム専業業者であるフレッシュハウスが、オプティムの遠隔作業支援専用スマートグラス「Remote Action」を導入したと発表しており、これを好感した買いが入っている。「Remote Action」は現場の作業員が装着することで、遠隔から現場の状況を把握し、作業の指示や支援を行うことができる世界初の遠隔作業支援専用スマートグラス。一方、フレッシュハウスはSOMPOホールディングスの中核企業である損害保険ジャパン日本興亜から紹介を受けて、火災保険の対象となる事故の修繕工事を実施しており、「Remote Action」を導入することで、専門知識を必要とせず経験に左右されない均質的な調査や、保険金の査定から支払いまでの期間短縮が行えるようになり、業務効率の向上が見込めるとしている。

■任天堂 <7974>  26,815円  +765 円 (+2.9%)  本日終値
 任天堂<7974>が5日続伸。関連会社ポケモン(東京都港区)が17日の取引終了後、ニンテンドー3DS向けポケットモンスター最新作「ポケットモンスター サン・ムーン」の初回出荷本数が世界累計で1000万本を突破したと発表しており、これを好感した買いが入っている。「ポケットモンスター サン・ムーン」は、13年に発売された「ポケットモンスターX・Y」以来の完全新作。「X・Y」の初回出荷に比べても50%増となり、ニンテンドー3DSソフトとしては最多となる本数を記録したという。7月に配信を開始したスマートフォンゲーム「ポケモンGO」のヒットで注目が高まったもようで、ハードなどへの波及効果も期待されている。

■東京エレクトロン <8035>  10,215円  +281 円 (+2.8%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、ワイエイシイ<6298>、ローツェ<6323>など半導体製造装置関連株に買いが集まった。ビッグデータの普及やスマートフォンの高機能化、自動車のエレクトロニクス化進展による部品点数の増加などを背景に半導体需要は構造的な拡大局面にある。3次元NAND型フラッシュメモリーなど次世代メモリーの台頭も半導体設備投資需要を喚起している。足もとは外国為替市場で1ドル=110円のフシを突破する円安が進行、輸出依存度の高い装置メーカーに追い風となっているほか、きょう10月の日本製半導体製造装置BBレシオが発表される見通しで、これに先回りしての買いも流入しているもようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  6,316円  +165 円 (+2.7%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、富士重工業<7270>、ホンダ<7267>など自動車株が高い。米長短金利の上昇を背景とする日米金利差が意識されるなか、足もと外国為替市場では1ドル=110円台前半で推移するなど円安が加速しており、為替感応度の特に高い自動車株は輸出採算の改善期待を背景に買いが集まっている。トヨタ、富士重、ホンダいずれも下期の想定為替レートは1ドル=100円で設定しており、大幅な為替メリットを享受する可能性がある。

■北越紀州製紙 <3865>  635円  +15 円 (+2.4%)  本日終値
 北越紀州製紙<3865>が3日続伸。17日の取引終了後、カナダで研究開発を進めている新素材「セルロースナノクリスタル(CNC)」の商用材料開発に向けて、カナダ・アルバータ州政府と協力関係を強化することで合意したと発表しており、これを好感した買いが入っている。CNCは、パルプ繊維を化学処理することで、繊維をその結晶まで細分化することにより製造される新素材。化学薬品や塗工材料などの流動性を変化させる効果や摩擦抵抗を減らす効果があり、医療衛生分野での効能、包装の遮断性を向上する素材など、さまざまな用途に利用できる可能性があるという。北越紀州では、連結子会社を通じて、アルバータ州の研究機関とCNCに関する共同研究を実施。現在、月産400キログラムの生産能力を有するパイロットプラントが稼働しているという。

■マブチモーター <6592>  6,420円  +140 円 (+2.2%)  本日終値
 マブチモーター<6592>が反発。17日付でみずほ証券が投資判断「買い」継続、目標株価を7400円から8000円に引き上げた。自動車電装向けの牽引による中期成長期待を再確認、16年12月期は通期連結営業利益で会社側計画の218億円(前期229億6100万円)に対して従来予想の205億円から230億円へ引き上げている。

■ディー・エヌ・エー <2432>  3,625円  +60 円 (+1.7%)  本日終値
 ディー・エヌ・エー<2432>が続伸したほか、パスコ<9232>、AWSホールディングス<3937>、クラリオン<6796>など自動運転関連株の一角に買いが入った。ディーエヌエーは12月19日に東証マザーズに上場予定のZMP<7316>と合弁会社を設立しロボットタクシー事業を展開することで関連最右翼として市場で認知されている。また、パスコは航空測量サービス大手だが、GISクラウドサービスに強みを持ち、内閣府から自動走行システムの調査検討事業を受託する実績を持つなど同分野での展開力にも厚い。モルフォはデンソー<6902>と資本提携し自動運転分野などを深耕、クラリオンは車載カメラでの先進技術が自動運転分野でも生かされる可能性が高い。AWSHDはZMPフォーラムの協賛企業として参画しており、関連株の一角としてマークされている。

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