【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):日産自、LINE、大日印
日産自 <日足> 「株探」多機能チャートより
オプテックス<6914>が7日続伸。岩井コスモ証券は5日、同社株の投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価は2600円(従来3900円)とした。同社は防犯関連や自動ドア、FA関連などに展開するセンサー開発の大手企業。16年12月期の連結業績予想は円高の影響もあり、7月下旬に下方修正されたが、積極的なM&Aで画像処理用LED照明事業を強化していることや、防犯向けなどにセンサー需要は中期的な成長が見込めることなどを評価し、投資判断を引き上げている。
■ホシデン <6804> 784円 +13 円 (+1.7%) 本日終値
ホシデン<6804>が続伸。5日付でみずほ証券が投資判断「買い」継続、目標株価を800円から1000円へ引き上げた。収益力底上げの牽引役として期待される自動車関連は、マイク(音声入力機能やハンズフリー通話などで利用)、コネクタ(カメラなどの接続など)などが、自動車の機能変化に合わせて増加してきているとし、現在の経営努力により、収益改善が続くと予想。17年3月期は通期連結営業損益で会社側計画の22億円の黒字(前期28億3500万円の赤字)に対して従来予想の7億円の黒字から20億円の黒字へ、18年3月期営業利益は15億円から25億円へ予想を引き上げている。
■日産自動車 <7201> 1,055円 +15.5 円 (+1.5%) 本日終値
日産自動車<7201>が頑強な動きで7日続伸。ここ為替の円安傾向を追い風に戻り足をみせていたが、きょうはトヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>などが利益確定売りにやや弱含みで推移するなか、相対的な強さが目立つ。自動運転技術を巡る世界の開発競争が一段と先鋭化するなか、国内では同社が業界内で一歩先を行く状況。8月24日に自動運転システムを搭載した新型セレナが発売され、人気も期待通りとなっている。同社の中国での8月の新車販売も好調で、地相場である4ケタ大台を固める動きにある。
■LINE <3938> 4,525円 +50 円 (+1.1%) 本日終値
LINE<3938>が続伸。同社は5日、格安スマートフォン事業に参入したことを発表、これが株価を刺激する格好となっている。月額500円からのSIMカードなどを専用サイトで発売し、スマートフォンの利用料金を大手より安く展開する。全額出資子会社「LINEモバイル」を設立し、今秋から本格販売を開始する見通しで収益寄与を見込んだ買いを呼び込んでいる。足もとの業績も好調、タイムライン広告が収益を牽引しており、今期営業利益は会社側非開示ながら230億~240億円(前期実績は95億2400万円の赤字)を予測する声が市場では強い。
■大阪製鐵 <5449> 1,749円 +15 円 (+0.9%) 本日終値
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は5日、「電炉再編が再び加速する可能性が出てきている」と指摘した。考えられる再編のシナリオは(1)主要株主が主導する再編(2)各社が自主的に進める製品性や地域性を軸とした再編の2パターンを指摘。「実現の可能性が高いのは株主を中心とした再編」と同証券は予想する。昨年は「大阪製鉄<5449>が東京鋼鉄(非上場)を子会社化」「合同製鉄<5410>がトーカイ(非上場)を完全子会社化」「合同鉄と共英製鋼<5440>に統合関連の新聞報道」などの動きが見られた。この、共通点は大株主が新日鉄住金<5401>であることだ。新日鉄住金では18年3月期から新しい中期経営計画が始まるが、グループ再編を仕上げるために「電炉に対しても再編を実行する可能性があろう」とみる。新日鉄住金が株式を保有している銘柄は、合同鉄、中山製鋼所<5408>、共英製鋼、大阪製鉄、トピー工業<7231>など。
■東京応化工業 <4186> 3,210円 +25 円 (+0.8%) 本日終値
東京応化工業<4186>は堅調、売り一巡後戻す動き。5日付で岡三証券がレーティングを新規「強気」、目標株価を4000円に設定した。3次元構造のNAND型フラッシュメモリとファンアウトウェハレベルパッケージ(Fan Out Wafer Level Package)という半導体の2つの技術革新が同社にとってビジネスチャンスとなっているとし、KrF用フォトレジストと厚膜レジストが連結業績のけん引役となると指摘。 17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の77億円(前期124億3800万円)に対して88億円、18年3月期は120億円と予想している。
■大日本印刷 <7912> 1,057円 +7 円 (+0.7%) 本日終値
大日本印刷<7912>は続伸。同社はこの日、金融機関に求められるサイバーセキュリティー対策に必要なソフトウエアやハードウエア、およびセキュリティースキルの向上を目的とした研修などをパッケージ化し販売することを発表した。近年の金融機関への攻撃手法の傾向を元に、金融機関に求められるサイバーセキュリティー対策について、即効性のある対策を中心に選んだ3つのサービスをメニュー化して提供。今後3年間で30金融機関への導入により、20億円の売り上げを目指す。
■横河電機 <6841> 1,296円 +8 円 (+0.6%) 本日終値
横河電機<6841>は堅調。同社は5日、子会社で国内の制御事業を担う横河ソリューションサービスがファーストエスコ<9514>子会社のエフバイオスが運営管理する大分県豊後大野市の木質バイオマス発電所向けに、設備保全管理システム「eServ(イーサーブ)」によるクラウドサービスの提供を開始したことを発表した。イーサーブは、工場の生産設備、ユーテリティー設備の保全業務を包括的に管理する、クラウド型の設備保全管理システム。最近は、バイオマス発電所のみならず、風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギー分野への採用が広がっており、この分野の顧客から高く評価されている。
■信越化学工業 <4063> 7,396円 +25 円 (+0.3%) 本日終値
信越化学工業<4063>が反発。同社は5日、産業技術総合研究所の太陽光発電研究センターモジュール信頼性チームの原浩二郎上級主任研究員らと共同で、シリコーンゴムでできたシート状の封止材を用いた新たな結晶シリコン太陽電池モジュールを開発したことを発表した。今回、開発した新しい太陽電池モジュールは、従来型の太陽電池モジュールで用いられていた高重量のガラス基板や可燃性の有機部材を用いていないのが特徴。高い難燃性や、軽量化、非破損(割れない)、簡易に設置できるなどのメリットを生かして、新たな用途や従来とは異なる設置・利用法での導入が期待される。電気自動車(EV)などの車載用の太陽電池としての使用も想定されている。
■三井住友トラ <8309> 374.6円 +1.2 円 (+0.3%) 本日終値
三井住友トラスト・ホールディングス<8309>が反発。大和証券は5日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は370円から430円に見直した。足もとの長期金利上昇を受け、目標株価を引き上げている。今月20~21日の日銀金融政策決定会合では政策効果の「総括的な検証」が予定されるが、「仮に今後の金融政策が長期金利上昇を伴う結果となれば上値期待は大きい」と指摘。業績面では、17年3月期の連結純利益は会社計画通り前期比2%増益を予想。来期以降は、安定的な増益と連続増配を予想している。
●ストップ高銘柄
ノバレーゼ <2128> 1,392円 +300 円 (+27.5%) ストップ高 本日終値
ディー・エル・イー <3686> 680円 +100 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
以上、2銘柄
●ストップ安銘柄
モバイルファクトリー <3912> 6,180円 -1,500 円 (-19.5%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース