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【市況】東京株式(大引け)=12円安、薄商いで“閑散に売りなし”状態

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 30日の東京株式市場は、薄商いのなか前日終値近辺でのもみ合いに終始したが、大引けの日経平均株価はわずかにマイナス圏で着地した。

 大引けの日経平均株価は前日比12円13銭安の1万6725円36銭と小幅反落。東証1部の売買高概算は15億4953万株、売買代金概算は1兆6783億4000万円。値上がり銘柄数は778、対して値下がり銘柄数は1029、変わらずは164銘柄だった。

 きょうの東京市場は強弱拮抗、日経平均は前日終値を挟んで極めて狭いレンジでのもみ合いを続けたが、わずかに反落して引けた。前日に400円近い大幅高を演じた後にしては底堅さをみせたともいえるが、“閑散に売りなし”がその実態。売買代金は1兆6000億円台にとどまり市場エネルギーの乏しさが一段と顕著となっている。前日の米国株市場ではNYダウが107ドル高と4日ぶり反発したが、朝方は為替が1ドル=102円を下回る水準で、円安一服感から売りが先行した。今週末に米8月の雇用統計発表を控えており、この結果を見極めたいとの思惑が見送りムードを助長している。情報通信や陸運、建設など内需株に安いものが目立つ一方で、非鉄、鉄鋼など素材関連株の一角が買われた。

 個別では、トヨタ自動車<7203>が強い動きで売買代金は断トツとなった。村田製作所<6981>や信越化学工業<4063>なども買いが優勢だった。ダブル・スコープ<6619>が続急騰、下値模索局面が続いていたピーシーデポコーポレーション<7618>も買い戻される展開に。伊予銀行<8385>、常陽銀行<8333>など地銀株も大きく動意する銘柄が目立っている。

 半面、ソフトバンクグループ<9984>が軟調、任天堂<7974>も冴えない。クスリのアオキ<3398>が大幅安、前日にフィンテック事業への参入を材料にストップ高に買われたインフォマート<2492>も利益確定の売りに急反落となった。カルビー<2229>、関東電化工業<4047>などの下げも目を引く。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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