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【市況】今週の【早わかり株式市況】 小幅続落、イエレン待ちで相場動かず

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

今週の株式市場は、イエレンFRB議長の講演を控え様子見姿勢が強く、商い閑散で方向感に乏しい展開が続き、日経平均株価は小幅に続落した。

 週初の22日は為替の円安基調で買い優勢となり、日経平均は続伸。ただ、手掛かり材料に乏しく上値は限定的だった。

 翌23日は原油安と円高でリスク回避の売りが広がり、日経平均は3日ぶりに反落した。24日は欧米株高や原油価格の上昇で反発。25日は手掛かり材料難とイエレンFRB議長の講演を前に買い控え姿勢が続き、小幅に反落。方向感に乏しい相場が続き、東証1部の売買代金は6月23日以来、2カ月ぶりの4日連続2兆円割れとなった。

 週末の26日はイエレン議長の講演を翌日に控え、リスク回避の動きから持ち高整理が膨らみ、大幅に続落。3週ぶりの安値を付けた。

 日経平均株価は、前週比185円(1.12%)安の1万6360円と続落して取引を終えた。週間の振れ幅は343円と、前週の479円から縮小。3月4週以来、5カ月ぶりの小さな振れ幅となった。


 ここ1ヵ月半、日経平均は1万6000円-1万7000円のレンジ相場が続いているが、来週は米国の利上げ時期を巡って円相場が大きく変動する可能性があり、ドル円の動向次第で上下どちらかに振れるとみられていた。
 ただ、イエレン議長は講演で「この数ヵ月で追加利上げへの説得力が強まっている」と発言。9月の利上げは排除しなかったものの、具体的な時期には振れなかった。発言を受け、円相場は1ドル=101円台後半まで円安が進んだ。週初めは買い戻される可能性が高いが、レンジ相場を突破する動きになるほどのインパクトはなさそうだ。
 重要イベントとしては、国内では8月31日朝に発表される7月鉱工業生産指数が注目される。海外では、9月1日に発表される中国の8月製造業PMIと2日発表の米国8月雇用統計に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(8月22日~26日)

【↑】 8月22日(月)―― 続伸、円安で買い優勢も材料難で上値限定的
 日経平均 16598.19( +52.37)  売買高14億0819万株 売買代金 1兆6278億円

【↓】 8月23日(火)―― 3日ぶり反落、 原油安・円高でリスク回避の売りが優勢
 日経平均 16497.36( -100.83)  売買高15億8254万株 売買代金 1兆8181億円

【↑】 8月24日(水)―― 反発、欧米株高や円安で主力株中心に買い優勢
 日経平均 16597.30( +99.94)  売買高13億2287万株 売買代金 1兆6077億円

【↓】 8月25日(木)―― 反落、買い手不在で売買代金4日連続2兆円割れ
 日経平均 16555.95( -41.35)  売買高13億4918万株 売買代金 1兆7121億円

【↓】 8月26日(金)―― 続落・3週ぶり安値、FRB議長の講演を控え持ち高整理売り
 日経平均 16360.71( -195.24)  売買高15億4608万株 売買代金 2兆0391億円

◆セクター・トレンド(8月22日~26日)

(1)国際石開帝石 <1605> など鉱業、JX <5020> など石油株といった資源関連株は大幅反落
(2)コマツ <6301> など機械、トヨタ <7203> など自動車株といった輸出株は軟調
(3)三菱UFJ <8306> など銀行、東京海上 <8766> など保険株といった金融株もさえない
(4)JR東日本 <9020> など陸運、キリンHD <2503> など食品株といった内需株の一角は買い戻された
(5)JAL <9201> 、ANAHD <9202> など空運株は大幅反発

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