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【市況】任天堂からソフトバンクグ、そしてLINEにシフト【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

16日の日経平均は大幅に続落。273.05円安の16596.51円(出来高概算16億1000万株)で取引を終えている。原油相場の上昇を背景とした海外株高の流れを受けて、小幅に反発して始まった。その後は前日終値を挟んでのこう着が続いており、前場段階では底堅さが意識された。

しかし、午後に入ると下げ幅を拡大。円相場が1ドル100円台前半と円高に振れて推移しているほか、お盆休みで参加者が限られるなか、日銀のETF買い入れに対する期待感も後退しており、利益確定の流れが強まっている。指数インパクトの大きいソフトバンクグ<9984>、ファナック<6954>が下げに転じたほか、ファーストリテ<9983>が下げ幅を拡大させており、日経平均の重しとなった。

東証1部の騰落銘柄は、前引け段階では値下がり数が過半数を占めるものの、ほぼ拮抗だったが、大引けでは値下がり数が1600を超え、全体の8割を占めている。セクターでは石油石炭のみがプラスをキープ。一方で不動産、保険、証券、建設、金属、精密機器、ガラス土石の弱さが目立った。

日経平均は価格帯別出来高で商いが膨れていた16600-16800円のレンジ上限で踏ん張れず、再び割り込んできている。参加者が限られているなかで、指値の薄いなかをインデックスに絡んだ需給に押されている。過度に嫌気する必要は無いとみられるが、お盆休みのなかで参加者が限られていることもあり、様子見ムードが強まりやすい。

また、下落局面で日銀のETF買いが入らない状況であることも、売り方のターゲットになりやすい面はある。後場寄り付き直後を見極め、そこから仕掛け的な商いに振らされやすいところである。とはいえ、米国の利上げ観測が後退するなか、為替の円高基調は想定内であろう。日経平均は25日線辺りまだ下げてくるようだと、売り込みづらくなると考えられる。

物色は任天堂<7974>からソフトバンクグ<9984>、そしてLINE<3938>にシフトしてきている。LINEは最高値が射程に入ってきており、高値更新ともなれば、次のターゲットを探る展開になりそうだ。

《AK》

 提供:フィスコ

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