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9644 タナベCG

東証P
1,009円
前日比
-4
-0.39%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
22.2 1.57 4.36 39.36
時価総額 177億円
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決算発表予定日

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タナベ経営 Research Memo(5):C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略を推進


■業績見通し

(2)中期経営計画

タナベ経営<9644>では、好調な決算を背景に中期3ヶ年の経営計画を毎年ローリングしている。2019年3月期の経営目標値は売上高で9,000百万円、経常利益で960百万円としている。売上高経常利益率で10%以上の水準を維持しながら安定成長を目指していく考えで、2016年3月期から2019年3月期の平均成長率は売上高、経常利益ともに2.7%を見込んでいる。

経営戦略としては、M&Aや事業提携なども経営の選択肢に入れながら、同社の祖業であり強みでもある「コンサルティング」を全社、全事業へと領域拡大して新たなコンサルティングバリューを創造し、変化と成長を実現する「C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略」を推進していく方針。北海道から沖縄までの全国主要10都市に拠点(ファーム)を展開し、かつ中堅・中小企業を顧客とするコンサルティング会社はほかになく、「リージョナル戦略のパートナー」として、均質のコンサルティングサービス、セミナー等を提供する強みを今後も生かしていく。とりわけ、政府の成長戦略でもある「地方創生」において、地域企業の活性化が求められるなかで、同社のビジネスチャンスは大きいと言える。

成長戦略としては、ドメイン(事業戦略)×ファンクション(組織戦略)×リージョン(地域戦略)という3つの切り口においてそれぞれのスペシャリストが、「戦略パートナー」として顧客課題に合わせてチームを組成し、高度な専門性を総合化して発揮する「全社チームコンサルティング」により、成長拡大を進めていく。

ドメイン(事業戦略)とは、食品・フード、ヘルスケア、住まいと暮らし、こども・子育てマーケットなどの「未来の社会的課題」であり、これらを顧客企業が自社に取り込み、持続的成長に向けて新たな市場や事業を創造する支援を行っている。同社ではその時代に合ったテーマを研究会として立ち上げているが、今後は各研究会からインキュベートした専門部門を設置して専門性を高め、顧客へより高付加価値なチームコンサルティングを提供していく。

ファンクション(組織戦略)とは、事業承継・人材・財務・セールスプロモーションなど企業の組織力を向上していくための戦略コンサルティングとなる。特にここ最近では、中堅・中小企業において後継経営者を含む人手不足の問題が深刻化しており、人材採用・育成が今まで以上に経営課題として重要となってきているため、当分野のコンサルティングサービスにより注力していく。同社では、経営者が60歳以上の中堅・中小企業が全国に約200万社あると推定しており、比較的競合も少ない次世代経営支援(ジュニアボード)コンサルティング(事業承継)で一番に選ばれるファームを目指していく。また、デジタル教育コンテンツとセミナー、研究会等を組み合わせた「Digital×Real」の人材育成プログラム「FCC ACADEMY」を立ち上げる。これを教育インフラとし、顧客ニーズに応じてオーダーメイドで教育プログラムを策定できることで質の高いサービスを提供することが可能となり、今後の売上増が期待される。なお、現在各種経営情報等を提供している会員サービスも、2017年4月より「FCC ACADEMY」に統合する予定となっている(会費は従来と同額)。

リージョン(地域戦略)では、全国主要10都市に地域特性を熟知したスペシャリストを配置している強みを活かして、各地域企業に地域密着の最適なコンサルティングサービスを提供していく。また、提携先となる地域金融機関や会計事務所を通じた顧客開拓などにも引き続き注力していく方針だ。特に、提携先金融機関の顧客(融資先)企業は約150万社規模と想定され、「FCC ACADEMY」などの開拓余地は大きいと言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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