貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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9602 東宝

東証P
5,250円
前日比
-50
-0.94%
PTS
5,281.5円
21:47 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
22.9 1.95 1.33 5.91
時価総額 9,791億円
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モバファク Research Memo(1):位置ゲーム市場の認知度の向上に伴い大型IPとのコラボが実現


 

モバイルファクトリー<3912>は、位置情報連動型ゲーム(以下、位置ゲーム)※を中心とするゲームの開発・運営を行うソーシャルアプリサービスと着信メロディのサイト運営などのコンテンツサービスが2本柱のモバイルサービス事業会社。企業理念である「わたしたちが創造するモノを通じて世界の人々をハッピーにすること」の実現のため、ユーザーが感動し、長く愛されるコンテンツ(サービス)を提供することを経営方針として事業を展開する。直近はモバイルコンテンツのうちニーズの高いゲームの開発・運営に注力しており、短期的に位置ゲームで国産No.1企業になることを目標としている。

※スマートフォン及びフィーチャーフォンに搭載されている位置情報登録システム(GPS)機能を利用したゲーム。

2016年12月期第3四半期累計(1月?9月)の連結業績は、売上高が前年同期比19.2%増の1,481百万円、営業利益が同98.7%増の461百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同123.5%増の305百万円と大幅な増収増益となり、売上高、利益ともに過去最高を記録した。主力の位置ゲーム「ステーションメモリーズ!」(以下、「駅メモ!」)が自治体や交通事業者等の連携企画の実施や、ゲーム内でのイベントや新機能の実装を行ったことが奏功し、DAU※1の増加やロイヤルティの高い※2ユーザーの獲得につながり、好調に推移したことが主要因だ。

※1 Daily Active User(デイリーアクティブユーザー)の略称。1日のサービス利用者数。
※2継続性、安定性が共に高いという意味。

今年7月にリリースされた「Pokemon GO」が全世界的に大流行し、ニッチであった位置ゲームの認知度が高まったことを受けて、位置ゲームで国内先駆者である同社の認知度も上昇。この結果、大型IPである人気映画「君の名は。」※1と同社の主力ゲームである「駅メモ!」のタイアップキャンペーン(キャンペーン期間:2016年11月1日~12月31日)が実現した。これは、同社がこれまで蓄積したきた位置ゲームのノウハウや運用力が位置ゲーム市場へ参入しようとする大型IP※2保有企業から評価されたも結果と言える。今後についても、同社が保有する位置ゲームに関するノウハウは既存の大手ゲーム会社や大型IP保有企業に魅力的に映る可能性が高く、事業提携先の有力候補としてのポジションを確立したと考えられる。

※1東宝<9602>系で2016年8月26日から公開、上映されているアニメ映画。観客動員数は公開から70日間で1,354万人、国内興行収入は176億円(2016年11月3日現在)、邦画の歴代興収ランキングで4位の大ヒット作。観客はジブリの幅広い年齢層とは異なり、10 代、20代の若者が圧倒的に多いのが特徴となっている。
※2 Intellectual property(知的財産(権))の略で、知的所有権とも呼ばれる。

2016年12月期業績については、売上高が前期比12.5%増の1,971百万円、営業利益が同65.7%増の520百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同84.0%増の340百万円と会社計画を据え置いた。弊社では、第4四半期(10月?12月)に積極的な広告宣伝を行うという不透明要因があるものの、人気映画「君の名は。」とのタイアップキャンペーン実施により新たなユーザー流入による「駅メモ!」のDAU増加が期待できることなどから判断し、会社計画は保守的であると見ている。なお、年末年始にかけて実施するテレビコマーシャルと交通広告については、発注に関してWebプロモーションのように臨機応変に対応できないことが業績攪乱要因になる可能性があることに留意する必要がある。

同社は2016年12月期から持続的な成長のための内部留保と株主に対する利益還元をバランスよく実施して行くこととし、連結配当性向30%を目標として配当を実施方針。この方針に従い親会社株主に帰属する当期純利益340百万円を前提に、1株当たり配当金は期初の19.5円※から22円(配当性向は30.4%)へ増額された。

※2016年10月1日付で実施した1株→2株の株式分割を反映。

■Check Point
・第3四半期決算は主力ゲームの「駅メモ!」好調により、売上高、営業利益ともに過去最高を記録
・「駅メモ!」が人気映画「君の名は。」とタイアップキャンペーンを実施。新たなユーザー流入によるDAUが一段と増加する可能性
・1株当たり配当金を当初計画比19.5円から22円に増配

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

《HN》

 提供:フィスコ

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