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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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9304 澁澤倉庫

東証P
3,040円
前日比
-5
-0.16%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.8 0.77 3.12 50.58
時価総額 463億円
比較される銘柄
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伏木運
決算発表予定日

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澁澤倉庫 Research Memo(6):自社保有不動産を再開発し安定収益源化


■事業概要

3. 不動産事業のサービス
澁澤倉庫<9304>は長年好立地で倉庫業を営んできたため、施設のなかには時代の変化とともに周辺が宅地化・都市化され、物流での使用に適さなくなるものも出てきている。このため賃貸用オフィスビルや商業施設、住宅などに再開発するといった施設の有効利用を進めており、現在では多数の賃貸ビルを擁す不動産事業として安定収益源となっている。代表的な賃貸オフィスビルには、澁澤シティプレイス(茅場町)や澁澤シティプレイス永代のほか、東京地区に澁澤ビルや澁澤シティプレイス蛎殻町、関西地区にはドーミー三宮などがある。また、グループ会社の澁澤ファシリティーズ(株)では、利用者の安全・安心、快適性を追求し、設備保守管理から警備、清掃、環境衛生管理まで、専門知識を有するプロフェッショナルなスタッフがビル設備の維持管理に取り組んでいる。


強みは、専門性の追求、機械化・自動化、業域の拡大
4. 強みとグループ会社
同社の物流面での強みは、専門性の追求、機械化・自動化、業域の拡大にあり、こうした強みを明確にすることで競争力の強化や収益機会の多様化を進め、収益の拡大を図ってきた。特に専門性の追求では、飲料や日用品など消費財物流で培った経験とノウハウにより、多品種少量貨物の効率的運営モデルや東名阪や千葉地区でのドミナント展開など他社を寄せ付けない利便性を提供している。また、機械化・自動化では、マンパワーとオートメーションの融合により繁閑の波動を吸収する運営、車両・配車データをデジタル化して有効活用した運行、AIやRPAの導入による業務効率化などの仕組みを構築し、収益性を高めている。業域の拡大では顧客のニーズを背景に、海外現地物流の拡充や貿易事務・受注代行、流通加工などのアウトソーシングサービスの拡大を積極的に進めている。このような強みをフルに生かすことで、顧客や商材に適した柔軟で機動的な物流サービスをトータルで提供している点に、同社の特徴がある。

こうした強みを実際の作業や運送などの面でサポートしているのがグループ会社である。倉庫業務は、寄託を受けた貨物の倉庫保管、庫入・庫出作業とこれに伴う流通加工などの荷役で、同社と大宮通運などが行っている。また、荷役業務については九州澁澤物流(株)などにも委託している。港湾運送業務は、港湾における船内荷役、沿岸荷役、はしけ運送、コンテナ荷捌き、上屋保管及びこれらに伴う荷捌きを行う業務であり、同社が行っている。陸上運送業務は、貨物自動車運送及び引越などのサービスを行う業務であり、実作業・実運送は澁澤陸運(株)、日正運輸などが担っている。国際輸送業務は、国際一貫輸送、国際航空貨物運送、これらに伴う荷捌きを行う業務であり、海外で澁澤(香港)有限公司、Shibusawa Logistics Vietnam、澁澤物流(上海)有限公司などが展開している。その他の物流業務は物流施設賃貸業務、通運業務などで、同社や大宮通運などが行っている。子会社は、同社のサポートを担うばかりでなく、独自の営業も行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《EY》

 提供:フィスコ

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