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7813 プラッツ

東証G
726円
前日比
+2
+0.28%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
21.5 0.82 1.93
時価総額 27.1億円
比較される銘柄
フラベッドH, 
ドリムベッド, 
ホクシン
決算発表予定日

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プラッツ Research Memo(4):前期比大幅増収増益で着地。介護保険改正への悲観から抜け出し、需要が復調


■業績の動向

プラッツ<7813>の2017年6月期決算は、売上高5,071百万円(前期比19.6%増)、営業利益203百万円(同744.6%増)、経常利益428百万円(前期は20百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益349百万円(前期は14百万円の損失)と大幅な増収増益となった。

計画との対比では、営業利益は計画を下回ったものの、売上高、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は計画を上回り、全般には計画どおりの好調な決算であったと言えるだろう。

売上高が前期比20%近い増収となった要因は、買い控えの動きが終息したことや新製品「Rafio」の好調だ。買い控えが起こった背景には、2018年度の介護保険の制度改正で軽度の介護認定者に対する介護ベッドを含む福祉用具のレンタルについて全額自己負担になるという観測が流れたことがある。在庫増を懸念してレンタル事業者及びレンタル卸事業者が一斉に買い控えに動いた。その後2016年12月22日の閣議決定で全額自己負担は見送られることが決定したこの結果2017年1月以降、福祉用具流通市場の動きが復調した。また同時期に発売したRafioが販売台数を伸ばしたため、前期比で大幅な増収となった。

利益面での前期比比較は、売上高が回復したことで営業利益は前期の24百万円から2017年6月期は203百万円に大幅に増加した。営業外収支では為替ヘッジに伴う為替差益58百万円と持分法による投資利益169百万円が計上され、経常利益は428百万円に達した。

営業利益が計画対比で未達となった要因は、後述する為替レートの要因に加え、鋼材価格の上昇により、原材料費が増加したことがある。また販管費も計画よりも増加し、営業利益を圧迫した。

販売先別動向では、主力の福祉用具流通市場が前期比18.0%増、高齢者施設市場が同37.4%増と、ともに大幅な増収となった。計画に対しても2017年1月以降はこれらの市場が復調したため、計画を上回った。家具流通市場は国内人口の減少などもあり、一般ベッドと同様の減少基調をたどり、同24.5%減となった。海外市場は計画こそ下回ったものの、中国の高齢化の進展などを背景に、同102.4%増と着実な成長を示した。

2017年6月期の医療介護用電動ベッドの総販売数は前期比9.3%増の4.4万台と、前期の4.0万台から回復した。2016年6月期は前述のように全額自己負担化への警戒から買い控えが起こり、同11.2%減の4.0万台にまで低下した。2017年6月期は年後半に回復したが2015年6月期の4.5万台には至らなかった。

同社の業績に大きな影響を与える為替レートは、2017年6月期は期中平均為替レートが1米ドル108円の想定に対して109.01円と1円の円安となった。しかし期中には2016年8月の99円から2016年12月の118円まで大きく変動したことや、2016年11月のトランプ大統領誕生を機に年後半は想定を2~4円上回る円安で推移したため、営業利益へのマイナス影響は年平均レートの差以上に大きかったと弊社では推測している。なお同社は為替については実需分をヘッジする体制に切り替えて実施している。前述のように、2017年6月期はヘッジに伴う為替差益58百万円を計上した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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